天は百万分の二物しか与えなかった

木mori

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第一章

第二十八部分

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「あっ、順番にやってね♪」
『ガタッ。』
生徒たちがお約束を果たすと、改めて全員がシャープペンシルを構えて、一列に並んだ。
先頭の女子がいきなりシャープペンシルを鰯司に突き立てた。
「痛い!・・・いや、かすっただけ?」
鰯司と女子は互いにキョトンとしている。
「あれ?こんな真正面なのに、どうして当たらないの?もう1度、いや、二度三度行くよ!」
『シーン。』
結果は同じく空振り。
「いやいや四五六行くよ!」
『シーン。』
「ハアハアハア。もうダメ。バタン。」
女子は力尽きて汚い床にうつ伏せに倒れた。
「だらしないわね。次はあたしがやるわ!」
『ハアハアハア、バタン。「
壊れたビデオのように同じ光景がリフレインされた。そしてクラスメイトたちの半分は懲りもせず、同じ動作を繰り返しては卒倒を続けた。
どうしてこんなことになっているのか?
当の鰯司には先頭の女子の時からこんな場面が見えていた。
「僕には、直線とシャープペンシルの光が見える。次に、その結果と言える血だらけの自分が泣きながら倒れる映像。」
それは鰯司の未来予測だった。
来ることがわかっていれば、運動神経の鈍い鰯司でも避けられる、なんてことはなく、掻き傷をいくつかつけられていた。
担任は見るにみかねて、黒板の横に立って号令した。
「こうなったら残った全員でスケッチ、いや攻撃しなさい!」
言葉の衣を剥ぎ取った担任。
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