リバース

ryon*

文字の大きさ
上 下
32 / 32

【SS】発情兎の、正しくない愛で方⑥

しおりを挟む
 ついさっき達したはずなのに、抜かれる事無くそれは俺の中に居座り続け、すぐにまた硬度を増していった。

 ひと突きされる度逝っているような状態だというのに、変態アホエロ王子はそれを知りながら、激しく抽送を繰り返した。

 普段ならばこんなの、絶対にぶん殴ってでも逃走を謀っているところだ。

 だけど今は、嬉しい。
 また彼がめちゃくちゃに俺の事を犯し、中に精を吐き出してくれるのだという事が。

 ウサギの発情期、マジでヤベェ。
 ......あと、木内の性欲も。

 結局その日は俺は実家に連絡をいれ、朝まで狂ったみたいに求め合い、奪い合った。

 で、その結果。
 ......俺は再び人に戻れたけれど、数日の間激しい腰痛に悩まされる事となる。

 そして木内の事は激しく罵倒した上、一週間俺に触れさせない刑に処した。

 半泣きで嫌だ、無理だ、ごめんなさいを繰り返していたが、ここは厳しく罰しておくべきだろう。

 ......だけど俺も本当はコイツに触れて貰えないのが寂しくて、途中で許してしまいそうになったなんていう事は、自分の心の中だけに秘めておこうと思う。


           【糸冬】
しおりを挟む

この作品は感想を受け付けておりません。


処理中です...