10 / 12
第10話 入るクラスは1ーE
しおりを挟む
「へぇ、これがエトワール魔法学校の制服なんだね」
「よく似合ってますよ、アリスさん」
「ありがとうね、ファナ」
無事、後期の入学手続きを完了し、制服が届いた。
どうもこの学校の制服は着た人に合わせてサイズが変わると言う魔法の布で作られているみたいだ。
それに、水色のブレザーっぽい感じかつ赤いリボンタイの付いたブラウスとフリルの付いた水色のプリーツスカートが可愛い。
着用してすぐにクルクルと回ってみる。
スカートがひらりと翻るが、今は気にしない。
傍で見ていたファナも似合っていると言ってくれたし、これからの学校生活に気合が入る。
ファナは、クレス校長がボクの住む寮の前にくるまでにこっちに訪れて、制服の確認をしてくれたのだ。
おっと、ここで彼女を呼び捨てにしているのは、同じ学校で過ごす仲間として接して欲しいという彼女の願いからだ。
「教材はお父様が持って来てくださいます。 お手洗いを済ませてから出ましょうか」
「そうだね。 行ってくるよ」
そろそろ時間なのだが、ファナの言うように先にトイレを済ませておく。
自室の中にトイレがあるのは便利だなぁ。
ワルジール時代は、トイレの件ではいい思い出がないからね。
「お待たせ」
「では、行きましょうか。 丁度お父様も来たようですし、ジャックさんとミーナさんも来ましたし」
トイレを済ませたボクはファナと一緒に部屋を出た。
寮の入り口でクレス校長が教材を持って待っていた。
同時にジャック君とミーナも準備を終えて来たようだ。
「やぁ、今日までよく休めたかな?」
「はい。おかげさまで」
「ミーナさんとジャックさんも似合ってますよ」
「ありがとう。 この制服、可愛いよね」
ミーナもエトワールの制服を気に入ってるみたいだ。
ワルジールの紺のブレザーも悪くはないけどね。
なお、昨日の説明で学費は寮の費用を含めて一年で25万ガルドらしい。
あの【ワルジール魔法学校】では一年で10万ガルドだったから、かなり高い部類だ。
今年はお母さんからの支援で何とかなるが、ボクは来年以降に備えて、この学校の制度を利用して自主鍛練時の時に学費を支払う為にダンジョンに入り、素材を集めないといけない。
二人以上でダンジョンに潜る事が条件になるが。
ジャック君やミーナは当然として、あとはファナに頼もうかな?
「では、これが教材だ。 君達が入るクラスは後期になるから1-Eだ。 担任にも話を通してあるから問題はない」
「校長先生、フットワーク軽くないですか?」
「それがお父様たる所以ですから、気にしては負けです」
「ファナ、何気に酷くないか?」
「あはは……」
クレス校長のフットワークの軽さに対し、ファナが気にしたら負けだと言った事にボクは苦笑いした。
「後期クラスは現時点では1-Eのみになる。 アリス君やジャック君、ミーナ君以外にも入る生徒たちはいるぞ」
「そうなんですか?」
「フリスク一派によってやられた一部の子たちが落ち着くまで寮で待機して貰ってたんです」
「なるほど……」
クラスに関しては、後期入学なので1-Eになるが、ボク達以外にも待機していた子たちもいたようだ。
いずれもワルジールのフリスク一派にやられた子たちの一部で、ボク達の入学を機に、授業を始める事になったようだ。
そうしている内に教室に近づいてきた。
そこに男性と白衣の女性がが待っていた。 担任と副担任かな?
「お、来たな。 校長先生、彼女達が?」
「そうだ。 アリス君とミーナ君とジャック君だ」
「アリス・パリカールです」
「ジャック・エヴァンスです」
「私は、ミーナ・ファーウェイです」
「私は1ーEの担任のトッシュ・ファルコンだ。 よろしく頼む。 分からないことがあったら遠慮なく聞いてくれ」
「はい!」
トッシュ先生か。
爽やかないい人だという印象だなぁ。
「私は副担任のラビリスタ・ベルエールだよ。 気軽にラビ先生と呼んでおくれ」
「あ、はい。 よろしくお願いします、ラビ先生」
一方で、白衣の女性が副担任のラビリスタ先生のようだ。
セミロングの眼鏡女子という印象だねぇ。
「じゃあ、ファナは自分の教室に戻ってくれ」
「はい。 じゃあ、アリスさん達、また昼休みに」
「アリスとジャックとミーナは少しだけここで待ってくれ」
そう言いながら、トッシュ先生とラビ先生が教室に入る。
ファナは、前期入学なので自分の教室に戻るのだろう。
多分、新たに入る生徒が来るという報告をするんだろう。
なんか盛り上がってるなぁ。
「よし、入ってくれ」
「はい!」
クレス校長に見送られながら、ボク達は教室にゆっくり入っていく。
一応、向こうで知ってる人たちばかりだが、改めて自己紹介をしたのだった。
みんな、ボクにかなり気に掛けてくれていたのが救いだなぁ。
「よく似合ってますよ、アリスさん」
「ありがとうね、ファナ」
無事、後期の入学手続きを完了し、制服が届いた。
どうもこの学校の制服は着た人に合わせてサイズが変わると言う魔法の布で作られているみたいだ。
それに、水色のブレザーっぽい感じかつ赤いリボンタイの付いたブラウスとフリルの付いた水色のプリーツスカートが可愛い。
着用してすぐにクルクルと回ってみる。
スカートがひらりと翻るが、今は気にしない。
傍で見ていたファナも似合っていると言ってくれたし、これからの学校生活に気合が入る。
ファナは、クレス校長がボクの住む寮の前にくるまでにこっちに訪れて、制服の確認をしてくれたのだ。
おっと、ここで彼女を呼び捨てにしているのは、同じ学校で過ごす仲間として接して欲しいという彼女の願いからだ。
「教材はお父様が持って来てくださいます。 お手洗いを済ませてから出ましょうか」
「そうだね。 行ってくるよ」
そろそろ時間なのだが、ファナの言うように先にトイレを済ませておく。
自室の中にトイレがあるのは便利だなぁ。
ワルジール時代は、トイレの件ではいい思い出がないからね。
「お待たせ」
「では、行きましょうか。 丁度お父様も来たようですし、ジャックさんとミーナさんも来ましたし」
トイレを済ませたボクはファナと一緒に部屋を出た。
寮の入り口でクレス校長が教材を持って待っていた。
同時にジャック君とミーナも準備を終えて来たようだ。
「やぁ、今日までよく休めたかな?」
「はい。おかげさまで」
「ミーナさんとジャックさんも似合ってますよ」
「ありがとう。 この制服、可愛いよね」
ミーナもエトワールの制服を気に入ってるみたいだ。
ワルジールの紺のブレザーも悪くはないけどね。
なお、昨日の説明で学費は寮の費用を含めて一年で25万ガルドらしい。
あの【ワルジール魔法学校】では一年で10万ガルドだったから、かなり高い部類だ。
今年はお母さんからの支援で何とかなるが、ボクは来年以降に備えて、この学校の制度を利用して自主鍛練時の時に学費を支払う為にダンジョンに入り、素材を集めないといけない。
二人以上でダンジョンに潜る事が条件になるが。
ジャック君やミーナは当然として、あとはファナに頼もうかな?
「では、これが教材だ。 君達が入るクラスは後期になるから1-Eだ。 担任にも話を通してあるから問題はない」
「校長先生、フットワーク軽くないですか?」
「それがお父様たる所以ですから、気にしては負けです」
「ファナ、何気に酷くないか?」
「あはは……」
クレス校長のフットワークの軽さに対し、ファナが気にしたら負けだと言った事にボクは苦笑いした。
「後期クラスは現時点では1-Eのみになる。 アリス君やジャック君、ミーナ君以外にも入る生徒たちはいるぞ」
「そうなんですか?」
「フリスク一派によってやられた一部の子たちが落ち着くまで寮で待機して貰ってたんです」
「なるほど……」
クラスに関しては、後期入学なので1-Eになるが、ボク達以外にも待機していた子たちもいたようだ。
いずれもワルジールのフリスク一派にやられた子たちの一部で、ボク達の入学を機に、授業を始める事になったようだ。
そうしている内に教室に近づいてきた。
そこに男性と白衣の女性がが待っていた。 担任と副担任かな?
「お、来たな。 校長先生、彼女達が?」
「そうだ。 アリス君とミーナ君とジャック君だ」
「アリス・パリカールです」
「ジャック・エヴァンスです」
「私は、ミーナ・ファーウェイです」
「私は1ーEの担任のトッシュ・ファルコンだ。 よろしく頼む。 分からないことがあったら遠慮なく聞いてくれ」
「はい!」
トッシュ先生か。
爽やかないい人だという印象だなぁ。
「私は副担任のラビリスタ・ベルエールだよ。 気軽にラビ先生と呼んでおくれ」
「あ、はい。 よろしくお願いします、ラビ先生」
一方で、白衣の女性が副担任のラビリスタ先生のようだ。
セミロングの眼鏡女子という印象だねぇ。
「じゃあ、ファナは自分の教室に戻ってくれ」
「はい。 じゃあ、アリスさん達、また昼休みに」
「アリスとジャックとミーナは少しだけここで待ってくれ」
そう言いながら、トッシュ先生とラビ先生が教室に入る。
ファナは、前期入学なので自分の教室に戻るのだろう。
多分、新たに入る生徒が来るという報告をするんだろう。
なんか盛り上がってるなぁ。
「よし、入ってくれ」
「はい!」
クレス校長に見送られながら、ボク達は教室にゆっくり入っていく。
一応、向こうで知ってる人たちばかりだが、改めて自己紹介をしたのだった。
みんな、ボクにかなり気に掛けてくれていたのが救いだなぁ。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…
アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。
そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
消息不明になった姉の財産を管理しろと言われたけど意味がわかりません
紫楼
ファンタジー
母に先立たれ、木造アパートで一人暮らして大学生の俺。
なぁんにも良い事ないなってくらいの地味な暮らしをしている。
さて、大学に向かうかって玄関開けたら、秘書って感じのスーツ姿のお姉さんが立っていた。
そこから俺の不思議な日々が始まる。
姉ちゃん・・・、あんた一体何者なんだ。
なんちゃってファンタジー、現実世界の法や常識は無視しちゃってます。
十年くらい前から頭にあったおバカ設定なので昇華させてください。
扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。
みにぶた🐽
ファンタジー
いいねありがとうございます!反応あるも励みになります。
勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。
辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。
だが俺には『三国志』も『孫子』も『トロイの木馬』もある。折伏し、仲間に変える――物語で世界をひっくり返す成り上がり建国譚、開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる