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いっしょに暮らそう!
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しおりを挟むジルとテトとゆっくり過ごしていたら、いつの間にか外は真っ暗になっていた。
「そろそろ眠るぞ。明日、起きれなくなる」
ジルがそう言うと
「えぇ~もっとサチとおしゃべりしたいよ」
テトが愚図り始めた。一通り愚図ると、ニヤリと笑い、ジルをつつき出した。
「ジルってば!もしかして、はやくサチとねむりたいから、そんなこといってるんじゃないの~サチのとなりにねむるのは、ぼくだからね!」
「なっ…!」
ジルが困惑している。私のせいで困らせてしまっているんだ。どうにかしないと。
「あの、大丈夫。私は床でも眠れるから!心配しないで!」
ジルとテトは、驚いてこちらを見る。
「サチ、ベッドがこんなにおおきいのに、なんでゆかでねようとするの?」
確かにベッドはとても大きくて、三匹で眠っても広々と眠れるようになっている。
「だって今までは、ジルとテトとで寝ていたんでしょう。私がいたら邪魔になっちゃうよ。大丈夫、小さい頃から床で眠っていたから慣れているし、心配ないよ」
それを聞いてジルは機嫌悪そうに顔を歪めた。テトは今にも泣き出しそうに、心配そうに私の顔を覗き込んでいる。
「サチ、まずサチは怪我をしている。俺たちは怪我人を床に寝させるようなことはしない。そして、サチが怪我をしていなかったとしても、俺たちは一緒に暮らしているサチを床に寝させるようなことはしない」
「あのね、サチ、ぼくもジルもサチがだいじなの。だいじなひとがじぶんだけ、ゆかにねむっていたら、ぼくたちまでかなしいよ」
(あんたが痛いと、私まで痛くなるの!)
ふとアッコの言葉を思い出した。あの時は、母親の機嫌が悪く、痣ができるほど叩かれてしまった。もう、悲しいとか、苦しいとか、言わなくなった私を見て、アッコがそう言って怒っていたっけ。
「ありがとう」
そう言ってくれて嬉しい、とか、本当は一緒に眠りたかった、とか、言いたいことは色々あったけど言葉にはならず、だけど二匹は優しく頷いてくれた。
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