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第3章 パゼーレ魔法騎士団
【105話】 第2中隊の特訓
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ここはパゼーレ魔法騎士団の第2中隊訓練所、ここでは第2中隊の隊員が定期的に集まり訓練を行っている。
相手を殺さないように、自分の持ちいる全ての力を使い、手合わせをする訓練だ。
当然俺も第2中隊の隊員なためその訓練に参加していた。
色んな人と手合わせをした、そう色んな人と……
かれこれ1時間俺は14人と戦い、そして今15人目の人を峰打ちで倒したところだ。
「凄いなっ!これで15人抜きだぜ!!」
息切れをしている俺に対して、15人抜きという言葉が投げかけられた。
だが流石に消耗しすぎているので、それに対して反応する余力は無かった。
一旦休憩してもいいとの事で俺は大人しく休むことにした。
訓練所は中央に広くフィールドが整えられており、そのフィールドを囲んで観れるように観客席のような休憩スペースが用意されているのだ。
なので俺はその休憩スペースへと足を運んだ。
「おう!ユウト!!」
休憩スペースに入ってきた俺を呼ぶ人がいた、その人は俺と同じアグン隊の先輩にあたるシノンさんだった。
シノンさんはこっちへ来るように手招きをしていた為、シノンさんへと近づいていった。
「凄かったな、15人抜き」
シノンさんはさっきの俺の戦いを見ていたようで俺が近づくと労いの言葉をくれた。
「ありがとう……ございます」
俺は疲れながらもシノンさんの隣に座った。
「いや、ほんとよかったぜ」
念を押すようにシノンさんは俺に賞賛の言葉をくれる。
以前ならあり得なかったであろう言葉、シノンさんに認められているんだなと思い少し嬉しくなってしまう。
「それにしてもお前、なんで魔法使ってなかったんだ?」
唐突にシノンさんは俺に聞いてきた。
「えっ?」
「いやだって、お前剣とかよりも魔法の方が素質あると思うんだが?」
シノンさんの言葉に困惑していた俺に対して、俺には魔法の素質があるとシノンさんはそう語った。
魔法を使わない理由か……それは
「魔法よりも剣とかの方がカッコよくないですか!?」
俺が剣を好んで使う理由はカッコいい、ただそれだけだった。
「そうか……でも一応は魔法とかの鍛錬も積んでおけよ」
俺の理由を聞いたシノンさんは少し戸惑ってはいたが、すぐに俺にアドバイスをくれた。
まぁ確かにシノンさんが言っている事は正しいし、魔法の訓練についても考えた方がいいなと思う。
「わかりました!ありがとうございます!」
俺はシノンさんにアドバイスの了承とアドバイスをしてくれた事についてお礼をする。
それから少しの間俺とシノンさんはフィールドを見て他の隊員の手合わせを見ていた。
「他の奴も頑張ってるな」
シノンさんはフィールドの方を見ながら呟く。
「そうですね」
シノンさんと同じくフィールドを見ていた俺だが知っている人がフィールドにいるのが見えた為、そちらに意識を向けた。
その人物とは、俺が所属しているアグン隊の隊長であるアグンさんだった。
どうやら既に手合わせは終了しているらしくアグンさんはイーリシャさんにタオルを手渡されていた。
「……知ってるかユウト、あの2人互いに好意抱いているのにそれに気付いていないんだぜ?」
隣で座ってたシノンさんもアグンさんの方を見ていたようで俺に2人の関係について語った。
「そうだったんですか?」
2人のそういった事情を知らない俺はシノンさんに聞き返した。
「まったく、早くくっついた方がいいですよね~」
そんな俺達の話を聞いていたのか、背後にいたカムエルさんがいきなり話しかけてきた。
いきなり後ろから話しかけられて、ビックリする俺だったがシノンさんとカムエルさんがそういっているならあの2人の事については嘘ではないんだろう。
そう納得していた時、フィールドの方から謎の棒が飛んできてシノンさんに直撃した。
「いっった!!」
俺はすぐに飛んできた方を見るとそこにはこちらを見ていたアグンさんからいた。
「おい!お前らそんな所で談笑してる暇があったら俺を手合わせしろよ!」
少し挑発気味に俺たちに話す。
「……お前、覚悟しろよ!!」
棒を当てられて少し怒った様子のシノンさんがアグンさんの挑発に乗り、フィールドへと向かっていった。
少し賑やかで楽しい日々、俺はこの生活に心地良さを感じていた。
ところで魔法学園から来た他の連中はどうしているのだろうか?
最近会ってないな……
相手を殺さないように、自分の持ちいる全ての力を使い、手合わせをする訓練だ。
当然俺も第2中隊の隊員なためその訓練に参加していた。
色んな人と手合わせをした、そう色んな人と……
かれこれ1時間俺は14人と戦い、そして今15人目の人を峰打ちで倒したところだ。
「凄いなっ!これで15人抜きだぜ!!」
息切れをしている俺に対して、15人抜きという言葉が投げかけられた。
だが流石に消耗しすぎているので、それに対して反応する余力は無かった。
一旦休憩してもいいとの事で俺は大人しく休むことにした。
訓練所は中央に広くフィールドが整えられており、そのフィールドを囲んで観れるように観客席のような休憩スペースが用意されているのだ。
なので俺はその休憩スペースへと足を運んだ。
「おう!ユウト!!」
休憩スペースに入ってきた俺を呼ぶ人がいた、その人は俺と同じアグン隊の先輩にあたるシノンさんだった。
シノンさんはこっちへ来るように手招きをしていた為、シノンさんへと近づいていった。
「凄かったな、15人抜き」
シノンさんはさっきの俺の戦いを見ていたようで俺が近づくと労いの言葉をくれた。
「ありがとう……ございます」
俺は疲れながらもシノンさんの隣に座った。
「いや、ほんとよかったぜ」
念を押すようにシノンさんは俺に賞賛の言葉をくれる。
以前ならあり得なかったであろう言葉、シノンさんに認められているんだなと思い少し嬉しくなってしまう。
「それにしてもお前、なんで魔法使ってなかったんだ?」
唐突にシノンさんは俺に聞いてきた。
「えっ?」
「いやだって、お前剣とかよりも魔法の方が素質あると思うんだが?」
シノンさんの言葉に困惑していた俺に対して、俺には魔法の素質があるとシノンさんはそう語った。
魔法を使わない理由か……それは
「魔法よりも剣とかの方がカッコよくないですか!?」
俺が剣を好んで使う理由はカッコいい、ただそれだけだった。
「そうか……でも一応は魔法とかの鍛錬も積んでおけよ」
俺の理由を聞いたシノンさんは少し戸惑ってはいたが、すぐに俺にアドバイスをくれた。
まぁ確かにシノンさんが言っている事は正しいし、魔法の訓練についても考えた方がいいなと思う。
「わかりました!ありがとうございます!」
俺はシノンさんにアドバイスの了承とアドバイスをしてくれた事についてお礼をする。
それから少しの間俺とシノンさんはフィールドを見て他の隊員の手合わせを見ていた。
「他の奴も頑張ってるな」
シノンさんはフィールドの方を見ながら呟く。
「そうですね」
シノンさんと同じくフィールドを見ていた俺だが知っている人がフィールドにいるのが見えた為、そちらに意識を向けた。
その人物とは、俺が所属しているアグン隊の隊長であるアグンさんだった。
どうやら既に手合わせは終了しているらしくアグンさんはイーリシャさんにタオルを手渡されていた。
「……知ってるかユウト、あの2人互いに好意抱いているのにそれに気付いていないんだぜ?」
隣で座ってたシノンさんもアグンさんの方を見ていたようで俺に2人の関係について語った。
「そうだったんですか?」
2人のそういった事情を知らない俺はシノンさんに聞き返した。
「まったく、早くくっついた方がいいですよね~」
そんな俺達の話を聞いていたのか、背後にいたカムエルさんがいきなり話しかけてきた。
いきなり後ろから話しかけられて、ビックリする俺だったがシノンさんとカムエルさんがそういっているならあの2人の事については嘘ではないんだろう。
そう納得していた時、フィールドの方から謎の棒が飛んできてシノンさんに直撃した。
「いっった!!」
俺はすぐに飛んできた方を見るとそこにはこちらを見ていたアグンさんからいた。
「おい!お前らそんな所で談笑してる暇があったら俺を手合わせしろよ!」
少し挑発気味に俺たちに話す。
「……お前、覚悟しろよ!!」
棒を当てられて少し怒った様子のシノンさんがアグンさんの挑発に乗り、フィールドへと向かっていった。
少し賑やかで楽しい日々、俺はこの生活に心地良さを感じていた。
ところで魔法学園から来た他の連中はどうしているのだろうか?
最近会ってないな……
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