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49話
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ジニside
初めてヨナの家にきた俺は周りを見渡しながら中へと入っていく。
すると、棚に飾ってある写真たてが目に入り手に取った。
J「テラとはホント昔から仲良いんだね。」
Y「まぁ…幼なじみですからね。」
ヨナはそう言ってお茶を出してくれたので俺はヨナをギュッと抱きしめながらソファに座った。
J「聞かないの?俺が何してたか…」
Y「ジニさんが聞いて欲しいなら聞きますけど。」
みんなの前から去った後、俺は誰からの連絡も経った。
みんな心配して連絡をしてくれていることを理解していたが、返信をしてしまうと俺の心が折れてすぐにみんなの元に帰ってしまいそうになったから。
なのに、ヨナからの連絡は一切なくて…
正直、ヨナにとって俺はその程度の男なのかな…なんて寂しかったりもしたがヨナの言葉を信じ、ハウとムネオリの行方を最後まで追っていた。
そして、ハウとムネオリの今を見て…
俺はふと思った。
もし、俺の記憶がなくなっても…
ハウがムネオリを愛するように…
ヨナは俺を愛してくれるのだろうかと…
J「ねぇ…ヨナ…もしさ…俺が…事故とかに遭って…」
Y「縁起でもない。」
J「もしもの話!!もしそうなって…俺の記憶がなくなっちゃってさ…ヨナのことが分からなくなっても……ヨナは俺のそばにいてくれる?」
家族を失ったあの日から俺はずっと孤独だった。
組長やケイト、組の仲間たちがどんなに家族として良くしてくれても、俺の心に出来たあと僅かな隙間を完全に埋めることは出来なかった。
でも…ヨナと出会ったあの日…
言葉を交わす前から俺の心に出来たその僅かな隙間がジワっと埋まっていく不思議な感覚に襲われた。
どんなに冷たくされても…どんなに邪気に扱われても…
どんどんヨナが俺の心の隙間を埋めていき、俺にとってかけがえの無い大切な人になった。
J「ねぇ…ヨナ答えてよ…」
何も答えないでいるヨナをさらにギュッと抱きしめながら俺はヨナの答えを急かす。
すると、ヨナは俺の方をじっと見て言った。
Y「もし、ジニさんがそうなって記憶がなくなってしまっても…ジニさんはまた、私に恋をする。だから、私はこうやってまた、仕方な~くジニさんと一緒にいてあげる。それだけ。」
ヨナはそう言って笑った。
J「じゃ、また仕方なく頭を撫でてくれる?」
俺がそういうとヨナは笑いながら面倒くさそうな顔をして俺の頭を撫でてくれる。
J「ほっぺは?」
そう言えばヨナは俺の頬を両手で撫でてふざけて俺の頬をえ~いと言ってつねる。
J「キスは?」
Y「はぁ~もう~はいはい。」
チュッと可愛いキスを俺の唇に落とし、ヨナは呆れたような顔で俺を見つめる。
J「ねぇヨナ?」
Y「まだあるの?」
ワガママいっぱいな俺の言葉に付き合ってくれるヨナをギュッと抱きしめ直して俺はまた問いかける。
J「また、仕方なく俺と寝てくれる?」
俺の言葉にヨナは吹き出し笑っている。
Y「んふふwそれは…唯一、私だけがジニさんにしてあげられる愛情表現だから仕方なくじゃなく大切に思いながらシたい。」
泣きそうなほど嬉しい言葉をくれたヨナに俺は誤魔化すように言った。
J「じゃ、それ以外のことはヨナ以外の女の人にお願いしてもいいんだね?」
Y「はぁ?そんなこと誰が言いました…?」
ヨナはそう言って抱きしめている俺から逃れようと暴れ出す。
Y「離して離して~!!」
俺の腕の中でもがいているヨナをさらにキツく抱きしめると、俺はそのままヨナをソファに押し倒した。
J「ごめん…もう離せない。」
そう呟くと拗ねて尖ったヨナの唇を深く塞ぎ俺たちの甘い夜は幕を開けた。
つづく
初めてヨナの家にきた俺は周りを見渡しながら中へと入っていく。
すると、棚に飾ってある写真たてが目に入り手に取った。
J「テラとはホント昔から仲良いんだね。」
Y「まぁ…幼なじみですからね。」
ヨナはそう言ってお茶を出してくれたので俺はヨナをギュッと抱きしめながらソファに座った。
J「聞かないの?俺が何してたか…」
Y「ジニさんが聞いて欲しいなら聞きますけど。」
みんなの前から去った後、俺は誰からの連絡も経った。
みんな心配して連絡をしてくれていることを理解していたが、返信をしてしまうと俺の心が折れてすぐにみんなの元に帰ってしまいそうになったから。
なのに、ヨナからの連絡は一切なくて…
正直、ヨナにとって俺はその程度の男なのかな…なんて寂しかったりもしたがヨナの言葉を信じ、ハウとムネオリの行方を最後まで追っていた。
そして、ハウとムネオリの今を見て…
俺はふと思った。
もし、俺の記憶がなくなっても…
ハウがムネオリを愛するように…
ヨナは俺を愛してくれるのだろうかと…
J「ねぇ…ヨナ…もしさ…俺が…事故とかに遭って…」
Y「縁起でもない。」
J「もしもの話!!もしそうなって…俺の記憶がなくなっちゃってさ…ヨナのことが分からなくなっても……ヨナは俺のそばにいてくれる?」
家族を失ったあの日から俺はずっと孤独だった。
組長やケイト、組の仲間たちがどんなに家族として良くしてくれても、俺の心に出来たあと僅かな隙間を完全に埋めることは出来なかった。
でも…ヨナと出会ったあの日…
言葉を交わす前から俺の心に出来たその僅かな隙間がジワっと埋まっていく不思議な感覚に襲われた。
どんなに冷たくされても…どんなに邪気に扱われても…
どんどんヨナが俺の心の隙間を埋めていき、俺にとってかけがえの無い大切な人になった。
J「ねぇ…ヨナ答えてよ…」
何も答えないでいるヨナをさらにギュッと抱きしめながら俺はヨナの答えを急かす。
すると、ヨナは俺の方をじっと見て言った。
Y「もし、ジニさんがそうなって記憶がなくなってしまっても…ジニさんはまた、私に恋をする。だから、私はこうやってまた、仕方な~くジニさんと一緒にいてあげる。それだけ。」
ヨナはそう言って笑った。
J「じゃ、また仕方なく頭を撫でてくれる?」
俺がそういうとヨナは笑いながら面倒くさそうな顔をして俺の頭を撫でてくれる。
J「ほっぺは?」
そう言えばヨナは俺の頬を両手で撫でてふざけて俺の頬をえ~いと言ってつねる。
J「キスは?」
Y「はぁ~もう~はいはい。」
チュッと可愛いキスを俺の唇に落とし、ヨナは呆れたような顔で俺を見つめる。
J「ねぇヨナ?」
Y「まだあるの?」
ワガママいっぱいな俺の言葉に付き合ってくれるヨナをギュッと抱きしめ直して俺はまた問いかける。
J「また、仕方なく俺と寝てくれる?」
俺の言葉にヨナは吹き出し笑っている。
Y「んふふwそれは…唯一、私だけがジニさんにしてあげられる愛情表現だから仕方なくじゃなく大切に思いながらシたい。」
泣きそうなほど嬉しい言葉をくれたヨナに俺は誤魔化すように言った。
J「じゃ、それ以外のことはヨナ以外の女の人にお願いしてもいいんだね?」
Y「はぁ?そんなこと誰が言いました…?」
ヨナはそう言って抱きしめている俺から逃れようと暴れ出す。
Y「離して離して~!!」
俺の腕の中でもがいているヨナをさらにキツく抱きしめると、俺はそのままヨナをソファに押し倒した。
J「ごめん…もう離せない。」
そう呟くと拗ねて尖ったヨナの唇を深く塞ぎ俺たちの甘い夜は幕を開けた。
つづく
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