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第二章
第三十三部分
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生徒会長室の吉宗は、実に苦々しい表情で、椅子から身を乗り出していた。
「これじゃあ、ネコファーストの令の倹約じゃない!おたすけえもそう思うでしょ。」
「たしかにそうだけど、極めて現実的で常識的だね~。前とかなり変わったらしいね~。それだけでなく、刀狩りも常識程度なら許可するらしいよ~。」
「どうしてそんなことを知ってるのよ?」
「だって、あそこを見てよ~。」
「どうしてネコ将軍がこの部屋にいるのよ?」
よく見ると、広い生徒会長室の真ん中に赤い線が引いてある。
「あの線から向こうがネコ将軍のナワバリだよ~。でも同じ部屋だから、話は筒抜けだよ~。」
「そんな~!プライバシーの侵害だわ!」
「上様。ここはプライベートルームじゃないよ、学校の所有物なんだから、将軍と名の付く者に使用権が与えられるのだから、仕方ないよ~。」
校内では次第に将軍に対する空気が変化してきた。吉宗の発布した刀狩りを緩和する綱吉の政策に賛同する生徒が増えてきたのである。刀狩りに反対していた生徒たちが綱吉を担いだのだが、本音では副将軍である御台を狙ったものあった。
元々人気があったわけでもない吉宗は焦りと綱吉への嫉妬でパニックになりつつあった。
「このままじゃ、将軍の地位が危うくなって、理事長からのミッションが果たせなくなるわ、いまだに何をすればいいのかわからないけど。こうなったら、ネコ将軍と戦うわよ。アタシにナメたマネしたことを後悔させてあげるわ。」
「ナメるなら、あたしがやる~。ナメナメ。」
H前は吉宗に顔を大接近させた。惑星大接近よりははるかに近い距離である。
「やめてよ!そういうことは、好きな人にやるものでしょ!」
「はっ。」
H前の勢いは、顔に赤信号が点灯して急停車した。
「アタシの倹約令攻撃のセコいコワさを、毛細血管が破れるまで味あわせてやるわ。アーハハハッ!」
H前に背を向けて仁王立ちしている吉宗。背中に悪意が満ち満ちて、こぼれだしている。
「上様、それではまるで悪者だよ~。でもそんなしみったれた攻撃、効果あるのかな~?」
吉宗の声は当然にして同じ生徒会室の綱吉の耳に届いて、鼓膜を傷つけていた。
「これじゃあ、ネコファーストの令の倹約じゃない!おたすけえもそう思うでしょ。」
「たしかにそうだけど、極めて現実的で常識的だね~。前とかなり変わったらしいね~。それだけでなく、刀狩りも常識程度なら許可するらしいよ~。」
「どうしてそんなことを知ってるのよ?」
「だって、あそこを見てよ~。」
「どうしてネコ将軍がこの部屋にいるのよ?」
よく見ると、広い生徒会長室の真ん中に赤い線が引いてある。
「あの線から向こうがネコ将軍のナワバリだよ~。でも同じ部屋だから、話は筒抜けだよ~。」
「そんな~!プライバシーの侵害だわ!」
「上様。ここはプライベートルームじゃないよ、学校の所有物なんだから、将軍と名の付く者に使用権が与えられるのだから、仕方ないよ~。」
校内では次第に将軍に対する空気が変化してきた。吉宗の発布した刀狩りを緩和する綱吉の政策に賛同する生徒が増えてきたのである。刀狩りに反対していた生徒たちが綱吉を担いだのだが、本音では副将軍である御台を狙ったものあった。
元々人気があったわけでもない吉宗は焦りと綱吉への嫉妬でパニックになりつつあった。
「このままじゃ、将軍の地位が危うくなって、理事長からのミッションが果たせなくなるわ、いまだに何をすればいいのかわからないけど。こうなったら、ネコ将軍と戦うわよ。アタシにナメたマネしたことを後悔させてあげるわ。」
「ナメるなら、あたしがやる~。ナメナメ。」
H前は吉宗に顔を大接近させた。惑星大接近よりははるかに近い距離である。
「やめてよ!そういうことは、好きな人にやるものでしょ!」
「はっ。」
H前の勢いは、顔に赤信号が点灯して急停車した。
「アタシの倹約令攻撃のセコいコワさを、毛細血管が破れるまで味あわせてやるわ。アーハハハッ!」
H前に背を向けて仁王立ちしている吉宗。背中に悪意が満ち満ちて、こぼれだしている。
「上様、それではまるで悪者だよ~。でもそんなしみったれた攻撃、効果あるのかな~?」
吉宗の声は当然にして同じ生徒会室の綱吉の耳に届いて、鼓膜を傷つけていた。
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