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第一章

第二十六部分

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照明は小さな街灯だけであり、スケパンになってもパンツはあまり見えない状態であった。
「おお!スゴいねえ。」「スカートが透明感溢れてて、キレイだ。」「そうだね、光り輝いてるよ。」「プリン型でかわいいわ。」「帽子も似合ってるよ。」「いいね、いいね!」「パチパチ!」
思いの他、好色的な感想はなく、まっとうな拍手でいっぱいであった。凪河は、少々安堵しながら、メンバーの前でターンし、さらに場が盛り上がっていた。
だんだんと冷静になってきた凪河は、メンバーの顔をじっくり見る余裕を得た。
「なんだか、みんなの目がおかしいわ。」
たしかにメンバーの目に生き生きとした感じがなく、死んだ魚のようであった。
「こんな汚い活動に参加したくなかったんだけど、田中さんに合ってから不思議に出たくなったんだよ。」「あたしもそう。」「おれも同じだよ。」
参加ボランティアが同じ言葉を次々とはく。その目は座っていた。
「そのスケスケスカートの中身、じっくり見たいんだけど、いいかなあ?」「おれも見たいよ。」「あたしも。」
「ちょ、ちょっと、何言ってるのよ。みんな、そんな人じゃないわよね?これって冗談よね。いいや、ドッキリよね。どこにカメラを隠してるのよ?」
「ホラホラもっとよく見るために、これを使うよ。」
男のひとりが懐中電灯を取り出して、凪河のスカートに照射した。
「きゃああ!」
(ナギナギ、落ち着け。その光じゃ、反射で中身は見えないはずじゃ。)
「ホ、ホントだ。」
凪河は、スカート全体が光ってパンツが見えなくなっていることを確認した。
しかし、男のひとりが、ニヤリとして、細長いものを取り出した。
「大は小を兼ねないんだね。弱い光が必要なら、このペンライトを使っちゃうよ。でもこれを使うにはデメリットがあるんだよね。」
「ど、どういうことよ?」
「こうしないといけないからね。」
男はいきなりダッシュして、凪河のスカートを掴んで、上げようとした。
「きゃああ。止めてよ!」
凪河はスカートを押さえて抵抗した。
「やめなさい!」
真ん中にいた田中が大きな声を出した。
田中はそう言ったが、男は止めようとしない。田中は右手を前に伸ばして、『来い、来い』のポーズをしていたのである。
「田中さん。あなたはいったい。」
凪河が気を取られた瞬間、男は凪河のスカートを少し上げた。
その瞬間、スカートは半分オレンジ色に輝いた。田中がちょっと見えたパンツをガン見したのである。
「オレンジ色?この前とは違うわね。」
(そうじゃな。パンツを見た相手の真の悪レベルによって、色が変化するんじゃ。コイツはレベル2じゃな。)
「真の悪にレベルがあるんだ。それはそうね。悪も上から下までありそうだものね。他の人たちもアタシのパンツを見たはずだけど、それだったら、パンツはもっと変わるんじゃないの?」
(いい考えじゃな。どうやら、真の悪はひとりだけのようじゃ。)
「どういうこと?」
(周りは操られているようじゃな。これだけたくさんの相手に見られたら、パンツはもっと変化していてもおかしくないからのう。)
話している間に男女が攻めてくる。
「「「「「「「「「パンツ見せろ~。」」」」」」」」」」
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