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第三章
第一部分
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和人たちが腐士山に向かっていた頃。ここは夢の島近くて、腐士山と反対側に位置する魔界の議会。
四角すいの搭を乗せた真四角立方体の薄茶色な建物。古びた校舎のような箱型を両脇に接続させている。
まるで日本の国会議事堂であるが、実はすでに建替えられた旧国会議事堂が夢の島に捨てられていたのであるが、それを魔界が拾って移設したものである。
「それでは魔界議会国防委員会を開催しますわ。」
黒いロングヘアで赤いセーラー服の国防委員長が開会を宣言し、議事審査が開始された。
「今日は天界との休戦条約の延長について、審査を行いますわ。まず、魔族保守党の蓮芳香(れん ほうこう)委員から、与党としての休戦条約にかかる方針について説明願います。」
白いスーツにタイトスカート。比較的小さな胸には、議員であることを表象する金色の彼岸花をデザインしたバッヂをつけている。赤い縁のメガネの後ろには細く長い瞳が隠れている。顔も面長く全般的に細い印象である。
「私において思うところは、955年前の天界との和平協定期限時に、それを批准せずに先の大戦となってしまったという事実です。」
芳香議員の赤いメガネが光っている。話は続く。
「大戦後に休戦条約が締結され、現在に至っていることはご承知の通りです。天界との関係は必ずしもよくない状態が続いており、局地的な紛争があることは拭えませんが、過去の反省を踏まえ、条約批准を提案いたします。ハアハア。」
一気に喋り過ぎたのか、少し呼吸が荒くなっている芳香。
「それでは、魔界革新党の髭面、ハゲアタマでコワモテの百鬼権次(なきりごんじ)議員、党としての意見をどうぞ。」
「なんだ、その侮蔑的な紹介は!」
「見た目通りに話すのは、委員長権限ですわ。議会運営規則にも謳われております。」
「ひどい規則だ!人権無視じゃないのか?」
「規則を変えたいなら、議会で多数派をお取りくださいませ。できるならばですけど。オーホホホッ。」
「次の選挙では必ず勝利して、魔界王国の政権を奪還してやるから、首を洗って待っておけよ。さて、魔界と天界のパワーバランスを鑑みると、今のままでは天界の言いなりだぞ。休戦とは名ばかりで、局地戦で少しずつではあるが、天界は支配域を拡大していることは明白だ。天界は武力を使わなくても、自分たちの有利な形で決着をつけている。例えば、豊津と月地の2箇所の交換がそれに当たる。魔界ゴミ処理場としての月地はすでにキャパがオーバーしていたところに、天界領土の未開拓地・豊津との交換申し入れが天界からなされた。ゴミの受け皿が手に入れば魔界のリサイクル技術が生かせる格好の場だということであっさりと交換を受け入れた。ところが、豊津にはリサイクル不能な毒物が次々と発見され、豊津は事実上、無価値な土地となってしまった。まんまと騙されたってワケだ。無論、戦争には至らない小さな衝突で、魔界にプレッシャーをかけるケースもあるぞ。」
百鬼は自分の意見の正当性に酔ったのか、自慢気にアゴ髭を撫でた。
四角すいの搭を乗せた真四角立方体の薄茶色な建物。古びた校舎のような箱型を両脇に接続させている。
まるで日本の国会議事堂であるが、実はすでに建替えられた旧国会議事堂が夢の島に捨てられていたのであるが、それを魔界が拾って移設したものである。
「それでは魔界議会国防委員会を開催しますわ。」
黒いロングヘアで赤いセーラー服の国防委員長が開会を宣言し、議事審査が開始された。
「今日は天界との休戦条約の延長について、審査を行いますわ。まず、魔族保守党の蓮芳香(れん ほうこう)委員から、与党としての休戦条約にかかる方針について説明願います。」
白いスーツにタイトスカート。比較的小さな胸には、議員であることを表象する金色の彼岸花をデザインしたバッヂをつけている。赤い縁のメガネの後ろには細く長い瞳が隠れている。顔も面長く全般的に細い印象である。
「私において思うところは、955年前の天界との和平協定期限時に、それを批准せずに先の大戦となってしまったという事実です。」
芳香議員の赤いメガネが光っている。話は続く。
「大戦後に休戦条約が締結され、現在に至っていることはご承知の通りです。天界との関係は必ずしもよくない状態が続いており、局地的な紛争があることは拭えませんが、過去の反省を踏まえ、条約批准を提案いたします。ハアハア。」
一気に喋り過ぎたのか、少し呼吸が荒くなっている芳香。
「それでは、魔界革新党の髭面、ハゲアタマでコワモテの百鬼権次(なきりごんじ)議員、党としての意見をどうぞ。」
「なんだ、その侮蔑的な紹介は!」
「見た目通りに話すのは、委員長権限ですわ。議会運営規則にも謳われております。」
「ひどい規則だ!人権無視じゃないのか?」
「規則を変えたいなら、議会で多数派をお取りくださいませ。できるならばですけど。オーホホホッ。」
「次の選挙では必ず勝利して、魔界王国の政権を奪還してやるから、首を洗って待っておけよ。さて、魔界と天界のパワーバランスを鑑みると、今のままでは天界の言いなりだぞ。休戦とは名ばかりで、局地戦で少しずつではあるが、天界は支配域を拡大していることは明白だ。天界は武力を使わなくても、自分たちの有利な形で決着をつけている。例えば、豊津と月地の2箇所の交換がそれに当たる。魔界ゴミ処理場としての月地はすでにキャパがオーバーしていたところに、天界領土の未開拓地・豊津との交換申し入れが天界からなされた。ゴミの受け皿が手に入れば魔界のリサイクル技術が生かせる格好の場だということであっさりと交換を受け入れた。ところが、豊津にはリサイクル不能な毒物が次々と発見され、豊津は事実上、無価値な土地となってしまった。まんまと騙されたってワケだ。無論、戦争には至らない小さな衝突で、魔界にプレッシャーをかけるケースもあるぞ。」
百鬼は自分の意見の正当性に酔ったのか、自慢気にアゴ髭を撫でた。
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