キミの首元に揺れる悲しい白詰草

樺純

文字の大きさ
19 / 85

19話

しおりを挟む
どれぐらい歩いたのだろう…?

急にジユが大人しくなり横をチラッとみると大量の汗をかいていた。

*「ジユ?暑い?」

私がタオルでジユの汗を拭きながら言うとジユはいつもの笑顔を見せた。

J「大丈夫大丈夫!」

そして、しばらく歩いていると突然…

私の手を握るジユの手にグッと力が入り、私は思わず、ジユの顔を見た。

すると、横にいるジユの顔が苦しそうに歪んでいて胸をぎゅっとを押さえコンクリートとにひざまずき倒れ込んだ。

私は動揺と焦りに同時に襲われる。

*「え…ジユ!?大丈夫!?」

ジユのそばにしゃがみ込み背中をさする。

J「オサ…くんを…」

息をするのも苦しそうなジユがなんとか絞り出したオサの名前を聞き、私は慌ててオサに電話した。

*「もしもしオサ!?どうしよ…ジユが…」

O「もしもし!?ルリさん落ち着いて!ジユがどうしたの!?」

* 「苦しそうに倒れこんじゃって…どうしよ…救急車呼んだ方が…」

O「大丈夫。近くにベンチある?すぐそっちに行くから待ってて!!」

そう言ってオサとの電話は切れた。

まだジユは苦しそうな顔をして、胸を押さえ俯いている。

私は周りを見渡すとベンチがあったので、なんとかジユを抱えるようにしてベンチへと移動した。

ジユをベンチに横にして少しでも楽になるように背中をゆっくりとさする。

不安で怖くて涙が出そうになるのを堪えながら私はオサが来るのを待った。

ジユは眉間にシワを寄せて私の手をギュッと痛いぐらいに握っていて、どうする事も出来ない私に不安が襲う。

するとオサが息を切らして走ってきた。

O「ルリさんもう、大丈夫だから。」

オサは私の顔をみて少し微笑み、ジユへと目線を落とした。

オサから少し遅れてユウアちゃんも走ってやってきて私の元に駆け寄る。

Y「ルリちゃん…大丈夫だから。」

ユウアちゃんは私の横で何度も腕を撫でながそう言ってくれた。

O「ユウア?ルリさんと一緒にカフェで待っててもらえる?」

Y「わ…わかった。」

*「私…ジユのそばにいたい…」

無意識のうちに出た私の大人げない言葉にオサもユウアちゃんも驚いている。

すると、オサが立ち上がり私の目線に合わせるように屈んで言った。

O「ルリさんジユは大丈夫だから。ジユだってこれ以上、情け無いとこルリさんに見られたくないと思うよ?だから、少しだけジユが落ち着くまでユウアとあっちのカフェで待ってて?ね?」

オサはそう言って今にも泣きそうになっている私の頭をポンポンっとなでた。

*「ごめん……わかった。何かあったらすぐに連絡…してね…?」

O「うん。するよ。大丈夫。じゃ、ユウアよろしくね?」

Y「う…うん。」

そして、私はユウアちゃんに支えられながら近くのカフェへと向かった。

つづく
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします

二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位! ※この物語はフィクションです 流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。 当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある

柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった 王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。 リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。 「わかりました。あなたには、がっかりです」 微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

有名俳優の妻

うちこ
恋愛
誰もが羨む結婚と遺伝子が欲しかった そこに愛はいらない

王女殿下のモラトリアム

あとさん♪
恋愛
「君は彼の気持ちを弄んで、どういうつもりなんだ?!この悪女が!」 突然、怒鳴られたの。 見知らぬ男子生徒から。 それが余りにも突然で反応できなかったの。 この方、まさかと思うけど、わたくしに言ってるの? わたくし、アンネローゼ・フォン・ローリンゲン。花も恥じらう16歳。この国の王女よ。 先日、学園内で突然無礼者に絡まれたの。 お義姉様が仰るに、学園には色んな人が来るから、何が起こるか分からないんですって! 婚約者も居ない、この先どうなるのか未定の王女などつまらないと思っていたけれど、それ以来、俄然楽しみが増したわ♪ お義姉様が仰るにはピンクブロンドのライバルが現れるそうなのだけど。 え? 違うの? ライバルって縦ロールなの? 世間というものは、なかなか複雑で一筋縄ではいかない物なのですね。 わたくしの婚約者も学園で捕まえる事が出来るかしら? この話は、自分は平凡な人間だと思っている王女が、自分のしたい事や好きな人を見つける迄のお話。 ※設定はゆるんゆるん ※ざまぁは無いけど、水戸○門的なモノはある。 ※明るいラブコメが書きたくて。 ※シャティエル王国シリーズ3作目! ※過去拙作『相互理解は難しい(略)』の12年後、 『王宮勤めにも色々ありまして』の10年後の話になります。 上記未読でも話は分かるとは思いますが、お読みいただくともっと面白いかも。 ※ちょいちょい修正が入ると思います。誤字撲滅! ※小説家になろうにも投稿しました。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

処理中です...