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【1】そもそもなぜトピックとして盛り上がったか?

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まず、この話題が「なぜ」盛り上がったかを分解してみます。

 (A)理由が描かれないことについて、共感性が高い=所謂「あるあるネタ」
 (B)理由が描かれないことに違和感がある人が多い
 (C)単純に多くの人が語りやすい話題だから
タイムラインを眺めて大雑把に捉えると、こんな感じでしょうか。

(A)のあるあるネタとはつまり、この現象が正しそうと多くの人に受け入れられているということ。

「男性は結果を重視し、女性は過程を重視する」
「恋愛において男性は見た目や要素を重視し、女性は感情を重視する」
このあたりが世間でもよく言われることだと思いますが、一部は正しく、そして一部は間違っている気もします。
特に後者は、性差というより個人差の方が大きいのではないかと思います。

次に、(B)の「違和感」をもう少し噛み砕くと――

言外げんがい
「それは不自然である」
「作品として面白くない」
「小説として正しくない」
 といったような内容を匂わせていそうです。
……後ろの2つは個人の感想が強そうなので、今回は無視しますね。

ではさらに掘り下げて「なぜ」不自然だと思うのでしょうか?

 (1)理由がないとキャラクターに共感できないから。
 (2)男性がラブコメに求めるのはシチュエーションや要素だから。
 (3)好意を持つには理由があって当然だから。
(1)(2)は「作品づくりのテクニック」「ターゲット・読者への配慮」に関わるところ。
最後の項目は漠然としてますが、意外と多いのではないかと感じました。

――しかし、本当に「当然」なんでしょうか?

「恋は落ちるもの」「気が付いたら好きになっていた」
そんな言葉が絡む恋愛感情。当人でも良く分かっていないことって、よくあるんじゃないでしょうか?
……などと、男性である私は思ったりします。

それを読者に対して不親切と言ってしまえばそれまでですが、一方現実に即している部分もあるのではないか、とも感じます。

もしかしたら、このトピックへの受け止め方の時点でも男女差があるのかもしれませんね。



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【2】「ヒント」との出逢い へ続く。
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