ぼくはキミの守護霊さま。

樺純

文字の大きさ
14 / 39

第十四話

山城コトハサイド

遅すぎる昼寝をしてしまった私は眠れずベランダに出て夜風にあたった。

隣の部屋にいる真中さんは今頃、あの女性と熱い営みでもしているのだろうか…

そう想像しただけで何故か私は泣きそうになり、ダメダメ!と自分で自分を言いきかせるといつも落ち込んだ時に口ずさむ歌をうたう。

いつもならその歌をうたえば元気が沸いてくるのに何故か今日は気分が落ちたままだった。

すると、インターホンの音がして部屋に戻るとそこには親友のジョウが来ていた。

私が下のオートロックを解除するとジョウはすぐに上がってきて部屋の中へ入りリビングを見渡す。

J「めちゃくちゃいい部屋じゃん!」

K「うん……」

この部屋のことがめちゃくちゃ気に入って引っ越す事にしたはずのこの部屋。

なのにもう既にここにいる事が苦痛に感じてしまっているのは……なぜだろう。

J「どうした?そんな暗い顔して…?」

ジョウは私の異変に気づいたのか横に来て優しく頭をぽんぽんと撫でた。

K「ちょっと色々あってね。」

J「ん?話したくないなら無理に話さなくていいけど…相談しなよ?」

ジョウはそういうとニコッと微笑み、開けっ放しになっていたベランダの方へに行き、ベランダに出てそこから見える夜景を眺める。

J「コトハ?ここの眺め最高だね?」

K「うん…綺麗でしょ?」

J「コトハもこっちおいで?一緒に夜景見よ?」

ジョウはそう言って手招きし、仕方なく私がベランダに向かうとジョウは嬉しそうに昔のように私と肩を組み一緒に夜景を眺める。

ジョウは夜景を眺めながら私を揶揄うように私の肩に回した手で頬の肉をつまむ。

K「んひゃ…もうっ!やめて!」

J「えへへ~いいじゃん?何恥ずかしがってんの?」

ジョウは昔っから私の頬の肉をつまむのが趣味で、暇さえあれば私の頬の肉をつまんで遊んでいるから、そんな私たちの様子を見た当時の練習生仲間は私とジョウが付き合っていると勘違いしたほどだ。

K「もう…!!えっち!やめろー!」

J「だってコトハのここムニムニしてて気持ちいいんだもん。また、良い肉付きになったね?」

それは私が太ったと遠回しで嫌味を言ってますよね?

その顔はニヤッと笑っているが、私は憎たらしくてこのムチムチのお腹には言われたくないとばかりにジョウの三段腹をつまむ。

J「痛ぇ!もっと優しく触ってよ!デリケートなんだから!」

K「仕返しだよ?」

J「なんだと~」

ジョウはそう言いながら私の首をくすぐり部屋の中へと入る。

私はくすぐったくてケラケラと笑いながら部屋へと入り床に笑い転げた。

J「良かった。ちょっとは元気出た?」

K「うん…出た。ありがとう。」

J「コトハはさ?笑顔が1番可愛いだから…ね?」

K「ありがとう。」

そうして私はジョウのおかげで少し元気が出ると出前を取り一緒にラーメンを食べ、ジョウは帰って行った。

つづく
感想 0

あなたにおすすめの小説

<完結>金貨5000枚で売られた王太子妃

ぜらちん黒糖
恋愛
​「愛している。必ず迎えに行くから待っていてくれ」 ​甘い言葉を信じて、隣国へ「人質」となった王太子妃イザベラ。 旅立ちの前の晩、二人は愛し合い、イザベラのお腹には新しい命が宿った。すぐに夫に知らせた イザベラだったが、夫から届いた返信は、信じられない内容だった。 「それは本当に私の子供なのか?」

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

将来の嫁ぎ先は確保済みです……が?!

翠月 瑠々奈
恋愛
ある日階段から落ちて、とある物語を思い出した。 侯爵令息と男爵令嬢の秘密の恋…みたいな。 そしてここが、その話を基にした世界に酷似していることに気づく。 私は主人公の婚約者。話の流れからすれば破棄されることになる。 この歳で婚約破棄なんてされたら、名に傷が付く。 それでは次の結婚は望めない。 その前に、同じ前世の記憶がある男性との婚姻話を水面下で進めましょうか。

復讐のための五つの方法

炭田おと
恋愛
 皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。  それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。  グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。  72話で完結です。

都合のいい女をやめた日、私は空へ戻る

凪ノ
恋愛
自他ともに認める禁欲主義の御曹司と付き合って四年目、彼は今もなお、彼女を拒んでいた。 そこで小林時絵(こばやし ときえ)は母親に電話をかけた。 「お母さん、前に言ってたパイロットの面接、もう手配してもらえる?」 電話の向こうで、時絵の母は驚きを隠せなかった。 「本当なの?でも、海浜市に残って結婚するって言ってたじゃない……あんなに好きだったパイロットの仕事も全部諦めたんじゃなかったの?」 薄暗い光の中、彼が夢中でその女に手を伸ばし、理性を失っていく彼の姿を眺めながら── 時絵は自嘲的に笑った。 ──H市に戻れば、また自分のキャリアを取り戻せる。 これからはまた、大空を自由に飛ぶパイロット、小林時絵として生きていく。 不倫に溺れた……惨めな女なんかじゃなくて……

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

偽りの愛の終焉〜サレ妻アイナの冷徹な断罪〜

紅葉山参
恋愛
貧しいけれど、愛と笑顔に満ちた生活。それが、私(アイナ)が夫と築き上げた全てだと思っていた。築40年のボロアパートの一室。安いスーパーの食材。それでも、あの人の「愛してる」の言葉一つで、アイナは満たされていた。 しかし、些細な変化が、穏やかな日々にヒビを入れる。 私の配偶者の帰宅時間が遅くなった。仕事のメールだと誤魔化す、頻繁に確認されるスマートフォン。その違和感の正体が、アイナのすぐそばにいた。 近所に住むシンママのユリエ。彼女の愛らしい笑顔の裏に、私の全てを奪う魔女の顔が隠されていた。夫とユリエの、不貞の証拠を握ったアイナの心は、凍てつく怒りに支配される。 泣き崩れるだけの弱々しい妻は、もういない。 私は、彼と彼女が築いた「偽りの愛」を、社会的な地獄へと突き落とす、冷徹な復讐を誓う。一歩ずつ、緻密に、二人からすべてを奪い尽くす、断罪の物語。

触れられないはずの私が、ただ一人の彼にだけ心も体も許してしまいました

由香
恋愛
男性に触れられると体調を崩す令嬢リリア。 そんな彼女にとって唯一“触れられる”存在は――幼なじみの公爵令息レオンだけだった。 手を取られ、抱き寄せられ、当たり前のように触れられる日々。 それがどれほど特別なことなのか、彼女はまだ知らない。 やがて政略結婚の話が持ち上がり、“触れられない相手との結婚”か、“彼に触れられる人生”かを選ぶことに。 「お前に触れていいのは俺だけだ」 逃げ場のない独占と、甘すぎる溺愛。 これは、触れられないはずの少女が、ただ一人にだけすべてを許していく物語。