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5話
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いつもなら喘ぎ声で俺を誘惑するツムギさんは今日は下唇を噛み顔を隠したまま俺の目すら見てくれなかった。
そんな素直じゃないツムギさんを夢中で抱き続けると、ツムギさんも我慢の限界だったのか声を出し始め俺の身体に手を伸ばし、俺たちは言葉を交わす事のないのまま絶頂を迎えた。
事が終わり、俺が無言のままツムギさんから離れようとすると、ツムギさんさゆっくりと立ち上がり俺をギュッと抱きしめた。
T「……俺ね…ジイチじゃなきゃ…イケない身体になっちゃったみたい……」
J「え……?」
T「だから責任とって…」
J「でも…ツムギさんにはあの人が…」
ツムギさんは一体、どんな顔してそんな事を言っているのだろう…
抱き合っている俺にはツムギさんの表情が読み取れない…
俺の身体からツムギさんを離れさそうとしても、ツムギさんは首に巻きついた腕に力を入れて離れようとしないので俺は諦めてそのまま抱きしめた。
T「…ジイチが見たあの人は…元彼だよ…あの日に別れたんだ…ずっと遠距離で付き合っててね。ジイチと出会ってから元彼は会えてなくて、ようやくあの日にちゃんと会って別れ話したの。」
J「別れたのに…キス…したの?」
そういえばゆっくりと俺から離れてあの吸い込まれてしまいそうな瞳で俺を見つめる。
T「最後に抱かせてくれって言われてね…」
J「え……」
T「そんな顔するなよ…俺も嫌いになった訳じゃないからいいよって言ったんだけど…俺のが何をしても勃たなくてね…それを見て途中でやめたの…諦めついたって…せめてキスだけでもって言われて…最後にキスしてお別れしたんだ。」
J「ふ~ん………」
T「妬いた?」
俺の表情を伺ってるツムギさんのその顔はどこか余裕があって、俺1人がまるでツムギさんとの恋に焦りもがいてるような気がした。
J「…妬くわけないでしょ……」
T「そう?顔には妬いてます。って書いてあるけど?」
ツムギさんは俺の頬を人差し指ですーっと撫でて離れシャツを羽織り奥の部屋へと消えて行った。
俺…遊ばれてんのかな…
微かな不安を覚えながら身なりを整える。
付いたままのライトを消して受付にあるソファに座ると、ツムギさんが微笑みながら2つのグラスと白ワインを持ってきた。
俺にグラスを持たせゴールドに近い綺麗なワインを注ぐ。
自分のグラスにも注ぎ、ツムギさんはゆっくりとワインボトルをテーブルに置いてニコッと俺に笑いかけた。
T「乾杯しよ。」
J「何に…乾杯ですか?」
T「ん?俺が元彼と別れてフリーになった記念の乾杯?それとも…違う意味の乾杯にジイチが…してくれる?」
ツムギさんはそう言って俺の横にスッと擦り寄り身体を密着させる…
思わず俺の喉の奥がゴクっとなりグラスを持つ手に力が入った。
J「俺……」
T「うん。」
J「…ツムギさん…俺…」
T「ツムギって呼んで?」
J「ツムギ……」
T「うん…。」
J「タトゥー決めた………」
T「今?それ言うの?w」
ツムギさんはペロッと俺の上唇を舐めながら笑った。
固まっている俺にツムギさんはグラスを重ねてゴクゴクとワインを飲み…俺の身体を眺める。
T「タトゥー…どこに入れるつもり?」
J「左胸……?」
T「やめときな。」
ツムギさんはそう言ってまた、自分でグラスにワインを注ぎまた、ゴクゴクと飲む…
しかし、お酒に弱いのだろう…すでにその目は蕩けていて…今にも閉じてしまいそうだった。
J「決めたんだよ…左胸に…」
T「もったいないじゃん…そんな綺麗な胸筋にタトゥー入れるのは…そのままの方が俺はエロくて好きだな…」
そう言ってニヤッと笑いながら俺の左胸を指先でなぞる。
T「入れるなら…ここにすれば?」
そう言ってツムギさんは俺の右手を手に取り自分の膝の上に置き手を握る。
J「なんで…右手?」
そう問いかければツムギさんはニヤッと笑って俺の耳元で囁いた。
T「だってさ…俺の彫ったタトゥーのある指を…俺の中に挿れてると思ったら…ゾクゾクしない?」
J「変態…」
T「そういうの好きなくせにw」
ツムギさんはそう言って当たり前のように俺の肩に頭を預けてそっと瞼を閉じた。
つづく
そんな素直じゃないツムギさんを夢中で抱き続けると、ツムギさんも我慢の限界だったのか声を出し始め俺の身体に手を伸ばし、俺たちは言葉を交わす事のないのまま絶頂を迎えた。
事が終わり、俺が無言のままツムギさんから離れようとすると、ツムギさんさゆっくりと立ち上がり俺をギュッと抱きしめた。
T「……俺ね…ジイチじゃなきゃ…イケない身体になっちゃったみたい……」
J「え……?」
T「だから責任とって…」
J「でも…ツムギさんにはあの人が…」
ツムギさんは一体、どんな顔してそんな事を言っているのだろう…
抱き合っている俺にはツムギさんの表情が読み取れない…
俺の身体からツムギさんを離れさそうとしても、ツムギさんは首に巻きついた腕に力を入れて離れようとしないので俺は諦めてそのまま抱きしめた。
T「…ジイチが見たあの人は…元彼だよ…あの日に別れたんだ…ずっと遠距離で付き合っててね。ジイチと出会ってから元彼は会えてなくて、ようやくあの日にちゃんと会って別れ話したの。」
J「別れたのに…キス…したの?」
そういえばゆっくりと俺から離れてあの吸い込まれてしまいそうな瞳で俺を見つめる。
T「最後に抱かせてくれって言われてね…」
J「え……」
T「そんな顔するなよ…俺も嫌いになった訳じゃないからいいよって言ったんだけど…俺のが何をしても勃たなくてね…それを見て途中でやめたの…諦めついたって…せめてキスだけでもって言われて…最後にキスしてお別れしたんだ。」
J「ふ~ん………」
T「妬いた?」
俺の表情を伺ってるツムギさんのその顔はどこか余裕があって、俺1人がまるでツムギさんとの恋に焦りもがいてるような気がした。
J「…妬くわけないでしょ……」
T「そう?顔には妬いてます。って書いてあるけど?」
ツムギさんは俺の頬を人差し指ですーっと撫でて離れシャツを羽織り奥の部屋へと消えて行った。
俺…遊ばれてんのかな…
微かな不安を覚えながら身なりを整える。
付いたままのライトを消して受付にあるソファに座ると、ツムギさんが微笑みながら2つのグラスと白ワインを持ってきた。
俺にグラスを持たせゴールドに近い綺麗なワインを注ぐ。
自分のグラスにも注ぎ、ツムギさんはゆっくりとワインボトルをテーブルに置いてニコッと俺に笑いかけた。
T「乾杯しよ。」
J「何に…乾杯ですか?」
T「ん?俺が元彼と別れてフリーになった記念の乾杯?それとも…違う意味の乾杯にジイチが…してくれる?」
ツムギさんはそう言って俺の横にスッと擦り寄り身体を密着させる…
思わず俺の喉の奥がゴクっとなりグラスを持つ手に力が入った。
J「俺……」
T「うん。」
J「…ツムギさん…俺…」
T「ツムギって呼んで?」
J「ツムギ……」
T「うん…。」
J「タトゥー決めた………」
T「今?それ言うの?w」
ツムギさんはペロッと俺の上唇を舐めながら笑った。
固まっている俺にツムギさんはグラスを重ねてゴクゴクとワインを飲み…俺の身体を眺める。
T「タトゥー…どこに入れるつもり?」
J「左胸……?」
T「やめときな。」
ツムギさんはそう言ってまた、自分でグラスにワインを注ぎまた、ゴクゴクと飲む…
しかし、お酒に弱いのだろう…すでにその目は蕩けていて…今にも閉じてしまいそうだった。
J「決めたんだよ…左胸に…」
T「もったいないじゃん…そんな綺麗な胸筋にタトゥー入れるのは…そのままの方が俺はエロくて好きだな…」
そう言ってニヤッと笑いながら俺の左胸を指先でなぞる。
T「入れるなら…ここにすれば?」
そう言ってツムギさんは俺の右手を手に取り自分の膝の上に置き手を握る。
J「なんで…右手?」
そう問いかければツムギさんはニヤッと笑って俺の耳元で囁いた。
T「だってさ…俺の彫ったタトゥーのある指を…俺の中に挿れてると思ったら…ゾクゾクしない?」
J「変態…」
T「そういうの好きなくせにw」
ツムギさんはそう言って当たり前のように俺の肩に頭を預けてそっと瞼を閉じた。
つづく
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