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呆れてばかりはいられない
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「ほら、こっちよ」
慌しく出かけていった主の散らかした物を片付け終わると、暖炉の前に置かれたクッションを手にメイドちゃんはわたしを促した。
「全く、なんであたしが…… 」
お隣の部屋のドアをあけ入ると、暖炉の前にクッションを置いて、暖炉に薪を足す。
「いーい。
毛がつくから絶対にご主人様のベッドには登らないでね。
あんたの寝床はここ。
暖炉の前ってだけでも感謝してほしいわ」
クッションを指差してきつい口調で言うと、後はわたしのことなんて見向きもしないで出て行こうとする。
「なぉ(あのぉ)」
「何? なんか言いたいわけ? 」
呼びかけにメイドちゃんは迷惑そうに眉根を寄せた。
「何か忘れてやしませんか?
わたしね、猫なの。
ぬいぐるみじゃないの、生きてるんだけど? 」
って、言いたいんだけど、
言ったところでわからないし、わかったところで聞いちゃもらえなさそうだな。
ま、いっか。
今朝ほどお腹空いているわけじゃないし、寝るだけだもの。
どう見てもパーティーに出かけたみたいなジルさんが帰ってくるのは早くても夜中か下手したら明け方だよね。
だったら待っていても仕方がないし。
欠伸を漏らすと運んでもらったクッションの上に丸くなった。
暖炉の前は適度に暖かくて、またしても眠くなる。
あんなに眠ったのに、猫ってのはどうしてこんなに眠いのか。
ま、“寝子”って言うのが猫の由来らしいし。
なんて、考えながらまたしても眠りに引き込まれていった。
なんだろ?
なんか、いい匂いがする。
花の香りというか、香水と言うか。
それにこの温もり、暖炉の火より柔らかで心地いい……
「ふにゃぁ…… (幸せだなぁ)」
なんだかわからない温もりの夢を見ながら寝返りを打つ。
「ご主人様、いい加減に一旦起きてくださいませんか?
もうお昼なんです。昼食、食べていただかないと片付きませんから」
ドアがノックされて軽く開くとメイドちゃんの声がする。
「へ? お昼? 」
その言葉に釣られて目を覚まし、顔をあげると、男の人の裸の胸板が飛び込んできた。
「にゃぁぁ! (ひ、ふ、いやぁ!!!!! )」
軽く悲鳴をあげ、ベッドを降りメイドちゃんの足元をすり抜けて部屋を飛び出した。
ふわぁ、びっくりしたぁ。
エントランスホールまで廊下を一気に駆け抜けて、足を止め呼吸を整える。
なんだって、どうして、いつの間に男の人のベッドに入っていたんだろう。
それもよりによって全裸(だと思う)の人のベッドに。
今回だけは猫でよかったと、心底思った。
でなかったら、わたしの貞操今頃どうなっていたのか。
それにしてもこの家に男の人も居たんだ。
匂いが、ジルさんと、メイドちゃんの二人分しかしないような気がしていたから気が付かなかった。
きっと、めったに帰宅しないジルさんの旦那様なんだろう。
飛び出したお部屋、昨日案内されたジルさんの寝室だったはずだから、そうだよね。
わたしきっと寝ぼけて、自分が猫になっちゃったこと忘れて、今までのつもりでベッドにもぐりこんじゃったんだよね。
一息つくとキッチンの方からパンの焼ける香りが流れてきた。
匂いに釣られてキッチンの戸口に立つと、今日もかすかに焦げ臭さがし始める。
「なぁう、なうなうなぁ(ねぇ、焦げちゃうわよ!)」
ギリなんかないけど、一応教えてあげよう。
ひょっとしたらわたしの口にも入るのかもしれないし。
「ち…… あのねこ、また、キッチンに入ったわね! 」
舌打ちと共に呟くメイドちゃんの声。
同時にものすごい勢いでこっちに駆けてきた。
「ちょっと、あんた!
ご主人様に、キッチンに入るなって言われなかった?
憶えてないの? 」
ダメだ、せっかく呼んであげたのにわたしがキッチンに居ることに怒りがいっていてオーブンのこと忘れてる。
しかたないなぁ、もう。
怒られるのを承知でオーブンの前に駆け寄って、立ち上がって扉を引っ掻くようにしてみる。
「なによ? オーブンがどうかした? 」
あたしをオーブンの前から引き離そうとするように、メイドちゃんは近寄って来る。
「あ。パン! きゃぁ!!!! 」
さすがにオーブンの側まできたら、パンが焼きすぎたことに気が付いたみたい。
悲鳴をあげてオーブンの扉を開けている。
「ちょっとぉ、なによ、もう、騒がしいわね」
気だるそうなスリッパの足音が近寄ってきたと思ったら、ひょいと背後から抱き上げられた。
「そう言う約束だからね。
マリーはここに入っちゃダメよぉ。
さ、行きましょう」
抱きかかえられ、胸元に押し付けられる。
てっきりふんわりマシュマロ感覚かと思ったら、なんか硬い。
え?
うそっ。
しどけなく羽織ったガウンの胸元に何気なく目がいくと真っ平ら。
じゃ、さっきベッドのあったのは……
あまりに驚いて、ジルさんの腕を振り切って床に降りると、一気に走り出した。
まさかジルさん。オネェさんだったってこと。
ジェンダー? いや、それともただの女装マニア?
そりゃ、何となくそんな予感がしなかったわけじゃないけどさ。
ジルさん、背が高いし、ハスキーボイスだし、手なんかも大きくて骨ばってたし。
だけどさ、まさかさ。
わたしの居た世界でもおねぇなんてメディアを通しての存在で実際に近くに居なかったから。その可能性なんか忘れてたわ。
なんかやたら混乱して、書斎のソファ下へもぐりこんで、頭を抱え込んだ。
「マリー、そんなところで何しているのよ、全く、もう」
追いかけて来たジルさんがソファの下を覗き込んでくる。
「ほら、こんなところに入っていると埃だらけになっちゃうわよ。
行きましょう、食事よ」
抱き上げて、ダイニングに連れていかれた。
「ふふっ。美味しい? 」
出されたミルクを飲みはじめたわたしの様子を、目を細めて眺めながらジルさんが訊いてくる。
今日のミルクの中には茹でたささみが浮いていた。
正直ささみはささみで食べたいんだけど、お肉は嬉しい。
これでレタスのサラダでもあればもっと嬉しいんだけどな。
……猫の内臓で消化できるかどうかはわからないけど。
「猫にばかりかまけていないで、いい加減御食事済ませてしまってくださいませんか? 」
メイドちゃんがお茶を入れながら呆れたように言ってくる。
紅茶のふくよかな香りがダイニングに広がった。
華やかなこの匂いからすると相当いい茶葉みたい。
いいなぁ、紅茶。
「うなん(わたしも欲しいな)」
思わずジルさんの座っている椅子の足元で、後ろ足で立って躯を伸ばす。
「あら、何?
ダメよ。お行儀よくしててね」
たしなめるように言ってジルさんはパンに手を伸ばす。
やっぱりダメか。
いくら言っても「にゃんにゃん」だけで、わたしの言葉は人間には通じない。
「あら、ロッタ腕を上げたわね。
やっとパンが黒焦げじゃなくなったじゃない」
ゆっくりと紅茶のカップを傾けて、ジルさんが満足そうに頷いた。
慌しく出かけていった主の散らかした物を片付け終わると、暖炉の前に置かれたクッションを手にメイドちゃんはわたしを促した。
「全く、なんであたしが…… 」
お隣の部屋のドアをあけ入ると、暖炉の前にクッションを置いて、暖炉に薪を足す。
「いーい。
毛がつくから絶対にご主人様のベッドには登らないでね。
あんたの寝床はここ。
暖炉の前ってだけでも感謝してほしいわ」
クッションを指差してきつい口調で言うと、後はわたしのことなんて見向きもしないで出て行こうとする。
「なぉ(あのぉ)」
「何? なんか言いたいわけ? 」
呼びかけにメイドちゃんは迷惑そうに眉根を寄せた。
「何か忘れてやしませんか?
わたしね、猫なの。
ぬいぐるみじゃないの、生きてるんだけど? 」
って、言いたいんだけど、
言ったところでわからないし、わかったところで聞いちゃもらえなさそうだな。
ま、いっか。
今朝ほどお腹空いているわけじゃないし、寝るだけだもの。
どう見てもパーティーに出かけたみたいなジルさんが帰ってくるのは早くても夜中か下手したら明け方だよね。
だったら待っていても仕方がないし。
欠伸を漏らすと運んでもらったクッションの上に丸くなった。
暖炉の前は適度に暖かくて、またしても眠くなる。
あんなに眠ったのに、猫ってのはどうしてこんなに眠いのか。
ま、“寝子”って言うのが猫の由来らしいし。
なんて、考えながらまたしても眠りに引き込まれていった。
なんだろ?
なんか、いい匂いがする。
花の香りというか、香水と言うか。
それにこの温もり、暖炉の火より柔らかで心地いい……
「ふにゃぁ…… (幸せだなぁ)」
なんだかわからない温もりの夢を見ながら寝返りを打つ。
「ご主人様、いい加減に一旦起きてくださいませんか?
もうお昼なんです。昼食、食べていただかないと片付きませんから」
ドアがノックされて軽く開くとメイドちゃんの声がする。
「へ? お昼? 」
その言葉に釣られて目を覚まし、顔をあげると、男の人の裸の胸板が飛び込んできた。
「にゃぁぁ! (ひ、ふ、いやぁ!!!!! )」
軽く悲鳴をあげ、ベッドを降りメイドちゃんの足元をすり抜けて部屋を飛び出した。
ふわぁ、びっくりしたぁ。
エントランスホールまで廊下を一気に駆け抜けて、足を止め呼吸を整える。
なんだって、どうして、いつの間に男の人のベッドに入っていたんだろう。
それもよりによって全裸(だと思う)の人のベッドに。
今回だけは猫でよかったと、心底思った。
でなかったら、わたしの貞操今頃どうなっていたのか。
それにしてもこの家に男の人も居たんだ。
匂いが、ジルさんと、メイドちゃんの二人分しかしないような気がしていたから気が付かなかった。
きっと、めったに帰宅しないジルさんの旦那様なんだろう。
飛び出したお部屋、昨日案内されたジルさんの寝室だったはずだから、そうだよね。
わたしきっと寝ぼけて、自分が猫になっちゃったこと忘れて、今までのつもりでベッドにもぐりこんじゃったんだよね。
一息つくとキッチンの方からパンの焼ける香りが流れてきた。
匂いに釣られてキッチンの戸口に立つと、今日もかすかに焦げ臭さがし始める。
「なぁう、なうなうなぁ(ねぇ、焦げちゃうわよ!)」
ギリなんかないけど、一応教えてあげよう。
ひょっとしたらわたしの口にも入るのかもしれないし。
「ち…… あのねこ、また、キッチンに入ったわね! 」
舌打ちと共に呟くメイドちゃんの声。
同時にものすごい勢いでこっちに駆けてきた。
「ちょっと、あんた!
ご主人様に、キッチンに入るなって言われなかった?
憶えてないの? 」
ダメだ、せっかく呼んであげたのにわたしがキッチンに居ることに怒りがいっていてオーブンのこと忘れてる。
しかたないなぁ、もう。
怒られるのを承知でオーブンの前に駆け寄って、立ち上がって扉を引っ掻くようにしてみる。
「なによ? オーブンがどうかした? 」
あたしをオーブンの前から引き離そうとするように、メイドちゃんは近寄って来る。
「あ。パン! きゃぁ!!!! 」
さすがにオーブンの側まできたら、パンが焼きすぎたことに気が付いたみたい。
悲鳴をあげてオーブンの扉を開けている。
「ちょっとぉ、なによ、もう、騒がしいわね」
気だるそうなスリッパの足音が近寄ってきたと思ったら、ひょいと背後から抱き上げられた。
「そう言う約束だからね。
マリーはここに入っちゃダメよぉ。
さ、行きましょう」
抱きかかえられ、胸元に押し付けられる。
てっきりふんわりマシュマロ感覚かと思ったら、なんか硬い。
え?
うそっ。
しどけなく羽織ったガウンの胸元に何気なく目がいくと真っ平ら。
じゃ、さっきベッドのあったのは……
あまりに驚いて、ジルさんの腕を振り切って床に降りると、一気に走り出した。
まさかジルさん。オネェさんだったってこと。
ジェンダー? いや、それともただの女装マニア?
そりゃ、何となくそんな予感がしなかったわけじゃないけどさ。
ジルさん、背が高いし、ハスキーボイスだし、手なんかも大きくて骨ばってたし。
だけどさ、まさかさ。
わたしの居た世界でもおねぇなんてメディアを通しての存在で実際に近くに居なかったから。その可能性なんか忘れてたわ。
なんかやたら混乱して、書斎のソファ下へもぐりこんで、頭を抱え込んだ。
「マリー、そんなところで何しているのよ、全く、もう」
追いかけて来たジルさんがソファの下を覗き込んでくる。
「ほら、こんなところに入っていると埃だらけになっちゃうわよ。
行きましょう、食事よ」
抱き上げて、ダイニングに連れていかれた。
「ふふっ。美味しい? 」
出されたミルクを飲みはじめたわたしの様子を、目を細めて眺めながらジルさんが訊いてくる。
今日のミルクの中には茹でたささみが浮いていた。
正直ささみはささみで食べたいんだけど、お肉は嬉しい。
これでレタスのサラダでもあればもっと嬉しいんだけどな。
……猫の内臓で消化できるかどうかはわからないけど。
「猫にばかりかまけていないで、いい加減御食事済ませてしまってくださいませんか? 」
メイドちゃんがお茶を入れながら呆れたように言ってくる。
紅茶のふくよかな香りがダイニングに広がった。
華やかなこの匂いからすると相当いい茶葉みたい。
いいなぁ、紅茶。
「うなん(わたしも欲しいな)」
思わずジルさんの座っている椅子の足元で、後ろ足で立って躯を伸ばす。
「あら、何?
ダメよ。お行儀よくしててね」
たしなめるように言ってジルさんはパンに手を伸ばす。
やっぱりダメか。
いくら言っても「にゃんにゃん」だけで、わたしの言葉は人間には通じない。
「あら、ロッタ腕を上げたわね。
やっとパンが黒焦げじゃなくなったじゃない」
ゆっくりと紅茶のカップを傾けて、ジルさんが満足そうに頷いた。
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