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本編3章
結論からいえば、俺はまたループした。
結論からいえば俺は結局またループした。
目を覚ますといつもの光景でため息が漏れた。
しかもあれだ、また6歳か、なんだろうな、これ、目が覚めると前回も今回も6歳でアッシュと出会う日に目が覚める。
今回はアッシュと会わないは選択しない、前回はそれのせいで俺は妊娠できる体になったし、強制的に婚約者にもなったからな。
それだけは絶対に避けるべきだ、とりあえずアッシュに会いに行くことにした。
今回はアッシュは記憶あるのだろうか、それともないのか、気が重い。
アッシュと出会うことになる、庭に出て俺は隠れる。
ここにアッシュが来て出会うことになるんだよな、今回は女装してるのか、男の子の姿なのか、それも気になるところだ。
俺の行動によって変わる世界、同じ行動をとれば問題ないのか、それも検証する必要があるからな。
なぜかその日、アッシュは姿を現さなかった。
なにがどうなってるのか、わからなかったけど、アッシュが来なかった理由を俺はあとになって知ることになるんだ。
アッシュはこの世界ではなぜか、もう死んでいた。
俺は衝撃的だった、ゲームの中でそんなことは1度もなかったからだ。
だって、攻略対象のキャラが学園入学前に死ぬことなんてなかったのになんで?
何が起きてるのか分からない、もう一度日記を見てみることにした。
俺が知らない俺が書いた日記を読んでみても、新しい発見はなかった。
それに書かれてる内容からして、誰かが学園入学前に死んだっていうことはなかったみたいだ。
つまり、今回が初めてのルートになる、なんだよこれ、シークレットルートみたいな感じか?
ふざけんなよ、どうなってんだ、これから起きることが予想ができない。
アッシュが死んだことで、どう変わっていくのか、シエルは?カナタは?キリヤは?リバーは?他の皆は無事なんだろうか。
そもそも、アッシュは誰に殺されたんだ?
他の誰かが殺した…のは無理じゃね?記憶があるにしても、みんなこの時はまだ子供のはずだ。
じゃあ、誰が?
王様の奥さんの中にそういうことする人はいたけど、それから守るために女子として生活してたわけだから、殺されるのはおかしくないか。
ああ、ダメだああああ!
全然わっかんねぇ、だって、アッシュがなんで子供の頃に死ぬんだよ、犯人は誰だよ?
もし、知ってる奴の誰かが殺したんなら、年齢的にありえるのはキリヤかリバーだよな?
2人とも現在10歳だろ?まぁ、うん、ありえるといえば…でも、殺した犯人が捕まってないし、情報もないらしいからなー…。
うーん、もしリバーが犯人だった場合は隠そうとするのか?
いや、いくら王家の人間だからってそれはないか、相手は王子だし。
落ち着くことができなくて部屋をウロウロと歩いてみても、いい考えは思いつかない。
はぁ…とため息を吐き出して、天井を見上げて…ん?
あれはなんだ?
今までさんざん見てきた天井のはずなのに、なにかがおかしい、なんの違和感かわからないが、違和感を感じて椅子を持ち出し、そこに乗って天井に手を伸ばしてみれば届かない!
くっそ、子どもの姿じゃ無理だ、全然届かない、ダメかと諦めて身長伸びるまで待つとするか。
そうだ、日記を書いておかなければ、またループする可能性考えて、日記を取り出して白紙のページに前回の出来事を記入しておく。
ふぅ、これでとりあえずいいか、パタンと日記を閉じて元の場所に戻す。
これをあと何回繰り返したら、俺はどこにいるのかわかるのかな。
ここがゲームの中なのか、なんなのか、まだ俺にはわからない。
アッシュが死んでることがどうしても現実として受け止めれないままに月日は流れて、本来ならシエルと出会う予定の日になにがあったのかわからないがシエルを連れてこなかった。
おかしい、なにもかもがおかしい、今日はシエルと会うはずだった、紹介されるはずだったのになぜ連れてこない?
シエルの身になにかあったのか、シエルの事を聞き出したくてもそれはできない、シエルの事を知ってる方がおかしいから。
アッシュが死んだことできっと予定が狂ってるだけだと自分に言い聞かせる。
なんで、俺はまだ子供なんだろうか、子供だから出来ることが少なすぎるんだよな。
心落ち着かせるために散歩に出ることにした。
家を抜け出したのバレたら怒られるけど、1人になりたいし、しかたねぇよな。
1人で考えながら歩きたい、そうおもって護衛も何も付けずに外に出て、外の空気を吸っても不安は消えない。
せっかくループしたのに会えなく終わるなんて嫌だ、シエルは大丈夫、大丈夫、きっと生きてる、生きてるから落ち着けと何度も自分に言い聞かせながら、外を1人で歩いてるとリバーがいた。
あの前髪もっさりヘアーのリバーだ、あの状態ってことはリバーって記憶ないのかな。
俺がじっと見すぎたのか、俺に気づいたみたいで視線がバチッと合った。
ぺこりと頭を下げたリバーに俺も釣られて頭を下げる。
うん、記憶ないみたいだな、まぁ、記憶がある条件ってマジわかんねぇもんな。
そのままリバーとは会話することなく、その場を離れた。
歩いてる俺の後ろ姿をじぃっとリバーに見られてることに気づかずに。
前回では、ろくに会話もしなかったカナタ。
そのカナタと今回も無事出会うことになった、前回は結局記憶があったのか、ハッキリとしたことはわからなかったけど、今回は記憶が無いのは間違いない。
だって、記憶があればあんなに無邪気な笑顔を俺に向けるなんて無理だろ?
俺が記憶取り戻したばかりに出会ったカナタとまるで同じだ。
天使のように可愛い、こんなに可愛いのに前々回俺薬盛られてレイプされたんだよな。
お兄ちゃんって俺に懐いて抱きついてきたカナタをぎゅっと抱きしめて、つるつるもちもちほっぺに頬を擦り寄せる。
スリスリすると心地がいい、気持ちいいな本当に。
ぎゅっと抱きしめたまま離さないでいるとカナタの小さい手が俺の頬に触れてきた。
「お兄ちゃん、どこか痛い痛い?」
「ふはっ、ううん、カナタが可愛いなって、癒されるなって思ってるだけでどこも痛くないよ、大丈夫」
これは本音だ、いまのカナタは本当に可愛くて天使だ。
だからついつい癒されすぎたんだ、ずっと疲れてたから。
前回は俺はシエルの後を追うように自殺したし、その前はアッシュと無理心中、正直疲れ切っていた。
2回ループしただけで……。
俺がこれなんだから、何回もループした俺が壊れたのは納得できるよな。
何回ループしてもみんなどこか壊れてるんだし、精神だけがどんどん消耗されたに違いない。
無意識に涙が流れてたようでカナタが優しく頬を撫でてきた、涙を拭われて、ますます涙は溢れる。
ダメだ、俺疲れてるな、これ。
「お兄ちゃん本当に大丈夫?どこか痛いの?」
「ううん、違うんだ、ちょっと疲れてるみたい……、カナタ一緒に寝てくれる?」
「うん、いいよ!」
パァっと大輪の花が咲き誇るような満面の笑みを浮かべたカナタに、ほっと胸をなでおろして、自室に連れていき、カナタと一緒にベッドに潜り込む。
寝るにはまだ早いけど、それでも、俺は……もう疲れてるんだ、眠りたいとカナタの子供体温を感じながら眠りについた。
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