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序章
しおりを挟むーーどうしたらいい?どうしたら、君は笑ってくれる?
もう、何度も問いかけた。でも、答えはないまま。
世界に笑顔が少なくなってきた頃。神様は、笑顔を人々に届けるために、笑顔を届けるための使徒として神獣を人間界に派遣した。神獣は犬や猫、鳥の姿をしていたり、人間界には存在しない不思議な姿だったりと様々だった。しかし、使徒として派遣された神獣全てに共通するのは、身体から光る鱗粉が出てること、空が飛べること、人間の心が手に取るように分かること。
あと、人間には見えないこと。
人間界の物体や人間に触ったり動かしたりと干渉することは出来るが、話したり見られたりすることは出来ない。人間側は触られたと感じるも姿を見ることは出来ないのだ。
それは、あまり人間界の秩序に関与することがないようにという神様の掟だった。
その掟は、時に神獣にとって心の支えにも鎖にもなるものだった。
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