【R-18】ヤンデレゲームの主人公に転生した俺は恋愛フラグをへし折りたい。【本編完結】

REN

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本編完結編

決着



俺とキリヤはキリリクがいる王城に来ている。
俺は宰相の息子で第1王子キリリクの婚約者だから、なんの問題もなく入れたし、キリヤは王宮騎士団の副団長からそこもなんの問題もなかった。

キリリクの部屋の前まで来ると扉をノックして、中から聞こえてきた声「どうぞ」の一言。
扉を開けて姿を見せた俺とキリヤに驚いた様子はない、どこまで知ってるんだか知らないが、どうやら俺たちがここに来ることは予想していたようだ。

「驚かないんだな?」

「ふふっ、私を誰だと思ってるんだか、驚くはずがないだろう?記憶を取り戻したんだね、残念だよ」

「アンタは何を考えてるんだ、俺をなぜ呪った?転生者なら大事にされるはずなのに、なんで、呪術使いになった?」

「あはははっ、呪術使いになった?そのきっかけはお前なのに、なにもわかってないんだな」

予想外の言葉だった、俺がきっかけになったってどういうことだ?
訝しげな表情でキリリクを見ながら言葉を紡ぐ。

「どういう意味だ?」

「私はね、ユーリ、君を愛していたんだ、それでも、転生者でもあった私は私が望めばユーリを手にすることができたかもしれない、それでも、私はそうしなかった、心の底から君から愛されたかったからだ」

「…………」

「それなのに君はよりによって男を選んだ、あの世界では同性婚も当たり前だ、それはわかってる、私がいた世界では同性婚にはまだまだ世間は冷たいものがあったし、国によっては同性婚は認めないのも普通だ、私は許せなかったんだよ、綺麗な女性や可愛い女性と結ばれるなら私も大人しく身を引けた、でも、男だった……しかも、ユーリは私の事を覚えてなかった、子供の頃とはいえ私と結婚の約束までしたというのに……」

キリリクが俺をすきだった?彼女が俺を?
しかも、幼少期に結婚の約束まで、ふとそこで気づく。
この世界のアッシュと幼少期に結婚の約束をする、それはリアルではない出来事だ。
それってつまり、あれは……言葉が口から滑り落ちた。


「……この世界のアッシュとの子供の頃の約束って……」

「そうだよ!君がなにかしら思い出すかと期待した私は馬鹿だった!何も思い出さない!」


眉間に皺を寄せて悔しそうに吐き出された言葉に胸が締め付けられそうだ。
俺は彼女のことをすっかり忘れていたのか、子供の頃たしかに仲良くしていた女の子はいた。
その子が引越しすることになって、それで……どうしたんだっけ?
その時に結婚の約束をしたのだろうか。

「少しは思い出した?私と結婚の約束をしたのを……」

「ごめん、そこは思い出せない、ただ、子供の頃に仲良かった女の子はいたし、その子が引っ越したのは覚えてる、それが君だった?」

「ふっ、ふっ、はははっ、肝心なところは思い出さないんだな、本当にムカつく……」

いきなり笑いだしたかと思えば、すんと表情が消えて殺意の込められた言葉にゾッと背筋が凍るようだった。
明確な殺意をここまで向けられたことはない、だからこそなんでここまで……。



キリリクと話してる途中、突然空間が歪んで一人の男が現れた。
黒い髪は地面に着くほど長く、吸い込まれそうな黒い瞳に無地の白い着物に紺の羽織を纏っていて、煙管片手に現れたその男は怪しい雰囲気を醸し出していた。

突然現れた男にキリリクも驚いてるようだ。

「なっ、どこから現れた!?」

「おや、わからないのですか?あちらの世界からこちらの夢の世界に繋いんだですよ、貴方ができることを私が出来ないとでも?」

にっこりと微笑むその姿はキリリクを挑発的な目で見ていた。
できて当然だとばかりに紡がれた言葉にキリリクは腹が立ったのだろう。
なにもない空間から無数の剣が形作って男に向かって飛ばされた、その剣を一瞥することも無く、剣は空中で止まって男には届かない。


剣が方向を変えて作り出したはずのキリリクに向かって飛ばされた─────かと思えば、触れる寸前のところで止まってキリリクは剣に囲まれていた。

「なっ、なんで……」

「なに、簡単なことです、貴方の魔法に私の力を込めた、ただ、それだけの事ですよ、君の攻撃は私には届かない」

力を込めたってどういうことだ?
異世界の自称神様だとは聞いたけど、魔法とかその世界でもあるのだろうか。
不思議な状況にぼんやりとそんなことを考えてれば「魔法は存在しませんね、私がいる世界では……」と俺は声に出してなかったのに神様はそう答えた。

心の声が読めるってことか、凄いな。

「そうですね、心の声と言うより、考えが読めるのが正しいかもしれません、私がいる世界ではそもそも、言葉に力が宿るので」

「言葉に力が?」

「ええ、例えば……そうですね、私は初対面ですが貴方のことが嫌いです、と宣言をしたとしましょう」

「うん」

「そう宣言されたら貴方はどうしますか?」

「え、そりゃあ、わざわざ自分を嫌ってる人間には近づかないと思うけど」

「それがそもそも言葉の力からくる現象だとしたら?嫌いというのは拒絶の言葉ですからね、拒絶の言葉を使われたから近づかない、ということになります」

「自分のことを嫌ってる人間に近づかないのって普通じゃない?」

「もっと分かりやすくするとしましょうか、否定されて育った人間は自分に自信を持つことができない、肯定されて育った人間はどんな人間であれ、自己肯定感が強くなります」

「それもさ、否定されて育ったら、そりゃ、自分に自信持てなくなね?」

「その考えは正しいですが、間違ってるんですよ、この場合はね、言葉に力が宿るからどんなに優秀な才能を持っていようとも否定されたことでその才能を開花させることなく散らしてしまう、なんて嘆かわしいことか……」

大袈裟に悲しむ素振りを見せた神様はキリリクを今一度見た、なにを言うつもりなのだろうか。

1度見たあとまた俺の方を見て「さて、ここで問題です、貴方に強く執着してる彼女ですが、これは間違いなく貴方から結婚の約束をしたと考えるべきでしょう」

「え?」

「言葉の力は使った側より、使われた側のが記憶に残るものです、だから、彼女はヒントをくれたでしょう?アッシュと貴方は幼少期に結婚の約束をしてアッシュはその約束を忘れる設定でしたね」

「……なんでそこまで知ってるんだ?」

「さぁ、なぜでしょうね、私にわからないことはありませんよ」

ニコニコと目を細めて笑うその姿は凄く怪しい、怪しいのに言ってることは間違ってない。
それがヒントだったのはわかっていたが、俺から約束したことだったのか、たしかに結婚の約束を言い出したのはアッシュからだった。
辻褄としては合う、アッシュに俺を重ねたなら俺から結婚の約束をしたのに忘れていた、そういうことになるわけで、でもそれって俺はなんて薄情なんだ?
なんで忘れた、なぜ思い出せない、仲良かった女の子がいた事実は記憶にしっかりとあるのに結婚の約束をしたことだけが俺の記憶の中から綺麗さっぱりと抜け落ちている。




そこまで考えて考えるのをやめた、だって、彼女は俺の言葉を信じて待ってたら違う人間と婚約してたというわけだ、呪いたくなる気持ちも理解出来る。

「ごめん、忘れてて」

「ふっ、別に構わないさ、十分に楽しませてもらった、それと君はなにか誤解してるようだからいいことを教えてあげよう、君が見てきた男達の闇の部分は全部本当のことだよ」

「え?」

「1歩間違えれば同じことがあちら側でも起きるってことだよ、君は愛されてる、ただ、その愛情は裏を返せば執着心や嫉妬、そういったものに繋がるってことさ」

キリリクの言ってる意味は理解できそうでできなかった、1歩間違えれば同じことが起きる?リアルでも。
でも、俺はキリヤと婚約してるし、カナタはよくできた義弟でシエルは忠誠心が凄い執事だ、アッシュは友達として一緒にいるし、リバーはいいお兄さんなのに彼らの本性がこちら側で見たものだっていうのか?

納得できるわけがない、俺は自分で見たものしか信じたくないし、信じない。

「くくっ、いやあ、君はなかなか面白いですね、彼らの本性はこちら側の彼らが正解だと言うんですか?」

「そうだ!私の呪いは愛が深ければ深いほど、目が覚めるのは困難になる呪いだ、彼らの愛情はあの通りだ」

「なるほどなるほど、そんな呪いをかけたんですか、実に興味深い話ですが貴方は嘘をついてますね?今の言葉で彼は混乱したはずだ、ここで見てきた経験したことが1歩間違えれば現実でも起こるということに…、そこから破局を狙ったのでしょうが…」

─────私がそれをさせるとでも?

煙管を口にくわえて紫煙を燻らす姿は妙に艶っぽく目を細めた神様が煙をキリリクに吹きかけた。
すると、おかしなことが起きた、キリリクの体は煙に包まれて────そして、本来の姿に戻っていた。
俺を呪った魔女の姿に戻ったキリリクは自分の体を見て混乱してるようだ。
それもそのはずだ、さっきまで男の姿だったのにいきなり女になったら誰だって混乱するだろう。

「なっ、なにをした!?」

「さぁ、なんでしょうね?私はただ、貴方の醜い本性を暴こうとしてるだけですよ、さて、質問なんですが貴方の呪いは本当はどういったものですか?」

「わ、私の呪いは……ユーリ様を愛する人の愛情が深ければ深いほど解呪が困難になる呪いです、目が覚めるにはこの世界で誰かと結ばれること、誰も死なないことが条件です、でも、対象者は全員闇落ちするので円満エンドは難しい」

「彼らの本性はこの世界の彼らだと貴方は言いましたが、それは本当ですか?」

「……そ、それは1部本当です」

「1部ですか…、それはどの部分が本当だと?」

「彼らの欲望を増幅させてますが、本性的には思ってることです、1歩間違えれば、なにかきっかけがあれば起きることです」

呆然とキリリクと神様のやり取りを眺めてると、くるっと振り返った神様が微笑みながら「だ、そうですよ、増幅させてるなら、貴方の世界ではそう簡単に起きることではないようです、安心してください」と言われた。

欲望を増幅させたのが本当でも少なからず、そういう願望が本当はあるんだとしたら俺は……どうするのが正解なんだろうか。
みんなの事は好きだ、でも、恋愛として好きなのはキリヤだけなんだ。

それじゃダメなんだろうか、ため息が自然ともれると今まで黙っていたキリヤに肩を抱かれた。

「ユーリ大丈夫だ、ここでどんな目にあったかは想像できないが、あいつらがユーリに酷いことをすることは絶対にありえない」

「……うん」

「なにも心配などする必要はない、一緒に帰ろう」

「さぁ、話は纏まったようなので、ちゃちゃっとここから出るとしましょうか」

神様はそう言うとキリリクに向き直って、もう一度煙管の煙をキリリクに吹きかけると驚くべき変化が起きた。
キリリクの体は煙にまた包まれて今度はなにするつもりだと見てれば、煙が消えた時キリリクの姿はそこにはなかった。

「え?」

困惑してると、ふとキリリクがいた場所になにか人形のようなものが落ちていた。
それは彼女の姿に似てるといえば似てる、女の子のお人形だった。
お人形を拾い上げた神様が微笑んだかと思えば、神様が指を鳴らすと今まで俺の肩を抱いていたキリヤが消えて次いで、俺の額をコツンと指で突っつかれて、それから俺の意識は落ちた。


次目が覚めた時は見知らない部屋の天井だった、でも、知らないようで知ってる部屋だ。

俺はこの部屋を何度も夢として見た記憶がある、俺が目を覚ましたことで勢いよくなにかに抱きつかれて、わんわん泣いてるその人は俺の弟だ。

成長していてもわかる、髪の色でこれはカナタだと、カナタが俺に抱きついて泣いてるから触りたいのに俺の体はぴくりとも動かない。

声も出したいのに出せなくて、なんで?と混乱してるとさっきの自称神様が姿を現した。

「おやおや、術が完全に解けてないようですね、すいませんね、精神の貴方にかけただけでは解けなかったようです」

神様が煙管を取り出して、紫煙を俺に吹きかけると俺は煙に包まれて、でもその煙はなんだか心地が良くて、ぽかぽかと胸が暖かくなる不思議な感覚だった。
そうして、漸く俺の呪いは完全に解けたようで手を動かす事ができてカナタの頭を撫でてやる。

「ただいま、カナタ」

「ほんとだよ、兄様すごい心配しました、このまま目を覚まさなかったらどうしようかと……」

「本当にごめんな」

くしゃっと顔を歪めたカナタの目から大粒の涙が溢れ出してるのをみると胸が締め付けられるようだった。

本当にごめんと謝ることしかできない、俺が忘れてたから、俺が彼女の人生を狂わせてしまった。

その事が苦しいのに、戻ってこれてホッとしてる自分もいる、なんて俺は自分勝手な生き物なんだろうか。

彼女と一緒に死んでやることもできず、だからといって彼女をもう忘れることなんて無理だ。
俺が深く傷つけてしまった、どうやっても償いきれないその罪に俺は向き合って生きなければいけない。

「ふふっ、心配する必要はありませんよ、彼女は生きてるので」

「生きてるってどういう……」

「いい加減離しなさいよ!!私を元に戻して!」

「それは無理な相談ですね、私の報酬は貴方なので、私はアヤカシをコレクションするのが好きでね、半分アヤカシに身を落としてしまった貴方が悪いんです」

「アヤカシってなんのこと言ってるのかさっぱり分からないわ!」

「ふふっ、それは後で説明してさしあげますよ」

「え、ええええええ!?!?」

驚いた、あの拾っていた人形は喋って動いてる、神様に抱かれて嫌そうな顔してるし、抜け出そうと暴れてるじゃないか。

あの人形が彼女ってことか、でも、なんで???

俺が不思議そうに見てるのが表情にでていたのだろうか、それとも、俺の考えを読んで笑ったのか定かではないが神様がうっすらと微笑みを浮かべた。

「人を呪うということは自分にもなにかしら返ってくるんですよ、彼女はヒトではなくなりました、ただそれだけの事です、だから、私が彼女を収集した……というわけです、私はアヤカシを集めるのが趣味でして」

「アヤカシってなんですか」

「アヤカシとは人ではないナニかの総称ですよ、転生者の貴方ならわかりますね、妖怪、幽霊、怨霊、呪霊、色んな呼び方が存在するものが沢山いるわけですが、それらを全てひとまとめしたものがアヤカシ、あやかしとは不思議なこと、またそのものを表す言葉ですからね」

「彼女が半分あやかしってどういう意味ですか」

「彼女の肉体はすでにこちら側では滅んでます、処刑されてるので、では、なぜ彼女は生きていたのか、ヒトではなくなったからですよ、それが答えです」

「…………そうですか…、彼女をどうするつもりですか?」

「そうですね、私の助手にでもなってもらいますよ、お店に連れ帰るのでご心配なく」

俺の心配を見透かしてか、微笑んだ神様に安心した。
よかった、彼女は殺されるわけじゃないのか。
ほっと胸をなでおろして微笑むと慌ただしい足音が聞こえてきて、なんだと音がする方に視線を向ければ勢いよく扉が開いた。

現れたのはキリヤ、アッシュ、シエル、リバーだった。

そう言えば目が覚めた時、カナタがそばにいてキリヤはそばにいなかったんだなと今更ながらの感想を抱く。

「よかった、目が覚めて……」
「本当よ、ユーリが目が覚めないんじゃないかって怖かったんだから」
「ユーリ様……ご無事でなによりです」
「このままユーリが目を覚まさなければ、腑抜けな騎士団長が誕生するところだったよ」

みんな心底安心したよかったといった表情だったのに、アッシュだけは悪戯っぽく笑って、そんなこと言うもんだから俺は吹き出していた。

腑抜けな騎士団長はヤバい、面白すぎる。
 
クスクス俺が笑ってるとムッとしてるのか、不機嫌が表情に滲み出てるキリヤが俺を睨んでいた。

「ふふっ、キリヤ可愛い」

「俺を可愛いなんて言うのはユーリくらいだ」

唇尖らせて、どこか拗ねたような表情をするキリヤにクスクス笑い続けてると神様が俺のそばに来て、額をコツンと重ねた。

その行動にこの場にいた全員が驚いた。
いきなりのことに俺は混乱していて呆然としてると神様と触れ合ってる額から、じんわりと暖かいものが流れ込んでくるこれはなんだ?

「え、なに……?」

「ふふっ、祝福を与えたのですよ、呪いに対して耐性がつきましたので今後また呪いを受けることはないかと…」

「あ、ありがとうございます」

「礼には及びません、私にも収穫がありましたからね、さて、私はそろそろ自分の世界に戻りますか、この世界もなかなかに楽しいところでしたよ」

煙管をくわえて紫煙を燻らし、神様がそれを吐き出すとそこに見知らぬ扉が現れて開く。
中から俺と同じくらいの歳の頃だろうか、少年が現れて神様に呆れたように言葉をなげかけた。

「まーた、勝手にいなくなって、いい加減にしてくれよ、アンタがいない間にアンタの旧友がきて俺相手させられたんだけど?」

「ははっ、すまないね」

和やかな空気のまま2人は扉の中に消えて、そして、扉が目の前から消えた。
まるでなにもなかったかのように、こんな不思議体験を自分がすることになるなんて予想してなかったけど、呪いがあるんだから、これくらいあってもおかしくないのかと思うことにした。

「自称神様は本当に神様なんだろうね、この世界じゃないだけで」

ぽつりとカナタがそんなことをもらして、それには俺も同意した。
あの不思議な力は間違いなく人智を超えてるから、神様なんだろう、本当に。



俺はこうして謎の神様とみんなの力で呪いから目を覚ますことができたけど、自分の中では後味が悪いものになった。
自分が軽率に結婚の約束をしたことで1人の女性の人生を狂わせたことへの罪は重いとこの時はたしかにそう感じたはずなのに……。










翌日には俺は自分が呪われていた事実だけは覚えているのに、解決方法までは覚えていなかった。
思い出そうにもモヤがかかっていて思い出せない、呪いの原因も解決方法も全て俺の中から消えていたんだ。

みんなも同じらしくて俺と同じように記憶になかった、どうやって解決したのかを。
原因もなんだったのかを、みんなして同じことが起きたからこれは何かあったんだろうと思う。
















「なあなあ、神様さ、あの人らの記憶消しちゃってよかったのか?」

「ふふっ、いいんですよ、不必要な思い出なんて消えた方がその後の人間関係がうまくいきますからね」

「ふーん、そっか、そんなもんなんかな」

「なに余計なことしたのよ!」

「おや、君は自分のことを覚えていてほしかったんですか?自分に関する記憶を彼から消しておいて」

「な、何言ってるのかわからないわ」

「そういう事にしておきますか、ほらほら、2人ともお客様が来たようですよ」

鈴の音が静寂な室内に響いてお客様の訪れを知らせる、その音に反応した神様が急かすように俺たちに出迎えるよう促す。

そうして、俺たちはまた新たに迷い込んだお客様に微笑んで────「ようこそ、祓い屋へ」





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