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【第二章】ユウカ・バーレン
【第五話】南の都市 メルディア④
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「一体……どういう風の吹き回しだ?」
ユウカに連れられて入ったのは、古風で静かなタイプの、正しく喫茶店だった。
カフェみたいな、女の子がキャアキャア言うオシャレな店でないのは予想通りだが、そもそもユウカが街でコーヒーを飲もうなどと言ってくること自体が予想外だ。
あれだけ早く帰りたがっていたユウカが、何故ゆっくりするためにあるようなお店に……。
「んー?いや、単純に恭司が私に聞きたいこと沢山ありそうな感じだったから、私なりに気を遣ったんだよ。街のこととか、世の中のこととか、聞きたいこと一杯あるんでしょう?」
恭司は感心に目を大きくした。
ユウカにそんな気遣いが出来たとは……。
少し感慨深い。
「……さては失礼なこと考えてるね?」
「カンガエテナイ」
恭司は墓穴を掘る前に、すぐにウェイターを呼んでコーヒーを二つ頼んだ。
ユウカはいつもアイスのミルクのみだ。
ガムシロップは断固として入れない。
普段、生活を共にしているだけに、そういう小さい所は大体分かっていた。
「よく私の頼みたいものが分かったね?」
まぁ……ユウカはもしかしたら違うのかもしれない。
「いつもこればっかりじゃないか。ホットなんて飲まねぇし、ガムシロップもいらない派だろう?」
「ホットは寒い時には飲むけどね。ガムシロップはこの世に全く必要の無いものだと思うよ」
「好きな奴だって、世の中には沢山いるんだよ……」
恭司は入れる派だった。
「世の中の人なんてほとんど知らないくせに……。まぁいいや。それより、何から知りたいの?」
完全にユウカから振ってきた話題だが、ユウカはそう言って話題を変えてきた。
恭司も特に反発する理由は無かったので、話題転換に素直に応じる。
「んー、そういう風に言われると少し困るな……。何でも知りたいって感じで、むしろ分からないことが分からないみたいな……」
「……まるで赤子のごとしだね」
「年齢は17でも、この世界での生活はまだ1ヶ月未満だからな……。とりあえず、この世界のことから教えてくれよ。国名とか、その中の街の構成とか」
「私の苦手分野だね……」
「そこをなんとか」
ユウカはうーんと少し唸ると、話し方がまとまったのか、ポツポツと話し始めた。
「まずは国の名前だけどね、ここは『アルガード』っていうの。海に囲まれた島国でね、国内に街は5つあるよ」
「5つしかないのか?ずいぶん少ないな。小さい国なのか?」
「いや、多分そんなこともないと思うんだけどね。単純に分かりやすくしたかったんじゃない?北と南と東と西と、あと真ん中に1つあるよ」
「まぁ、確かに分かりやすくはあるな……。ちなみに、今いるこの街が南なんだっけ?」
「そうそう。国内最大規模で、いわゆる中心街って奴だよ」
「そこは真ん中にある街じゃねぇんだな……」
ユウカに連れられて入ったのは、古風で静かなタイプの、正しく喫茶店だった。
カフェみたいな、女の子がキャアキャア言うオシャレな店でないのは予想通りだが、そもそもユウカが街でコーヒーを飲もうなどと言ってくること自体が予想外だ。
あれだけ早く帰りたがっていたユウカが、何故ゆっくりするためにあるようなお店に……。
「んー?いや、単純に恭司が私に聞きたいこと沢山ありそうな感じだったから、私なりに気を遣ったんだよ。街のこととか、世の中のこととか、聞きたいこと一杯あるんでしょう?」
恭司は感心に目を大きくした。
ユウカにそんな気遣いが出来たとは……。
少し感慨深い。
「……さては失礼なこと考えてるね?」
「カンガエテナイ」
恭司は墓穴を掘る前に、すぐにウェイターを呼んでコーヒーを二つ頼んだ。
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まぁ……ユウカはもしかしたら違うのかもしれない。
「いつもこればっかりじゃないか。ホットなんて飲まねぇし、ガムシロップもいらない派だろう?」
「ホットは寒い時には飲むけどね。ガムシロップはこの世に全く必要の無いものだと思うよ」
「好きな奴だって、世の中には沢山いるんだよ……」
恭司は入れる派だった。
「世の中の人なんてほとんど知らないくせに……。まぁいいや。それより、何から知りたいの?」
完全にユウカから振ってきた話題だが、ユウカはそう言って話題を変えてきた。
恭司も特に反発する理由は無かったので、話題転換に素直に応じる。
「んー、そういう風に言われると少し困るな……。何でも知りたいって感じで、むしろ分からないことが分からないみたいな……」
「……まるで赤子のごとしだね」
「年齢は17でも、この世界での生活はまだ1ヶ月未満だからな……。とりあえず、この世界のことから教えてくれよ。国名とか、その中の街の構成とか」
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「そこは真ん中にある街じゃねぇんだな……」
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