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第8話 到着、そして魔力測定
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「さて、すぐに裏口から入って、新しい寮で君達の荷物を運ぼうか」
「分かりました」
ミミルの町に近づいた際にクレス校長がボク達の荷物を新しい寮に運ぶようだ。
どうやら町を経由するのではなく、直接学校の敷地内に入れる裏口から入るらしい。
裏口から入った馬車は、そのまま新しい寮へ向かって進んでいた。
「これが……新しい寮? 何だか小さな一軒家っぽいけど」
「校舎はレンガ造りだが、寮は木造でな。 ヒバの木を使って作られたものだ。 既に使っている2つの寮はヒノキの木で作られたものだがね」
もうすぐ見える新しい寮に案内されたボクは目を疑った。
外観が小さい一軒家でしかないからだ。
クレス校長は寮は木造建築だが、既に満室になっている二つの寮はヒノキで作られており、こっちはヒバの木で作られている。
「ただ、どういう訳か見た目一軒家みたいな状態のまま進捗がないみたいです。 今、建築ギルドに確認を取ってますが……」
「建築ギルドか。 そういえば、この国の建築ギルドの人員は王家が管理してるんだったか?」
「はい。 そうなのですが……」
そして、ファナさん曰くここ最近は進捗がないらしく、現在は建築ギルドに確認を取っているのだとか。
建築ギルドはその名の通り、建築や家具造りを行う人たちを集めたギルドだ。
建築依頼などは、全て世界中にある建築ギルドに依頼をして、受諾をされたらすぐに取り掛かる仕組みだ。
クレス校長も今回の寮の建築に、建築ギルドを通して依頼したらしいんだけど……。
ちなみにジャック君が言うには、ここクーデルカ王国内の建築ギルドの人員は、王家が管理しているのだとか。
「まぁ、とにかく君達が住む分には十分な設備はあるさ。 そこに荷物を置いて校舎内の受付に案内しよう。 本来はアレだが、現状では完成している二つの部屋の内の一つはミーナ君とジャック君で使うといいだろう」
見た目一軒家の状態であるのか、本来は男女は別であるべきらしいのだが、現状そうは言ってられないので、完成されてる二つの部屋の内の一つはミーナとジャック君が同居という形で使う事になった。
まぁ、これは仕方がないのだろうね。
「はい、これが鍵です」
「ありがとうございます」
ボク達は早速鍵を受け取り、荷物を部屋に置くことにした。
二つとも部屋の内部は二人部屋になってるらしく、ベッドのある部屋が二つある。
さらに部屋内にお風呂やトイレが完備されている。
かの【ワルジール魔法学校】の寮より整った設備に驚きつつも、ボクは部屋に鍵を掛けて再度クレス校長の元に向かう。
向こうはトイレに行くには部屋から出なければならず、部屋からも遠かったしなぁ。
「お待たせしました」
「よし、では校舎内の受付に向かおう。 そこで今できる測定もやっておきたい」
「分かりました」
クレス校長とファナさんの後をついていく形で、ボク達三人は校舎内の正面入り口から受付に向かった。
「クレス校長、ファナお嬢様、お疲れ様です」
「ご苦労。 早速だけど、アリス君とミーナ君とジャック君の入学への本手続きと今できる測定の準備を進めてくれ」
「今からですと魔力測定ですね。 後は魔法のお披露目でしょうか」
「それで頼む」
「分かりました。 まずは魔力測定から入りましょう」
受付の女性がクレス校長に言われるままに、魔力を測定する水晶玉を持ってきた。
本手続きという事は、オルクスの町のは寮の部屋を確保するための仮手続きなのだろうか?
「この水晶玉に手を添えて下さい」
「はい」
「まずは、アリスちゃんからだね」
「そうだね。 大丈夫だといいけど……」
フリスク一派による測定のトラウマが抜けきらないボクは、ひとまず受付の女性の指示に従い、水晶玉に手を添える。
すると、水晶から激しい光を放つ。
「きゃっ!!」
「ま、眩しい……!」
「これは……!」
光の眩しさに思わず目を瞑ったボクとミーナをよそに受付の女性は感心しながら何かを呟いていた。
「すごいですね! アリスさんの魔力、今まで見て来た人たちとは質も量も違います!」
受付の女性が目をキラキラさせながら興奮した様子でメモっていた。
というか、フリスクに変わる前より、魔力が高くなってる気が……??
「制約結界から解放された反動なのかも知れんな。 今までの努力の結果も相まって再び花を咲かせた形だな」
「すごいですね、アリスさん」
「流石アリスちゃん!」
クレス校長が、制約結界から解放された際の反動もあると推測していた。
そこにフリット校長時代に努力をしていた成果も加わった形なのだろうね。
ファナさんもミーナも目を輝かせてるし、ジャック君もうんうんと首を縦に振ってるね……。
「さて、次はミーナ君、その次がジャック君だな」
そして、ミーナとジャック君が順番に魔力を測定していた。
二人ともやはり安定した魔力を持っていたが、総じてボクよりはやや低めだとか。
ま、これも努力すれば盛り返せるレベルだし、ボクも負けられないね。
「では、次は魔法のお披露目だな」
「はい、場所を確保しましたので、案内しましょう」
次は魔法のお披露目なので、確保した場所へと案内されることに。
その場所はどこなんだろうか?
「分かりました」
ミミルの町に近づいた際にクレス校長がボク達の荷物を新しい寮に運ぶようだ。
どうやら町を経由するのではなく、直接学校の敷地内に入れる裏口から入るらしい。
裏口から入った馬車は、そのまま新しい寮へ向かって進んでいた。
「これが……新しい寮? 何だか小さな一軒家っぽいけど」
「校舎はレンガ造りだが、寮は木造でな。 ヒバの木を使って作られたものだ。 既に使っている2つの寮はヒノキの木で作られたものだがね」
もうすぐ見える新しい寮に案内されたボクは目を疑った。
外観が小さい一軒家でしかないからだ。
クレス校長は寮は木造建築だが、既に満室になっている二つの寮はヒノキで作られており、こっちはヒバの木で作られている。
「ただ、どういう訳か見た目一軒家みたいな状態のまま進捗がないみたいです。 今、建築ギルドに確認を取ってますが……」
「建築ギルドか。 そういえば、この国の建築ギルドの人員は王家が管理してるんだったか?」
「はい。 そうなのですが……」
そして、ファナさん曰くここ最近は進捗がないらしく、現在は建築ギルドに確認を取っているのだとか。
建築ギルドはその名の通り、建築や家具造りを行う人たちを集めたギルドだ。
建築依頼などは、全て世界中にある建築ギルドに依頼をして、受諾をされたらすぐに取り掛かる仕組みだ。
クレス校長も今回の寮の建築に、建築ギルドを通して依頼したらしいんだけど……。
ちなみにジャック君が言うには、ここクーデルカ王国内の建築ギルドの人員は、王家が管理しているのだとか。
「まぁ、とにかく君達が住む分には十分な設備はあるさ。 そこに荷物を置いて校舎内の受付に案内しよう。 本来はアレだが、現状では完成している二つの部屋の内の一つはミーナ君とジャック君で使うといいだろう」
見た目一軒家の状態であるのか、本来は男女は別であるべきらしいのだが、現状そうは言ってられないので、完成されてる二つの部屋の内の一つはミーナとジャック君が同居という形で使う事になった。
まぁ、これは仕方がないのだろうね。
「はい、これが鍵です」
「ありがとうございます」
ボク達は早速鍵を受け取り、荷物を部屋に置くことにした。
二つとも部屋の内部は二人部屋になってるらしく、ベッドのある部屋が二つある。
さらに部屋内にお風呂やトイレが完備されている。
かの【ワルジール魔法学校】の寮より整った設備に驚きつつも、ボクは部屋に鍵を掛けて再度クレス校長の元に向かう。
向こうはトイレに行くには部屋から出なければならず、部屋からも遠かったしなぁ。
「お待たせしました」
「よし、では校舎内の受付に向かおう。 そこで今できる測定もやっておきたい」
「分かりました」
クレス校長とファナさんの後をついていく形で、ボク達三人は校舎内の正面入り口から受付に向かった。
「クレス校長、ファナお嬢様、お疲れ様です」
「ご苦労。 早速だけど、アリス君とミーナ君とジャック君の入学への本手続きと今できる測定の準備を進めてくれ」
「今からですと魔力測定ですね。 後は魔法のお披露目でしょうか」
「それで頼む」
「分かりました。 まずは魔力測定から入りましょう」
受付の女性がクレス校長に言われるままに、魔力を測定する水晶玉を持ってきた。
本手続きという事は、オルクスの町のは寮の部屋を確保するための仮手続きなのだろうか?
「この水晶玉に手を添えて下さい」
「はい」
「まずは、アリスちゃんからだね」
「そうだね。 大丈夫だといいけど……」
フリスク一派による測定のトラウマが抜けきらないボクは、ひとまず受付の女性の指示に従い、水晶玉に手を添える。
すると、水晶から激しい光を放つ。
「きゃっ!!」
「ま、眩しい……!」
「これは……!」
光の眩しさに思わず目を瞑ったボクとミーナをよそに受付の女性は感心しながら何かを呟いていた。
「すごいですね! アリスさんの魔力、今まで見て来た人たちとは質も量も違います!」
受付の女性が目をキラキラさせながら興奮した様子でメモっていた。
というか、フリスクに変わる前より、魔力が高くなってる気が……??
「制約結界から解放された反動なのかも知れんな。 今までの努力の結果も相まって再び花を咲かせた形だな」
「すごいですね、アリスさん」
「流石アリスちゃん!」
クレス校長が、制約結界から解放された際の反動もあると推測していた。
そこにフリット校長時代に努力をしていた成果も加わった形なのだろうね。
ファナさんもミーナも目を輝かせてるし、ジャック君もうんうんと首を縦に振ってるね……。
「さて、次はミーナ君、その次がジャック君だな」
そして、ミーナとジャック君が順番に魔力を測定していた。
二人ともやはり安定した魔力を持っていたが、総じてボクよりはやや低めだとか。
ま、これも努力すれば盛り返せるレベルだし、ボクも負けられないね。
「では、次は魔法のお披露目だな」
「はい、場所を確保しましたので、案内しましょう」
次は魔法のお披露目なので、確保した場所へと案内されることに。
その場所はどこなんだろうか?
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