進芸の巨人は逆境に勝ちます!

木mori

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第二章

第二十五部分

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「アナタタチハ、拒人群ノ選手タチデスカ?小型サイズデ乱入デスネ。」
「半巨人のピッチャーは漢字を知らないらしいな。野球も学歴社会なんだけど。そんなことはどうでもいい。無許可乱入は詫びるけど、選手の管理は球団に属する業務だ。選手の希望はできるだけ叶えてやるのも球団の務めだ。どうやら、美散はそこの男子を球団コーチとして採りたいらしい。ゆえに、野球チームらしく、試合で男子の去就を決めようじゃないか。」
「イイデショウ。ココデハ場外乱闘ニナリマスカラ。ワタクシトシテモ、野球デノ借リモアリマスカラ、マトメテ、オ返シ致シマショウ。シカシ、スデニ、ワタクシノモノデアル、ドレイクヲ巨人軍ガ奪イ返スダケデハ、試合ノ条件トシテ、コチラガ不利デス。デスカラ、コチラガ勝利シタ場合、報酬ヲ頂キマス。」
「いいぜ。何でも言ってみろ。」
「憲法デ保障サレテイル巨人軍ノ婚姻権ヲ、半巨人ニ渡シテ貰イマス。」
「いいだろう。あたいが責任を持って、政府に掛け合ってやろう。」
「キャプテン、そんな約束してもいいの?憲法を変えるなんて難しいんじゃないの?」
「あたいたちは人間だけど、人間扱いされてないし、その結果、政府にはこれでも多少の貸しもあるし。どうせあたいたちに結婚なんて、夢のまた夢。半巨人のヤツらにしてもそれは同じさ。政府からすれば、巨人軍と半巨人は同一体だ。現実は非常に非情さ。だから失うものはほとんどない。それに試合に勝てばいいわけだし。」

こうして、いきなり玲駆を巡っての試合が行われることとなった、その試合前日の寮。
「アタシがここまで道を切り開いたんだから、玲駆を取り戻しなさいよ。」
「切り開いた?ズタズタに切り裂かれたの間違いじゃないの?」
「そうとも言わないこともないわ。」
「認めるのか!でも、ここから先はあたしが自分できめなきゃね。」
「そうよ。自己責任でやりなさいよね。」
「いちいち、言葉に毒盛りするね。」
「うるさいわね。そんなことより、美散は試合に出られるのかしら?外出はできても真のレギュラーとは言えないわよ。」
「わ、わかってるよ。試合のない間もトレーニングを積んでいたんだから。」
「あら、そうだったのかしら?」
「主として体育の授業とイメージトレーニングだけど。し、仕方ないでしょ。学校に行ってるんだから。」
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