魔法少女はダンプカー運転手?

木mori

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第一章

第四十一部分

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高原がヴァーティを捕まえて猿轡を咬ませる傍らで、ヤンキー女子はバイクに積んでいた巨大十字架を持ってきて、ヴァーティをくくりつけた。
『ううう~!』
猿轡のヴァーティの言いたいことを解説すると、『いったい何するのよ、早く放しなさい。』である。
「ほらほら、あたいの言うことを聞かないなら、火魔法で、焼き尽くすよ。」
『ううう~!』
 ヴァーティはやはり唸るだけ。
『やめなさいよ!それに火炎放射器は魔法じゃないわ!』ということで、ヤンキー女子は兵器を手にして、ヴァーティに向けていた。
火魔法よりもこちらの方が火力が強力なんだよ!少々悔し気な表情のヤンキー女子である。
「やっぱり魔法界の者が魔法を使わないのは変なのか?」
ヤンキー女子は自問自答して、動きが停止した。その様子を見て、苛ついた高原が火炎放射器のスイッチを押した。
「うわああ~!」
火に包まれたヴァーティの悲鳴は、猿轡を越えて、周囲に響いた。
「ほらほら、このままでは焼け死ぬよ。言うことを聞いたら、火は消してやるけど、もう遅いかな。」
ヤンキー女子はヴァーティに火を浴びせ続けた。ヴァーティはひとたまりもなく、燃えていた。
「このままでは本当に死んでしまうぞ。・・・いや、この火は、火炎放射器のものではないぞ?」
火炎放射器からは赤い炎が出ていたが、ヴァーティのからだからは、黒い焔が発っせられていたのである。
「グググ。やってくれたな。おかげさまで、このからだは覚醒した。それはそちらが望んだことだ。」
ヴァーティの瞳は漆黒となり、表情はロボットのようになっている。
「これは魔法少女覚醒?や、ヤバイ!」
ヤンキー女子は、あわてて、火焙りを解いた。するとヴァーティは元に戻って気を失った。からだにやけどの跡は見つからなかった。
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