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できないことは、いけないこと②
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覚えなくて良いことなのに忘れられなくて月曜日なので博士に相談をしました。
サンは開かない扉の破壊に失敗をしたからかスッキリしてそうなのに、わたしの頭の中はボールペンで何回も延々と花丸を書き続けられたような感覚。
ハチの頭はお花畑になっているんだね、と博士に言われたせいか。
真面目な話なので真剣に聞いてください、そんな風にわたしは答えた。
すまないね。ところでハチは頭の中が花丸だらけになるぐらい、なにを考えているんだい。
なんでしたっけ。
それは悩んでないんじゃないかな。
悩みがなくなりました。ありがとうございます、博士。
他の悩みも聞いてもらってから博士は引きこもりなんですか、なんて台詞をわたしは口にしていた。この部屋の外で彼が逆立ちしている姿を見たことがなかったからだと思う。
引きこもりではないがこの部屋から出られないんだよ。館の外に絶対に行けないハチたちと同じような感じだ。
類は友を呼ぶですね。
博士が笑う。なぜかそんな彼の顔がわたしの頭の中に生息していた気がするけど、食料であるボールペンで書いた花丸がなくなったからか消えていく。
可愛い子には旅をさせよ、ですかね。
博士のほうが明らかに年上なので、可愛くもないし子供でもないが。
今日の天気が雷のせいか身体全体がびりびりしているような。特に胸が、心臓マッサージでもされたのかな。
明日の天気は雪で確定です。
眼球を舐められた。間違えた、目玉を調べさせてほしいと言われたハチです。相手はシイだったり。
ほじくられたら右目と左目が分かりませんとシイに聞いてみたら。
両目ともほじくらないから安心してくれ。なので片目を取り出されますけど、右目か左目かは判別をできるので調べてもらいました。
数分で終わり、シイに目を見てもらったおかげか視力が上がった気がします。
虫がいると思ったら部品が落ちてました。シイがわたしの両目を調べている時に、細かいことは考えないでおきましょう。
部品は机の引き出しに入れて、忘れていなければシイに渡そう。わたしのだったら笑うしかないや。
「部品は今も机の引き出しに入れてあるかい」
「シイに渡してあるかと。まだその部品が机の引き出しに入っていたら、忘れないように付箋を貼ってあるはずですからね」
わたしだから付箋を貼っておくこと自体を忘れている可能性もあるとかで机の引き出しを開けた。
中にある物体を持ち上げて、なんだこれとゴウが口にする。
「ゴウは知らないようですね。それはダンゴムシの化石で丸まってない状態のものはとても貴重で」
「日記に書いてあった部品だね」
「ダンゴムシの化石なのに擬態をするなんて」
「騙されていたのはハチだけだよ」
ナナがゴウからダンゴムシの部品を受け取った。想像していた一品だったらしく彼女がにやつく。
「ナナも化石マニアだったとは意外です」
「目的のものではあったよ。イチの頭にあったのとこの部品は全く同じものだ」
「シイが作製したのは確定と考えて良さそうか」
一瞬だけゴウの目つきが鋭くなった気がする。
「ハチの頭や目を調べるのはもちろん、わたしたちも確認しておこう」
イチの頭部を解析した時についでに気づいておくべきことなのに、もっと冷静にならないと。ナナが自分にぼやいていた。
「わたしの忘れっぽさは直らないと思いますよ」
「ハチの頭の中にダンゴムシが住んでいるかもしれないから調べようって話だ。さっそく医療室に行くのか」
「ハチの日記を全て読んでおきたい。確率は低いが他にも」
「だったら、さっさと読むべきだな」
曇りと晴れのハーフアンドハーフな天気。
食堂で一人で海鮮丼を食べているとロクが向かいの席に座った。エビを食べたいようで彼女が凝視をしているような。
食べますか、エビ。
エビを食べると背面跳びをしたくなっちゃうからいらないわ。
みたいな会話をしたのに、やはりエビを食べたいようでロクは海鮮丼を見ていた。
けど食堂でロクに背面跳びをされると面倒になりそうなので行儀よく海鮮丼を口に運んでいると。
ハチは沈黙とか平気なタイプなのね。
独り言だったのかもしれないがロクが話しかけてきたと思ったので。
食事中はできるだけ喋らないようにするべきだと博士から教わったからかと。
ハチは律儀ね、と言ってからロクがおそらく英語で気持ちを伝えてきた。
わたしはロクと仲良くしたいと思っていますよ。と英語の台詞に日本語で返事をしたからか、慌てて彼女は食堂から出てしまう。
ロクの英語の発音はぎこちなかったような、緊張をしていたんだろうか。
後日ロクから英語でハチと仲良くしたいと思っているの、と食堂で言われたのを博士に相談したことを今日は書きます。
ロクから英語でハチと仲良くしたいと考えているのさ。と食堂で伝えられちゃったのを博士に話したのが今回の日記の内容です。
大事な話なので二回ほど書きました。明日のハチは今日のわたしより忘れやすい奴だから。
博士の診断はロクがハチと仲良くしたいと願っているなら叶えてあげるべきじゃないかでした。
普段のロクは、わたしと仲良くしたくなさそうな感じですけれど。
照れ隠しに近い気持ち、きみたち的にはシステムかな。なんでもかんでもハチはそのまんま受け取らないようにするべきだ。
それなら博士に会うたびにわたしの胸がむかつくのも嫌いだからじゃないということになっちゃう。
ハチのはただの胸焼けだと思うな。
昨日、グラタンを食べましたからね。
だけど博士には内緒で薬を飲んでいるので胸焼けではないはず。
「日記はここまでだな。そうだろう、ナナ」
ナナも頷き、医療室に行こうと言う。
「良いんですか、もしかしたら情報が」
「わたしもナナもすでに迷惑をかけすぎた。ハチが寛大なだけで普通だったら許されない行為をしたんだよ」
ゴウが深々と頭を下げている。
「わたしが不快に思ってないのであれば謝らなくて良いのでは。また忘れるんでしょうし」
「記憶から消えたとしても、ハチだけの特別な思いをわたしやゴウが無断で知っても許される理由にはならないということさ」
「難しい話は分かりませんけど、わたしは気にしていないので。ゴウとナナも自傷行為みたいなことはやめてください」
罪悪感と呼ばれるものなんだろう、ゴウとナナが抱えこんでいるのは。
部屋を出て、三階の医療室で検査したが誰も異常はなかった。
サンは開かない扉の破壊に失敗をしたからかスッキリしてそうなのに、わたしの頭の中はボールペンで何回も延々と花丸を書き続けられたような感覚。
ハチの頭はお花畑になっているんだね、と博士に言われたせいか。
真面目な話なので真剣に聞いてください、そんな風にわたしは答えた。
すまないね。ところでハチは頭の中が花丸だらけになるぐらい、なにを考えているんだい。
なんでしたっけ。
それは悩んでないんじゃないかな。
悩みがなくなりました。ありがとうございます、博士。
他の悩みも聞いてもらってから博士は引きこもりなんですか、なんて台詞をわたしは口にしていた。この部屋の外で彼が逆立ちしている姿を見たことがなかったからだと思う。
引きこもりではないがこの部屋から出られないんだよ。館の外に絶対に行けないハチたちと同じような感じだ。
類は友を呼ぶですね。
博士が笑う。なぜかそんな彼の顔がわたしの頭の中に生息していた気がするけど、食料であるボールペンで書いた花丸がなくなったからか消えていく。
可愛い子には旅をさせよ、ですかね。
博士のほうが明らかに年上なので、可愛くもないし子供でもないが。
今日の天気が雷のせいか身体全体がびりびりしているような。特に胸が、心臓マッサージでもされたのかな。
明日の天気は雪で確定です。
眼球を舐められた。間違えた、目玉を調べさせてほしいと言われたハチです。相手はシイだったり。
ほじくられたら右目と左目が分かりませんとシイに聞いてみたら。
両目ともほじくらないから安心してくれ。なので片目を取り出されますけど、右目か左目かは判別をできるので調べてもらいました。
数分で終わり、シイに目を見てもらったおかげか視力が上がった気がします。
虫がいると思ったら部品が落ちてました。シイがわたしの両目を調べている時に、細かいことは考えないでおきましょう。
部品は机の引き出しに入れて、忘れていなければシイに渡そう。わたしのだったら笑うしかないや。
「部品は今も机の引き出しに入れてあるかい」
「シイに渡してあるかと。まだその部品が机の引き出しに入っていたら、忘れないように付箋を貼ってあるはずですからね」
わたしだから付箋を貼っておくこと自体を忘れている可能性もあるとかで机の引き出しを開けた。
中にある物体を持ち上げて、なんだこれとゴウが口にする。
「ゴウは知らないようですね。それはダンゴムシの化石で丸まってない状態のものはとても貴重で」
「日記に書いてあった部品だね」
「ダンゴムシの化石なのに擬態をするなんて」
「騙されていたのはハチだけだよ」
ナナがゴウからダンゴムシの部品を受け取った。想像していた一品だったらしく彼女がにやつく。
「ナナも化石マニアだったとは意外です」
「目的のものではあったよ。イチの頭にあったのとこの部品は全く同じものだ」
「シイが作製したのは確定と考えて良さそうか」
一瞬だけゴウの目つきが鋭くなった気がする。
「ハチの頭や目を調べるのはもちろん、わたしたちも確認しておこう」
イチの頭部を解析した時についでに気づいておくべきことなのに、もっと冷静にならないと。ナナが自分にぼやいていた。
「わたしの忘れっぽさは直らないと思いますよ」
「ハチの頭の中にダンゴムシが住んでいるかもしれないから調べようって話だ。さっそく医療室に行くのか」
「ハチの日記を全て読んでおきたい。確率は低いが他にも」
「だったら、さっさと読むべきだな」
曇りと晴れのハーフアンドハーフな天気。
食堂で一人で海鮮丼を食べているとロクが向かいの席に座った。エビを食べたいようで彼女が凝視をしているような。
食べますか、エビ。
エビを食べると背面跳びをしたくなっちゃうからいらないわ。
みたいな会話をしたのに、やはりエビを食べたいようでロクは海鮮丼を見ていた。
けど食堂でロクに背面跳びをされると面倒になりそうなので行儀よく海鮮丼を口に運んでいると。
ハチは沈黙とか平気なタイプなのね。
独り言だったのかもしれないがロクが話しかけてきたと思ったので。
食事中はできるだけ喋らないようにするべきだと博士から教わったからかと。
ハチは律儀ね、と言ってからロクがおそらく英語で気持ちを伝えてきた。
わたしはロクと仲良くしたいと思っていますよ。と英語の台詞に日本語で返事をしたからか、慌てて彼女は食堂から出てしまう。
ロクの英語の発音はぎこちなかったような、緊張をしていたんだろうか。
後日ロクから英語でハチと仲良くしたいと思っているの、と食堂で言われたのを博士に相談したことを今日は書きます。
ロクから英語でハチと仲良くしたいと考えているのさ。と食堂で伝えられちゃったのを博士に話したのが今回の日記の内容です。
大事な話なので二回ほど書きました。明日のハチは今日のわたしより忘れやすい奴だから。
博士の診断はロクがハチと仲良くしたいと願っているなら叶えてあげるべきじゃないかでした。
普段のロクは、わたしと仲良くしたくなさそうな感じですけれど。
照れ隠しに近い気持ち、きみたち的にはシステムかな。なんでもかんでもハチはそのまんま受け取らないようにするべきだ。
それなら博士に会うたびにわたしの胸がむかつくのも嫌いだからじゃないということになっちゃう。
ハチのはただの胸焼けだと思うな。
昨日、グラタンを食べましたからね。
だけど博士には内緒で薬を飲んでいるので胸焼けではないはず。
「日記はここまでだな。そうだろう、ナナ」
ナナも頷き、医療室に行こうと言う。
「良いんですか、もしかしたら情報が」
「わたしもナナもすでに迷惑をかけすぎた。ハチが寛大なだけで普通だったら許されない行為をしたんだよ」
ゴウが深々と頭を下げている。
「わたしが不快に思ってないのであれば謝らなくて良いのでは。また忘れるんでしょうし」
「記憶から消えたとしても、ハチだけの特別な思いをわたしやゴウが無断で知っても許される理由にはならないということさ」
「難しい話は分かりませんけど、わたしは気にしていないので。ゴウとナナも自傷行為みたいなことはやめてください」
罪悪感と呼ばれるものなんだろう、ゴウとナナが抱えこんでいるのは。
部屋を出て、三階の医療室で検査したが誰も異常はなかった。
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