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【第五章】恭司の過去
【第十一話】王族狩り:序章 ①
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~~~~~~教科書抜粋~~~~~~
今から約200年前。
世界は3つの国に分かれていた。
身体能力に優れ、獣と業火の力をその身に宿す戦士の国、『ディオラス』。
領土も人口も最大最多、圧倒的物量と戦略を武器とする、『ミッドカオス』。
そして、
領土も人口も少ないものの、かつて唯一魔法を使えた国、『メルセデス』。
当時数多に及ぶ国々を下し、最終的に残ったとされるこの3国は、かつて幾度となく刃を交えてきた経験から、お互いの実力が拮抗していることを深く熟知していた。
完全に三つ巴となっていた当時、下手な動きを見せれば即座に戦争が始まることをよく分かっていた3国は、互いに仕掛けられないまま睨み合いを続け、いつしか世は大規模な冷戦状態へと移行する。
それは、歴史的に見ればほんの短い空白期間だった。
大陸のあちこちで小さな小競り合いは発生したものの、その間に大きな争い事はなく、これまでと比べれば遥かにマシなその状況だったのだ。
戦争がまだ行われている中と考えれば不思議な話だが、当時の人々はその空白の期間を、『平和』と呼んだ。
しかし、
そんなささやかに過ぎる平和でさえも、そう長くは続かなかった。
事が起きたのは3国の内が1つ『ミッドカオス』。
『三谷恭司』が最初に現れたのは、この地だった。
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今から約200年前。
世界は3つの国に分かれていた。
身体能力に優れ、獣と業火の力をその身に宿す戦士の国、『ディオラス』。
領土も人口も最大最多、圧倒的物量と戦略を武器とする、『ミッドカオス』。
そして、
領土も人口も少ないものの、かつて唯一魔法を使えた国、『メルセデス』。
当時数多に及ぶ国々を下し、最終的に残ったとされるこの3国は、かつて幾度となく刃を交えてきた経験から、お互いの実力が拮抗していることを深く熟知していた。
完全に三つ巴となっていた当時、下手な動きを見せれば即座に戦争が始まることをよく分かっていた3国は、互いに仕掛けられないまま睨み合いを続け、いつしか世は大規模な冷戦状態へと移行する。
それは、歴史的に見ればほんの短い空白期間だった。
大陸のあちこちで小さな小競り合いは発生したものの、その間に大きな争い事はなく、これまでと比べれば遥かにマシなその状況だったのだ。
戦争がまだ行われている中と考えれば不思議な話だが、当時の人々はその空白の期間を、『平和』と呼んだ。
しかし、
そんなささやかに過ぎる平和でさえも、そう長くは続かなかった。
事が起きたのは3国の内が1つ『ミッドカオス』。
『三谷恭司』が最初に現れたのは、この地だった。
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