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第2章
第10話 最善策
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それは…僕らがさっきまでいた銀行だった。その時、嫌な予感がした。それに気づいた時にはもう霞の手を取って走り出していた。匿ってもらえる場所もなければ、無事に帰れる保証もない。
「ねぇ…歩夢?」
相当走ったのだろうか、霞は息を切らしている。
「ごっごめん。」
「で、でもなんで…急に走り出したの?」
「嫌な予感がしたから。ほら前に霞の家を放火しようとした奴らがいただろ?」
「う、うん。」
「そいつらが遂に実行に移ったんじゃないかと思って。ただの偶然ならいいんだけど。」
「逃げ隠れ出来るような当てはあるの?」
霞が痛いところを突いてくる。だが幸いにもここが全く知らない土地ではない事が唯一の救いだった。
「今のところはないけど、とりあえずおじさんにメールしてみる。」
『to 勤おじさん
急啓
助けて!霞が追われてる。
そろそろニュースになってると思うけどショッピングモールの爆発事件から追われてる。たまたまかもしれないけど、前にも2度被害にあってるんだ。1回は未遂で終わってるけど、1回は実害を受けてる。
それで今場所的には近くにいるけど、交通手段は怖くて使えないので2時間くらいはかかりそう。とりあえず頼む。
from 神無月 歩夢』
とメールを打ちながらできる限りの力で走った。
「送信。」
しばらくスマホを気にしながら本家に向かって走っているとブーと振動したので、確認する
『to 歩夢
わかった。とりあえず頑張れ。
なんとしてでも無事で連れてこい。
話はそのあとゆっくり聞く。
from 神無月 勤』
これを確認した時一瞬安堵したが、今はまだ安堵してはいけないと思い全速力走った。霞はもともと体力がある方ではない。それでなのか走っているというよりも転びそうなのを必死にこらえている感じになっている。
体力も限界そうだったため、おぶるしかなかった。
「あ、歩夢?」
「霞、もう走れないでしょ?おんぶするから背中乗って。」
「え、?歩夢は大丈夫なの?」
「まぁなんとかね。」
「重いかもよ?」
「大丈夫だって。ほら」
「わ、わかった。」
そのあとはとにかく必死に走った。
市街地を抜け、山を越え、谷は越えられなかったが。やっと神無月本家に着いた。時間にして1時間強時刻は10時を回っていた。
「歩夢? 着いたの?」
「うん。」
夜になると閉めている門を今日は開いている。その門をくぐってしばらくするとおじさんが迎えてくれた。
後ろを見るとお坊さんたちが門をしめてくれている。それを見て感謝していると
「それでどういう連中なんだ?」
不意におじさんが聞いてくる。
「傘で襲ってくるんです。うちの祖父は食品メーカーを営んでいて。妬みや嫉みを抱えているライバル企業も山ほど。その中に一つ何かあるたびにケチをつけてくる企業があって。」
それに答えたのは霞だった。
霞は一つ一つ丁寧にわかりやすく叔父に説明する。
「ねぇ…歩夢?」
相当走ったのだろうか、霞は息を切らしている。
「ごっごめん。」
「で、でもなんで…急に走り出したの?」
「嫌な予感がしたから。ほら前に霞の家を放火しようとした奴らがいただろ?」
「う、うん。」
「そいつらが遂に実行に移ったんじゃないかと思って。ただの偶然ならいいんだけど。」
「逃げ隠れ出来るような当てはあるの?」
霞が痛いところを突いてくる。だが幸いにもここが全く知らない土地ではない事が唯一の救いだった。
「今のところはないけど、とりあえずおじさんにメールしてみる。」
『to 勤おじさん
急啓
助けて!霞が追われてる。
そろそろニュースになってると思うけどショッピングモールの爆発事件から追われてる。たまたまかもしれないけど、前にも2度被害にあってるんだ。1回は未遂で終わってるけど、1回は実害を受けてる。
それで今場所的には近くにいるけど、交通手段は怖くて使えないので2時間くらいはかかりそう。とりあえず頼む。
from 神無月 歩夢』
とメールを打ちながらできる限りの力で走った。
「送信。」
しばらくスマホを気にしながら本家に向かって走っているとブーと振動したので、確認する
『to 歩夢
わかった。とりあえず頑張れ。
なんとしてでも無事で連れてこい。
話はそのあとゆっくり聞く。
from 神無月 勤』
これを確認した時一瞬安堵したが、今はまだ安堵してはいけないと思い全速力走った。霞はもともと体力がある方ではない。それでなのか走っているというよりも転びそうなのを必死にこらえている感じになっている。
体力も限界そうだったため、おぶるしかなかった。
「あ、歩夢?」
「霞、もう走れないでしょ?おんぶするから背中乗って。」
「え、?歩夢は大丈夫なの?」
「まぁなんとかね。」
「重いかもよ?」
「大丈夫だって。ほら」
「わ、わかった。」
そのあとはとにかく必死に走った。
市街地を抜け、山を越え、谷は越えられなかったが。やっと神無月本家に着いた。時間にして1時間強時刻は10時を回っていた。
「歩夢? 着いたの?」
「うん。」
夜になると閉めている門を今日は開いている。その門をくぐってしばらくするとおじさんが迎えてくれた。
後ろを見るとお坊さんたちが門をしめてくれている。それを見て感謝していると
「それでどういう連中なんだ?」
不意におじさんが聞いてくる。
「傘で襲ってくるんです。うちの祖父は食品メーカーを営んでいて。妬みや嫉みを抱えているライバル企業も山ほど。その中に一つ何かあるたびにケチをつけてくる企業があって。」
それに答えたのは霞だった。
霞は一つ一つ丁寧にわかりやすく叔父に説明する。
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