【完結】早すぎる鼓動

たまこ

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「いや、ララも一緒に行くんだよ?」


「へっ?!」


 私が混乱した表情でラファエルを見つめると、ラファエルは眉を寄せ「ごめんね。」と言った。


「ちょっと、もう!どういうことなのよ!ラファエルは説明が足りなさすぎるのよ!」

 噛みつくように言うと、ラファエルはまた「ごめんね。」と繰り返し、私を抱き寄せた。


「ラファエル……!」


「……幼い頃、ララと婚約したいと、僕とララの両親にお願いした。だけど四人とも、象と鼠では寿命が違うから駄目だと諭した。」


「……うん。」


「だけど僕は諦めきれなくて、たくさん勉強して、隣国に行けば、ララが長生きできるって分かった。僕は絶対隣国のように鼠獣人でも長生きできるようにするから、ララと婚約させてほしいと何度もお願いした。結局、四人が折れてくれて、ララの両親は他の縁談が来ないようにしてくれた。ララがいつか隣国に行くのだから、と語学の教育に力を入れてくれた。」


「えっ!!それじゃあ、私に縁談が来ないのも、小さい頃から語学の勉強が多かったのも……。」


「うん。僕と婚約するからなんだ。」


「うぅ……。何で誰も教えてくれないのよ……。」


「ごめん……。両親たちには僕から言いたいって言ったんだ。……だけど、ララから避けられるようになって、言えなくなってしまった。僕と一緒にいたくないんじゃないかって思って……。」


「そんな……。」


 私が何も言わずに、勝手に避け始めたせいで、ラファエルを不安にさせていたということだ。ラファエルは、小さい頃から、私との婚約とのために頑張ってくれたというのに。



「ラファエル、私こそごめんなさい。幼い頃、ラファエルとは寿命が違うことを聞いて、ラファエルと一緒に生きられないと知って……だから諦めないといけないって思ったの。」


「ララ……。」


「私、酷い態度だったのに……ラファエル諦めないでいてくれてありがとう。」


「うん。どういたしまして。」

 私はおずおずと、自分の腕をラファエルの背中に回すと、ラファエルは幸せそうに笑った。


「ねぇ、ララ。ご褒美が欲しいな。」


「え、ご褒美って……。」


 ラファエルは期待の籠った表情で、目を閉じた。私は、全身を熱くしながら、ラファエルの顔に自分の顔を寄せる。そして……。


「ララ?」


「うぅ……。今日はこれで勘弁して……。」


 私の唇が触れたのは、ラファエルの唇ではなく、頬だった。それでも恥ずかしさから、私はラファエルの胸に自分の顔を埋めた。



「ふふ、最高のご褒美だ。」



 どくどくどくどく……。


 どくん……どくん……。


 私の早すぎる鼓動は、ラファエルのゆっくりな鼓動と混じり合う。それは、私にとって幸せの音色だった。







〈早すぎる鼓動:完〉


 最後までお読みいただきありがとうございました!!

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みんなの感想(2件)

黒蜜きなこ
2023.05.16 黒蜜きなこ

お話は素敵だけれど読点が多すぎて読みにくかったです。

2023.05.16 たまこ

黒蜜きなこ様

感想ありがとうございます!
ご助言有難いです。これから気をつけて書きたいと思います。
教えていただき、ありがとうございました!

解除
Kita
2023.05.16 Kita

新作、読ませていただきました📖✨
今回もとても楽しかったです😍

まず『早すぎる鼓動』というタイトルがとても素敵😍
これって、ララちゃんが鼠獣人だから『心拍数が高い』ってだけの意味じゃないですよね??

ララの鼓動を通して、ラファエルへの一途な想いが伝わってきて、とても切なく、始終胸キュンでした💘

りすクン…ずっと居たのね…🤣全く気付かなかったララちゃんに吹き出してしまいました🤣

ララちゃんとの将来の為にずっと頑張っていた、ナイスガイ・ラファエル✨お似合いの2人です🐭❤️🐘

ずっと切なかったララちゃんの鼓動が、最後は幸せの音色に変わって、本当に良かったです🔔🎶

たまこ先生✨今回も素敵なお話をありがとうございました📖✨

2023.05.16 たまこ

Kitaさま

素敵な感想ありがとうございます!!

タイトルも褒めていただきありがとうございます♪そうです!心拍数だけでなく、ララがラファエルを想うことでのドキドキや、ラファエルがララを想うことで(象獣人にしては)鼓動が早くなることなどの意味を込めました😊💕

りすくん……ラファエルとブリトニーの影に隠れてました🤣

お楽しみいただけて良かった〜!!最後までお読みいただきありがとうございました❣️

解除

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