【悲報】みんながボクを狙ってる?~婚姻したら裸にされるし拐われそうになるし、挙げ句、狙われてるって誰得ですか?~

ペロりねった

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2.5◇古都へ

60.戦闘機で空の旅

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『アイ、ハヴ』

 機体は突然、右ロールして視界に地表が見える。

「いやぁあ~、落ちる、落ちる~!」

 身体は座席から落ちる感覚で何かつかまろとするけど、何も無くて操縦そうじゅうかんに必死で掴まる。

『ヒャッハ~! 墜ちません。墜ちても十秒は飛んでます!』
「墜ちたら死ぬ~死ぬ死ぬ!」
『ベッドで言わせたい言葉、いただきました~』
「お前、降りたら、絶対コロコロしてやる~!」
『ハッハッハッ。ぜひ、おながいしまっす~』

二三五にぃさんご、遊び過ぎだ、うらやねたましい』
『キョウさん。牧野──二三五にぃさんごは、自分がコロコロします』
三〇三さんまるさん二七八にぃななはち。すまない、はしゃぎ過ぎた。まさか男の尻を持てるとは思わなかったからな。司令には感謝だ』

くじ運が良かっただけだろ』
『おい、良い加減にしておけ。周りに丸聞こえだぞ』
『まったくだ。こちら四〇よんまるコントロール。第四〇よんまる管区の監理コントロールを離れる。三〇三さんまるさん二三五にぃさんご二七八にぃななはち、第五〇ごーまる管区の指示に従え』

『おっと。ラジャ、五〇ごーまるの監理に入る。サンキュー四〇よんまるコントロール』
『もう帰って来なくていい、二三五にぃさんご
『こちら、第五〇ごーまる管区コントロール。四〇よんまるの監理を引き継ぐ。二三五にぃさんごは入って来るな』
『じょ、冗談じょうだん、キツいぜ』

五〇ごーまるコントロール、こちら三〇三さんまるさん。よろしく』
『こちら二七八にぃななはち、よろしくどうぞ』
『おの~、お話してますけど皆さん、どこに居るんですか?』
『ああ……三〇三さんまるさんは前下方、二七八にぃななはちは後ろ上方じょうほう縦列じゅうれつで飛んでますよ』

 と言って、視界に機体の輪郭りんかくが現れた。さすがに後ろは見えないけど前方ななめ下にそれが見える。

 確かにその輪郭りんかくの後方には排熱はいねつで景色が歪《ゆが》んでいる箇所かしょがある。

「あの視界──画面に浮かんでた三角形は味方を認識する目印だった、と?」

 ゴーグルを着けてから前方に三角形が浮かんで見えていた。何かの目印だと思っていたけど、そう言う事だったのね。

『そうそう』

 話を聴くとIVS不可視化機構によって機体の背景を取り込み投影とうえいするフィールドを発生して半不可視化ふかしかさせているらしい。

 互いにリンクして位置情報を交換している、らしい。それを元に仮想画像をゴーグルに投影しているとか。まあ、分からん。

 とまあ、雑談ざつだんありで退屈たいくつする事なく空を旅は続いた。

 問題なく五〇ごーまる管区を通り抜け、第六〇ろくまる管区に入ると事態じたいあわただしくなる。

 海峡を越えると山の向こう、山に挟まれて巨大きょだいみずうみが見え中央に空港が浮かんでいた。

『こちら、四〇五よんまるごSQ・三〇三さんまるさん六〇ろくまるコントロール、BWKビワコに着陸う。腹と背中がくっつきそうだ。オーヴァ』
『こちら、六〇ろくまるコントロール。三〇三さんまるさん二七八にぃななはち、C滑走路に進入せよ、オーヴァ。二三五にぃさんご拒否きょひする』
『マジかよ? お客様が乗ってんだぞ?』
『くっ、仕方ない。二三五にぃさんごを最初に、他の機体は順次着陸を許可する。牧野は機体から降りるな』
勘弁かんべんしてよ……』

 牧野さんの悪名あくみょうは第六〇ろくまる管区までとどろいてしまったようだ。合掌がっしょう──自業自得だよ。

 ボクの乗った機体が湖に浮かぶ空港に降りると、続いて姿を現した二七八にぃななはち三〇三さんまるさんが着陸してくる。

 本職は、スゴいね。三〇三さんまるさん機と二七八にぃななはち機は並んで降りてきたよ。滑走路も広くてそんな事ができたんだろうけど。

 着陸すると牧野さんの指示でペダルをんで戻して細い誘導ゆうどう路を通りハンガー前の広場に着いた。

「ふう~、やっと着いた~」
『お疲れ様、たのしかったですよ』
「まったく、そうでしょうよ。でも……ありがとう」

 人で遊んで。でも一時間しないで古都まで来れたのは感謝だ。それを告げてボクは戦闘機を降りた。

 また、トラじまのトラックにかれてハンガーに収まる機体を見ながら、ボクはおくの事務所へ連れていかれる。

 こちらでは、ひかえめな歓迎かんげいを受けてロッカーへ案内される。

 ロッカー室でふところからお弁当のかたまりやパジャマを出しパイロットスーツを脱いでいると、護衛ふたりの脱ぐのが目に入った。

 二人は服の上からパイロットスーツを着込んでいた。

「ちょっとー。なんで服の上から着てたのさ?」
「「それが普通では?」」

 こんな時までハモらなくても。

「じゃあ、ボクが脱いだのは間違い? 着替えなくて良かった?」
「そうです」
眼福がんぷくでした」

 だまされた。着替えろ、着替えろ、言うから、あのエロい人が!

 てっきり、服を脱ぐんだとばかり……。

 家に帰る時は、新浜松によってエロい人をコロコロしてやる、絶対。

 がっくり肩を落として、着替えを済ませる。

 もうなんか、肌着姿を二人に見せても動じなくなってるな、なんて思いながら、次は袋のガムテープをがしていく。

「やっぱり、垂れてる~」

 懸念していた通り、ウナギ弁当のタレがれていた。

「携帯は、個別に包んでくれてたんだ。そこん所は偉《えら》いな、エロい人」

 また、携帯端末機を緩衝材に包まれた中から取り出した。

「なんだ。電源は入れっぱだった……」

 特に通知のない事を確認してロッカーをあとにした。

 事務所でコーヒーをいただきながら、今後の予定を聞く。

 喜多村の迎えを待って、その迎えの車で本家に向かうらしい。

「それまで、暇潰しに見回ることはできますか?」
「そんなに時間はかからないと思いますよ?」
「そうですか……」

 そうそう来れないだろう、こんな場所は。見て回れないのは、ちょっと残念。


 ◇
 本作に出てくる団体・人物は、架空の存在であり、実際の団体・人物とはさっぱり関係ありません。
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