17 / 89
第一章
第十六話
しおりを挟む
『ツンツン。ツンツン。』
箱子を先頭にして、吝奈と木憂華が後ろにつきながら、長い枯れ木の枝で、横たわっている昆太をつついている。但し、木憂華の枝は10メートルの長さを誇っている。
「ううっ。何かにつつかれているな。これは木の枝か?こういう場合、たいてい、幼女が周りにいて、モンスターに敗れて倒れているお兄ちゃんを目覚めさせるイベントが発生しているハズだ。」
「あっ、やっと起きたようでちゅわ。これがウワサに聞くアレでちゅの?」
「そうだよ。これこそ、あたしのお兄ちゃんだよ。なんでもお兄ちゃんの前に『ロリ王』がつくらしいけど。」
「ロリ王?リヤ王とかいう名前なら聞いたことあるぢゃん?」
木憂華はお兄ちゃんという異物から10メートルの距離をキープしている。実のところ、木憂華はビビりであった。
「それは知らないけど、自分でロリ王お兄ちゃんって名乗ってたよ。だからあたしのロリ王お兄ちゃんだよ。」
「俺の前で何を話してるんだ?お前は、さっきのロリ妹!改めて見ると、やっぱり萌ネ、萌ネ、萌ネ~!」
頬を真っ赤に染めてだらしなく緩ませた昆太。
「なに、この生き物。化け物じゃないんでちゅの?」
吝奈の幼女声に著しく反応した昆太。
「さっきの幼女よりもさらに強力なアニメ声の主はどこだ?」
大きな声を出して、立ち上がり睥睨する昆太。
「そこか!こ、これはお嬢様系幼女か?フィギュアでしか見たことがないぞ。まさか、リアル世界にレアモノ幼女が存在するとは。しかもケモノ耳のお得なオプション付きだ!」
思わず立ち上がった昆太。
「「キャーキャー!!」」
吝奈と木憂華が森を切り裂くような悲鳴を上げた。ちんちくりんな体操服に超鋭角ブルマに、可憐な角膜を突き破られたのだからやむを得まい。
「おや、お嬢様系幼女の後ろにもうひとりいるぞ。」
吝奈の10メートル後ろにいた木憂華も、昆太の幼女ソナーの索敵範囲で捕捉されてしまった。
箱子を先頭にして、吝奈と木憂華が後ろにつきながら、長い枯れ木の枝で、横たわっている昆太をつついている。但し、木憂華の枝は10メートルの長さを誇っている。
「ううっ。何かにつつかれているな。これは木の枝か?こういう場合、たいてい、幼女が周りにいて、モンスターに敗れて倒れているお兄ちゃんを目覚めさせるイベントが発生しているハズだ。」
「あっ、やっと起きたようでちゅわ。これがウワサに聞くアレでちゅの?」
「そうだよ。これこそ、あたしのお兄ちゃんだよ。なんでもお兄ちゃんの前に『ロリ王』がつくらしいけど。」
「ロリ王?リヤ王とかいう名前なら聞いたことあるぢゃん?」
木憂華はお兄ちゃんという異物から10メートルの距離をキープしている。実のところ、木憂華はビビりであった。
「それは知らないけど、自分でロリ王お兄ちゃんって名乗ってたよ。だからあたしのロリ王お兄ちゃんだよ。」
「俺の前で何を話してるんだ?お前は、さっきのロリ妹!改めて見ると、やっぱり萌ネ、萌ネ、萌ネ~!」
頬を真っ赤に染めてだらしなく緩ませた昆太。
「なに、この生き物。化け物じゃないんでちゅの?」
吝奈の幼女声に著しく反応した昆太。
「さっきの幼女よりもさらに強力なアニメ声の主はどこだ?」
大きな声を出して、立ち上がり睥睨する昆太。
「そこか!こ、これはお嬢様系幼女か?フィギュアでしか見たことがないぞ。まさか、リアル世界にレアモノ幼女が存在するとは。しかもケモノ耳のお得なオプション付きだ!」
思わず立ち上がった昆太。
「「キャーキャー!!」」
吝奈と木憂華が森を切り裂くような悲鳴を上げた。ちんちくりんな体操服に超鋭角ブルマに、可憐な角膜を突き破られたのだからやむを得まい。
「おや、お嬢様系幼女の後ろにもうひとりいるぞ。」
吝奈の10メートル後ろにいた木憂華も、昆太の幼女ソナーの索敵範囲で捕捉されてしまった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
☆ほしい
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
《作者からのお知らせ!》
※2025/11月中旬、 辺境領主の3巻が刊行となります。
今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。
【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん!
※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる