33 / 85
33話
しおりを挟む
ゆっくりと扉を開くと、既に病院着に着替えたジユがベッドに座っていた。
確かにこうやってみると1カ月前よりも少し痩せて顔色が悪いのかもしれない…。
J「ルリ…ヒマ~。」
*「まぁ、病院だからね?」
私がジユのカバンから荷物を取り出して小さなクローゼットの中に入れていく。
J「そんなのいいから~ここ来てここ!」
そう言ってジユは何度もベッドを叩いた。
私は言われるがままにジユのそばに行きベッドに腰掛ける。
すると、すぐにぎゅっと抱きついてくるジユ。
J「あぁ~幸せ。ルリがそばにいてくれるだけでホント俺は幸せだよ。」
*「何言ってるの…。」
J「だってホントのことだもん。これからはちゃんと俺のことも可愛がってよね?トモキくんばっかズルイよ。」
*「ジユ…」
私はどうしてもジユを弟として見れない…
それは出会った時が弟としてではなく男して出会っていたからだろうか…?
私は優しくジユの頭を撫でる…
すると嬉しそうな顔をして私を見上げるジユ。
*「検査は?」
J「明日からだって…毎日会いにきてよ?なんなら、ここに泊まってもいいし!ね?」
そういうジユはやっぱりまだ、どこかあどけなさがあって少年と青年の魅力を持っている。
*「泊まらないよ。毎日顔見せにくるから。ね?あ…歯ブラシ持ってくるの忘れた。下の売店で買ってくるね?」
J「俺も一緒に行く~!」
*「だめ!入院したばっかりなんだから大人しくしててよ。オサももうすぐこっちくるだろうし…ね?」
J「ちぇ~わかったよ…」
ジユは唇を尖らせながらベッドにドカっと寝転んだ。
私はお財布とスマホを持ちジユの病室を出て下の売店で歯ブラシを買った。
お会計を済ませてエレベーターに乗りジユの病室の階に止まったエレベーターから出ようとすると…
「ルリさん?」
聞き覚えのある声で呼ばれ、恐る恐るそちらをみるとそこにはマナトが立っていた。
M「ルリさん…ずっと探したんだよ?」
マナトはトモキの高校からの友人で、いつもウチに遊びに来てはご飯を一緒に食べたりDVDを見たりして私も顔見知りだ。
*「マナト…トモキのお見舞い?」
M「そうだけど…ルリさん今どこにいるの!?あの事以来、家に行っても誰も出ないしルリさんに連絡しても出ないし…俺がどれだけルリさんのこと探したか知ってる!?」
*「ごめん…」
私はマナトからの連絡をずっと無視していた。
きっと、実家を出て男の家に家政婦として住み込みで働いてると知ったらあの、真面目なマナトは絶対に激怒すると知っていたから。
M「ルリさんとりあえず、こっちで話そう。」
そう言って私はマナトに腕をぎゅっと掴まれひと目の少ないところに連れて行かれた。
M「ねぇ、一体なにがあったの?おばさんに聞いてもルリさんのせいだって言うばかりだし…ルリさんは連絡つかないし…」
マナトの目は真剣で少し怒っている…
*「うん…実はね。私…母の男に襲われそうになって…それをトモキが止めようとしてトモキが階段から落ちたの。」
M「はぁ…やっぱり…心配だったからトモキにはずっと言ってたんだよ?あの男には気をつけた方がいいって。ルリさんが危ない目に遭うかもしれないって。ルリさん…怖かったね…もう大丈夫だからね……」
マナトはそう言って私の手を優しく包み込み頭をポンポンっと撫で微笑んだ。
つづく
確かにこうやってみると1カ月前よりも少し痩せて顔色が悪いのかもしれない…。
J「ルリ…ヒマ~。」
*「まぁ、病院だからね?」
私がジユのカバンから荷物を取り出して小さなクローゼットの中に入れていく。
J「そんなのいいから~ここ来てここ!」
そう言ってジユは何度もベッドを叩いた。
私は言われるがままにジユのそばに行きベッドに腰掛ける。
すると、すぐにぎゅっと抱きついてくるジユ。
J「あぁ~幸せ。ルリがそばにいてくれるだけでホント俺は幸せだよ。」
*「何言ってるの…。」
J「だってホントのことだもん。これからはちゃんと俺のことも可愛がってよね?トモキくんばっかズルイよ。」
*「ジユ…」
私はどうしてもジユを弟として見れない…
それは出会った時が弟としてではなく男して出会っていたからだろうか…?
私は優しくジユの頭を撫でる…
すると嬉しそうな顔をして私を見上げるジユ。
*「検査は?」
J「明日からだって…毎日会いにきてよ?なんなら、ここに泊まってもいいし!ね?」
そういうジユはやっぱりまだ、どこかあどけなさがあって少年と青年の魅力を持っている。
*「泊まらないよ。毎日顔見せにくるから。ね?あ…歯ブラシ持ってくるの忘れた。下の売店で買ってくるね?」
J「俺も一緒に行く~!」
*「だめ!入院したばっかりなんだから大人しくしててよ。オサももうすぐこっちくるだろうし…ね?」
J「ちぇ~わかったよ…」
ジユは唇を尖らせながらベッドにドカっと寝転んだ。
私はお財布とスマホを持ちジユの病室を出て下の売店で歯ブラシを買った。
お会計を済ませてエレベーターに乗りジユの病室の階に止まったエレベーターから出ようとすると…
「ルリさん?」
聞き覚えのある声で呼ばれ、恐る恐るそちらをみるとそこにはマナトが立っていた。
M「ルリさん…ずっと探したんだよ?」
マナトはトモキの高校からの友人で、いつもウチに遊びに来てはご飯を一緒に食べたりDVDを見たりして私も顔見知りだ。
*「マナト…トモキのお見舞い?」
M「そうだけど…ルリさん今どこにいるの!?あの事以来、家に行っても誰も出ないしルリさんに連絡しても出ないし…俺がどれだけルリさんのこと探したか知ってる!?」
*「ごめん…」
私はマナトからの連絡をずっと無視していた。
きっと、実家を出て男の家に家政婦として住み込みで働いてると知ったらあの、真面目なマナトは絶対に激怒すると知っていたから。
M「ルリさんとりあえず、こっちで話そう。」
そう言って私はマナトに腕をぎゅっと掴まれひと目の少ないところに連れて行かれた。
M「ねぇ、一体なにがあったの?おばさんに聞いてもルリさんのせいだって言うばかりだし…ルリさんは連絡つかないし…」
マナトの目は真剣で少し怒っている…
*「うん…実はね。私…母の男に襲われそうになって…それをトモキが止めようとしてトモキが階段から落ちたの。」
M「はぁ…やっぱり…心配だったからトモキにはずっと言ってたんだよ?あの男には気をつけた方がいいって。ルリさんが危ない目に遭うかもしれないって。ルリさん…怖かったね…もう大丈夫だからね……」
マナトはそう言って私の手を優しく包み込み頭をポンポンっと撫で微笑んだ。
つづく
0
あなたにおすすめの小説
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
結婚する事に決めたから
KONAN
恋愛
私は既婚者です。
新たな職場で出会った彼女と結婚する為に、私がその時どう考え、どう行動したのかを書き記していきます。
まずは、離婚してから行動を起こします。
主な登場人物
東條なお
似ている芸能人
○原隼人さん
32歳既婚。
中学、高校はテニス部
電気工事の資格と実務経験あり。
車、バイク、船の免許を持っている。
現在、新聞販売店所長代理。
趣味はイカ釣り。
竹田みさき
似ている芸能人
○野芽衣さん
32歳未婚、シングルマザー
医療事務
息子1人
親分(大島)
似ている芸能人
○田新太さん
70代
施設の送迎運転手
板金屋(大倉)
似ている芸能人
○藤大樹さん
23歳
介護助手
理学療法士になる為、勉強中
よっしー課長
似ている芸能人
○倉涼子さん
施設医療事務課長
登山が趣味
o谷事務長
○重豊さん
施設医療事務事務長
腰痛持ち
池さん
似ている芸能人
○田あき子さん
居宅部門管理者
看護師
下山さん(ともさん)
似ている芸能人
○地真央さん
医療事務
息子と娘はテニス選手
t助
似ている芸能人
○ツオくん(アニメ)
施設医療事務事務長
o谷事務長異動後の事務長
ゆういちろう
似ている芸能人
○鹿央士さん
弟の同級生
中学テニス部
高校陸上部
大学帰宅部
髪の赤い看護師
似ている芸能人
○田來未さん
准看護師
ヤンキー
怖い
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる