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第一章
第二十二部分
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「さあ、エントリーNo.1番、二条院湖線選手の入場です。」
『チャララ~ン。』
晴れた空に軽やかなファンファーレが鳴り響いた。担任は用意周到で、水着も準備していた。
プールの裏手から出てきた湖線だったが、プールを取り囲むようにしているギャラリーが視界に入ると、その場でうずくまってしまった。
「こんなはしたない水着を他人におおっぴらに見せることなんてできませんわ!」
湖線の様子を見ていた他人は、小さく溜め息をついた。
「仕方ありません。続いて、エントリー2番、小暮光葉さんに登場してもらいます。」
こちらは紺色水着にサングラスをかけた姿であるが、湖線の隣でダルマになった。
「授業と思えば、堂々とできると思ったけど甘かった。みんなが水着なら気にならないけど、自分だけスク水とか、耐えられないよ!」
ふたりの水着ネガティブ思考には寒いことも影響している。
ふたりの体たらくに担任もイラつきと焦りを滲ませてきた。
「勝った方が1位なんですよ!1位にならなかったら、どうなるのか、わかってるんですか!」
『『グサリ。』』
担任の言葉は音を立てて、ふたりのハートに刺さった。担任が何か知っているのか、という疑問を持てるほど、ふたりには余裕がなかった。
(魔獣にはなったりしたら、この先、生きていけませんわ!)
(鬼になったら、一生、外を歩けないよ!)
ふたりは思いとは別の言葉を立ち上がる露払いにした。
「こんなところで立ち止まるとは、二条院の名に恥じることですわ。」
「努力することがわたしの取り柄。多少の困難は格好のエサだよ。」
「わああ、スゲー!」
マイノリティー男子たちがふたりの水着を見て、ガッツポーズを炸裂させた。
「二条院さん、超絶セクシー!」
湖線は金色の水着、それもV字型の少面積タイプである。
「小暮さんの水着姿、妖し過ぎ!」
光葉は何の変哲もないスク水だったが、サングラスをかけているところに、大きなギャップが存在した。
『チャララ~ン。』
晴れた空に軽やかなファンファーレが鳴り響いた。担任は用意周到で、水着も準備していた。
プールの裏手から出てきた湖線だったが、プールを取り囲むようにしているギャラリーが視界に入ると、その場でうずくまってしまった。
「こんなはしたない水着を他人におおっぴらに見せることなんてできませんわ!」
湖線の様子を見ていた他人は、小さく溜め息をついた。
「仕方ありません。続いて、エントリー2番、小暮光葉さんに登場してもらいます。」
こちらは紺色水着にサングラスをかけた姿であるが、湖線の隣でダルマになった。
「授業と思えば、堂々とできると思ったけど甘かった。みんなが水着なら気にならないけど、自分だけスク水とか、耐えられないよ!」
ふたりの水着ネガティブ思考には寒いことも影響している。
ふたりの体たらくに担任もイラつきと焦りを滲ませてきた。
「勝った方が1位なんですよ!1位にならなかったら、どうなるのか、わかってるんですか!」
『『グサリ。』』
担任の言葉は音を立てて、ふたりのハートに刺さった。担任が何か知っているのか、という疑問を持てるほど、ふたりには余裕がなかった。
(魔獣にはなったりしたら、この先、生きていけませんわ!)
(鬼になったら、一生、外を歩けないよ!)
ふたりは思いとは別の言葉を立ち上がる露払いにした。
「こんなところで立ち止まるとは、二条院の名に恥じることですわ。」
「努力することがわたしの取り柄。多少の困難は格好のエサだよ。」
「わああ、スゲー!」
マイノリティー男子たちがふたりの水着を見て、ガッツポーズを炸裂させた。
「二条院さん、超絶セクシー!」
湖線は金色の水着、それもV字型の少面積タイプである。
「小暮さんの水着姿、妖し過ぎ!」
光葉は何の変哲もないスク水だったが、サングラスをかけているところに、大きなギャップが存在した。
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