特売フイギュアワゴンの中に手を入れたら、人生変わるので注意してください。

木mori

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第一章

第十三話

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「支配人はどうして三輪車に乗ってるのよ?それ軽く破壊していい?じゅる。」

「ここでは悪魔特性を封印するんじゃ。それにこれはただの三輪車ではないぞ。さっきは漕いでいたが、電動機能も付いていてこのホテル内を移動できるし、椅子機能のもついておるから、到着した部屋でもそのまま過ごせるという優れものじゃ。歩くことなどほとんど不要な省エネグッズじゃ。」

「省エネって、体には省エネだけど、歩けば済むところにムダな電力使ってるんじゃないの?」

「体力の消費を減らすところがいいんじゃ。余計なツッコミはせんでいい。」
三輪車支配人は楡浬にアゴを突き出した。すかさず楡浬はアゴをなでなでした。

『ゴロゴロ。』

「くうう!たまらなくかわいいわ。変になりそう。」

「はあはあはあ。あたちで遊ぶな。変になるのはあたちだ!」
三輪車支配人は再び赤い顔で、口を拭った。

「ところで、用務員って言ったら、フツーは生徒のやらないような雑用をやっていくと思うんだけど、用務員室ホテルって、いったい何するの?」

「そんなことも知らないでここにやってきたのか!とことん不届きなヤツじゃ。説明するなんて負荷のかかる行為はやるべきではないのじゃが、仕方ない。ならば説明して進ぜよう。ひとことで言うならば、ここでは何もしないことじゃ。」

「はあ?用務員という概念からはまったく逸脱してるんじゃないの?何もしないだけなんて、いかにも堕天使が考えそうなことだわ。堕天使は悪魔の仲間だし、最適なドレッシングで味が引き立つわ。」

「何とでも言うがいい。繰り返すが、何もしないことが用務員の務めじゃからな。早速やってみるかの。」

「まずはホントに何もせずボーっとしておけ。食事とかは準備してある。テレビ見るもよし、ゲームもよいぞ。娯楽を享受。主体的に何かするというのをやめるだけじゃからの。」

「これは楽チンだわ。」

(楡浬。本当にこれでいいのかよ?)

「大丈部位よ!」

(そのVは負け前提だな。)

「アタシは怠ける、サボる、やらない、という三大窓際原則を貫くのは大得意なんだから。」

(悪魔な原則だな。これは先が重く思いやられるぞ。)
楡浬の脳天気な思考と、大悟の大いなる不安が拮抗していた。

「有言実行よ。いや不実行有言よ!」

(自分にしか適用されないことわざを宣言したな。)

「アタシの意思はダイヤモンドよりも強固な岩石なのよ。」

(そんな岩石は地球には存在感を与えられてないぞ。)

 百平米の広い部屋を与えられた楡浬はテレビ、ゲーム、三食昼寝付+おやつタイムは不定期便、漫画読書・毒書三昧。加えて、同じフロアにあるインターネットカフェで、ひきこもり堕落者のような生活を送った。
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