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19話
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どれぐらい歩いたのだろう…?
急にジユが大人しくなり横をチラッとみると大量の汗をかいていた。
*「ジユ?暑い?」
私がタオルでジユの汗を拭きながら言うとジユはいつもの笑顔を見せた。
J「大丈夫大丈夫!」
そして、しばらく歩いていると突然…
私の手を握るジユの手にグッと力が入り、私は思わず、ジユの顔を見た。
すると、横にいるジユの顔が苦しそうに歪んでいて胸をぎゅっとを押さえコンクリートとにひざまずき倒れ込んだ。
私は動揺と焦りに同時に襲われる。
*「え…ジユ!?大丈夫!?」
ジユのそばにしゃがみ込み背中をさする。
J「オサ…くんを…」
息をするのも苦しそうなジユがなんとか絞り出したオサの名前を聞き、私は慌ててオサに電話した。
*「もしもしオサ!?どうしよ…ジユが…」
O「もしもし!?ルリさん落ち着いて!ジユがどうしたの!?」
* 「苦しそうに倒れこんじゃって…どうしよ…救急車呼んだ方が…」
O「大丈夫。近くにベンチある?すぐそっちに行くから待ってて!!」
そう言ってオサとの電話は切れた。
まだジユは苦しそうな顔をして、胸を押さえ俯いている。
私は周りを見渡すとベンチがあったので、なんとかジユを抱えるようにしてベンチへと移動した。
ジユをベンチに横にして少しでも楽になるように背中をゆっくりとさする。
不安で怖くて涙が出そうになるのを堪えながら私はオサが来るのを待った。
ジユは眉間にシワを寄せて私の手をギュッと痛いぐらいに握っていて、どうする事も出来ない私に不安が襲う。
するとオサが息を切らして走ってきた。
O「ルリさんもう、大丈夫だから。」
オサは私の顔をみて少し微笑み、ジユへと目線を落とした。
オサから少し遅れてユウアちゃんも走ってやってきて私の元に駆け寄る。
Y「ルリちゃん…大丈夫だから。」
ユウアちゃんは私の横で何度も腕を撫でながそう言ってくれた。
O「ユウア?ルリさんと一緒にカフェで待っててもらえる?」
Y「わ…わかった。」
*「私…ジユのそばにいたい…」
無意識のうちに出た私の大人げない言葉にオサもユウアちゃんも驚いている。
すると、オサが立ち上がり私の目線に合わせるように屈んで言った。
O「ルリさんジユは大丈夫だから。ジユだってこれ以上、情け無いとこルリさんに見られたくないと思うよ?だから、少しだけジユが落ち着くまでユウアとあっちのカフェで待ってて?ね?」
オサはそう言って今にも泣きそうになっている私の頭をポンポンっとなでた。
*「ごめん……わかった。何かあったらすぐに連絡…してね…?」
O「うん。するよ。大丈夫。じゃ、ユウアよろしくね?」
Y「う…うん。」
そして、私はユウアちゃんに支えられながら近くのカフェへと向かった。
つづく
急にジユが大人しくなり横をチラッとみると大量の汗をかいていた。
*「ジユ?暑い?」
私がタオルでジユの汗を拭きながら言うとジユはいつもの笑顔を見せた。
J「大丈夫大丈夫!」
そして、しばらく歩いていると突然…
私の手を握るジユの手にグッと力が入り、私は思わず、ジユの顔を見た。
すると、横にいるジユの顔が苦しそうに歪んでいて胸をぎゅっとを押さえコンクリートとにひざまずき倒れ込んだ。
私は動揺と焦りに同時に襲われる。
*「え…ジユ!?大丈夫!?」
ジユのそばにしゃがみ込み背中をさする。
J「オサ…くんを…」
息をするのも苦しそうなジユがなんとか絞り出したオサの名前を聞き、私は慌ててオサに電話した。
*「もしもしオサ!?どうしよ…ジユが…」
O「もしもし!?ルリさん落ち着いて!ジユがどうしたの!?」
* 「苦しそうに倒れこんじゃって…どうしよ…救急車呼んだ方が…」
O「大丈夫。近くにベンチある?すぐそっちに行くから待ってて!!」
そう言ってオサとの電話は切れた。
まだジユは苦しそうな顔をして、胸を押さえ俯いている。
私は周りを見渡すとベンチがあったので、なんとかジユを抱えるようにしてベンチへと移動した。
ジユをベンチに横にして少しでも楽になるように背中をゆっくりとさする。
不安で怖くて涙が出そうになるのを堪えながら私はオサが来るのを待った。
ジユは眉間にシワを寄せて私の手をギュッと痛いぐらいに握っていて、どうする事も出来ない私に不安が襲う。
するとオサが息を切らして走ってきた。
O「ルリさんもう、大丈夫だから。」
オサは私の顔をみて少し微笑み、ジユへと目線を落とした。
オサから少し遅れてユウアちゃんも走ってやってきて私の元に駆け寄る。
Y「ルリちゃん…大丈夫だから。」
ユウアちゃんは私の横で何度も腕を撫でながそう言ってくれた。
O「ユウア?ルリさんと一緒にカフェで待っててもらえる?」
Y「わ…わかった。」
*「私…ジユのそばにいたい…」
無意識のうちに出た私の大人げない言葉にオサもユウアちゃんも驚いている。
すると、オサが立ち上がり私の目線に合わせるように屈んで言った。
O「ルリさんジユは大丈夫だから。ジユだってこれ以上、情け無いとこルリさんに見られたくないと思うよ?だから、少しだけジユが落ち着くまでユウアとあっちのカフェで待ってて?ね?」
オサはそう言って今にも泣きそうになっている私の頭をポンポンっとなでた。
*「ごめん……わかった。何かあったらすぐに連絡…してね…?」
O「うん。するよ。大丈夫。じゃ、ユウアよろしくね?」
Y「う…うん。」
そして、私はユウアちゃんに支えられながら近くのカフェへと向かった。
つづく
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