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25 レクスの母親たちについて
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ダンジョンでのコボルトの一件で、クアトラブル王国が関わったという疑惑を知ってから一週間が経った。
その間のレクス達は、採取依頼や周辺の魔物の討伐依頼をメインに行い、ココアとモニカの経験を積ませた。
他のダンジョンは暫くの間は、Sランクの冒険者以外が入ることが出来なくなった。
コボルトの前例が他のダンジョンでも確認されており、レクスの姉フェリアが活動拠点としている町付近のダンジョンでも同様の現象が確認されたのだ。
そう言った事情もあってか、青い魔石……【ブーステッドストーン】の除去を確認してからでないと無駄な死者が出てくるからだ。
そして、今日のレクス達は冒険者活動を休んで四人で町巡りをしており、現在は裏山で日向ぼっこをしていた。
「そういえば、兄様のお母様方は見かけませんね」
「ああ、モニカとココアは母さん達には面会してなかったな」
「はい、全く出会ってません」
仰向けのまま、ココアがレクスに母親を見かけないと言われて、母親を紹介していないことに今更ながら気付いたようだ。
「お兄ちゃんのお母さん達は色々忙しくてね。 六人いるんだけど、一人は王宮魔術師をしていてここにはいないの」
「王宮魔術師……、確かお兄様は王宮騎士をしておられると聞いてますが」
「ああ、その人がアレフ兄さんを産んだ母親で、ミント・オルフェスって言うんだ。 向こうでは別名【氷結の魔女】とも言われる」
まず、一人目の母親は、実際にアレフを産んでおり、王都で王宮魔術師をしているようだ。
その母親、ミント・オルフェスは【氷結の魔女】という二つ名が付いているのだとか。
「次はフェリア姉さんを産んだ母親なんだけど、名前はミリア・オルフェス。 【ノースノー】の町長も務めているんだ」
「だから、あのフェリアさんはあそこで拠点として動いてるんですね」
「そうだよ。 またあそこではAランクの冒険者パーティーのリーダーでもあるからね、フェリアお姉ちゃんは」
「すごいですねー」
次の母親はフェリアを産んだ母親で、ミリア・オルフェスと言う名前である。
彼女はフェリアが拠点として動いている【ノースノー】の町長をしているようだ。
「そして、三人目は……」
「お、ここで日向ぼっこしていたのだね」
「……アルマ母さん」
「もしかして、この人が?」
「おおっと、君達は息子や夫が言っていた追放被害者の姉妹だね? 私はアルマ・オルフェスで、レクスを産んだ母親で、今はこの町の錬金術師として働いているよ」
「モニカです。 よろしくお願いします」
「私はココアです」
三人目の母親を教えようとした矢先、その母親が裏山に現れた。
眼鏡を掛けたボブカットの女性で、紺のブレザー風の衣装に白衣を着用しているこの女性こそがレクスを産んだ母親、アルマ・オルフェスである。
彼女は錬金術師をしており、幾つかの魔道具を作っている。
「それで、母さん。 どうしたんだ?」
「ああ、父さんから連絡しようとしていたけど、丁度私がいたようでね。 伝言を頼まれたんだよ。 あまり良くない内容なんだけどね」
「良くない内容?」
「うん。 その子達を追放した罰で冒険者資格を剥奪し、かつゲルギム鉱山で強制労働の刑に処されたというかつてのメンバーが脱走したようなんだ」
「「「え……!?」」」
アルマが持ってきた父親のエヴァンからの伝言の内容は、モニカとココアにとっては衝撃的な内容だった。
レクスもアリスも、この伝言内容に驚きを隠せなかった。
その間のレクス達は、採取依頼や周辺の魔物の討伐依頼をメインに行い、ココアとモニカの経験を積ませた。
他のダンジョンは暫くの間は、Sランクの冒険者以外が入ることが出来なくなった。
コボルトの前例が他のダンジョンでも確認されており、レクスの姉フェリアが活動拠点としている町付近のダンジョンでも同様の現象が確認されたのだ。
そう言った事情もあってか、青い魔石……【ブーステッドストーン】の除去を確認してからでないと無駄な死者が出てくるからだ。
そして、今日のレクス達は冒険者活動を休んで四人で町巡りをしており、現在は裏山で日向ぼっこをしていた。
「そういえば、兄様のお母様方は見かけませんね」
「ああ、モニカとココアは母さん達には面会してなかったな」
「はい、全く出会ってません」
仰向けのまま、ココアがレクスに母親を見かけないと言われて、母親を紹介していないことに今更ながら気付いたようだ。
「お兄ちゃんのお母さん達は色々忙しくてね。 六人いるんだけど、一人は王宮魔術師をしていてここにはいないの」
「王宮魔術師……、確かお兄様は王宮騎士をしておられると聞いてますが」
「ああ、その人がアレフ兄さんを産んだ母親で、ミント・オルフェスって言うんだ。 向こうでは別名【氷結の魔女】とも言われる」
まず、一人目の母親は、実際にアレフを産んでおり、王都で王宮魔術師をしているようだ。
その母親、ミント・オルフェスは【氷結の魔女】という二つ名が付いているのだとか。
「次はフェリア姉さんを産んだ母親なんだけど、名前はミリア・オルフェス。 【ノースノー】の町長も務めているんだ」
「だから、あのフェリアさんはあそこで拠点として動いてるんですね」
「そうだよ。 またあそこではAランクの冒険者パーティーのリーダーでもあるからね、フェリアお姉ちゃんは」
「すごいですねー」
次の母親はフェリアを産んだ母親で、ミリア・オルフェスと言う名前である。
彼女はフェリアが拠点として動いている【ノースノー】の町長をしているようだ。
「そして、三人目は……」
「お、ここで日向ぼっこしていたのだね」
「……アルマ母さん」
「もしかして、この人が?」
「おおっと、君達は息子や夫が言っていた追放被害者の姉妹だね? 私はアルマ・オルフェスで、レクスを産んだ母親で、今はこの町の錬金術師として働いているよ」
「モニカです。 よろしくお願いします」
「私はココアです」
三人目の母親を教えようとした矢先、その母親が裏山に現れた。
眼鏡を掛けたボブカットの女性で、紺のブレザー風の衣装に白衣を着用しているこの女性こそがレクスを産んだ母親、アルマ・オルフェスである。
彼女は錬金術師をしており、幾つかの魔道具を作っている。
「それで、母さん。 どうしたんだ?」
「ああ、父さんから連絡しようとしていたけど、丁度私がいたようでね。 伝言を頼まれたんだよ。 あまり良くない内容なんだけどね」
「良くない内容?」
「うん。 その子達を追放した罰で冒険者資格を剥奪し、かつゲルギム鉱山で強制労働の刑に処されたというかつてのメンバーが脱走したようなんだ」
「「「え……!?」」」
アルマが持ってきた父親のエヴァンからの伝言の内容は、モニカとココアにとっては衝撃的な内容だった。
レクスもアリスも、この伝言内容に驚きを隠せなかった。
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