290 / 354
Chapter25(沖縄新原編)
Chapter25-①【ミチシルベ~a road home~】
しおりを挟む
待ち合わせの時間の10分前に着く。
風呂は閑散としていた。
年配の人が二人いるだけだ。
ショーゴの姿は見当たらない。
先に身体を洗う事にする。
汗とオイルの染み込んだ身体をゴシゴシと洗う。
シャワーで流すとさっぱりした。
湯舟に浸かるが、火照った身体には熱過ぎる。
既に客の一人は帰った様で、小太りの男が水風呂に浸かっていた。
股間を隠し、ミストサウナに入る。
霧が充満していた。
誰もいない事にホッとして、腰掛ける。
霧に包まれ、毛穴の開く感覚が心地好い。
直ぐに大量の汗が溢れ出す。
扉が開き、男が入って来た。
小太りの男だと、シルエットで分かる。
反対側に座ると胡座をかいた。
徐々に霧が薄れていく。
男と視線が合う。
ニヤリと笑った。
勃起したペニスを隠しもせず、視姦する。
視線に耐え切れず、扉に向かう。
前を通り抜け様とすると、股間を隠していたタオルを奪い取られた。
貞操具が露わになる。
「やはり海から貞操帯は付けっ放しか!
さすがド変態の兄ちゃんだ。」
したり顔で男が言う。
『男は海で、俺を見掛けたのだろうか?』
浮かぶ疑問を下半身が消去する。
肉体はタイプとは掛け離れた男に欲情していた。
再びミストが吹き出され、視界が失われていく。
頭は退出を命じるが、身体が拒否する。
霧の中から男のシルエットが近付く。
「兄ちゃん、いいガタイしてんな。
欲しいのはここか?」
霧の中から現れた手が大胸筋を鷲掴みした。
「おうっ!」身体が喜びの声をあげる。
「いい声出すな!
手を頭の後ろで組んで、踏ん張れよ。」
肉厚の指が乳首を摘まむ。
「おおっ!」身体が持っていかれない様に堪える。
乳首が伸び、快楽が汗と共に溢れ出た。
その時、扉が開いた。
男は瞬時に、元いた場所に戻る。
手を頭の後ろで組んだままだが、濃い霧が救ってくれた。
タオルを拾うと、サウナを後にする。
全身汗だくだが、軽くシャワーを浴びただけで更衣室に向かう。
男が追って来そうで怖い。
いや、自分の肉体をコントロール出来ない事が怖かった。
ライトを点灯し、ワゴンを発進させる。
夜道を走っていると、少しづつ着きが戻ってきた。
闇にコンビニの看板が浮かぶ。
一気に空腹感が押し寄せてきた。
弁当を食い終わって、時計を見る。
9時半を回ったところだ。
そろそろリクが戻る頃だろう。
スマホが鳴って、飛び起きる。
うたた寝をしてしまった。
時計を見ると、既に11時を過ぎている。
「おう、俺だぁ。
今よぉ、明日の打ち合わせでバトルに来てんだぁ。
ヤマトも来いよぉ。
ショーゴがお前に会いたいんだってよぉ。」
呂律の回らないリクが言う。
「うん、分かった。
それより貞操具の鍵はどこにある?」
通話は既に切れていた。
仕方なく、貞操具を付けたまま家を出る。
バトルに入ると、カウンターの中にショーゴがいた。
表情が曇り、奥を目配せする。
その方向に目を向けると、サウナの男がいた。
踏ん反り返って、タバコを吹かしている。
その前の椅子にリクとゴウが座っていた。
気配を消し、カウンターに座る。
「あれ誰?」小声で聞く。
「タクマさんと言って、ここのオーナーだよ。」
ショーゴがおしぼりを出す。
「ふーん。どうして来なかったんだよ?」
お陰で面倒な事になったのだ。
文句の一つも言いたい。
「それがさ、オーナーがこないだのショーの評判を聞いて、ヤマトさんに興味を持っちゃったんだ。」
ショーゴは質問には答えず、前フリから説明した。
「でさ、写真を見たいって言うからさ、昼間バイトを抜け出して海まで行ったんだ。」
置かれたスマホに画像が現れる。
「こ、これって…。」言葉が続かない。
アナルに指を突っ込む男が写っていた。
間違いなくビーチでの自分だ。
(つづく)
風呂は閑散としていた。
年配の人が二人いるだけだ。
ショーゴの姿は見当たらない。
先に身体を洗う事にする。
汗とオイルの染み込んだ身体をゴシゴシと洗う。
シャワーで流すとさっぱりした。
湯舟に浸かるが、火照った身体には熱過ぎる。
既に客の一人は帰った様で、小太りの男が水風呂に浸かっていた。
股間を隠し、ミストサウナに入る。
霧が充満していた。
誰もいない事にホッとして、腰掛ける。
霧に包まれ、毛穴の開く感覚が心地好い。
直ぐに大量の汗が溢れ出す。
扉が開き、男が入って来た。
小太りの男だと、シルエットで分かる。
反対側に座ると胡座をかいた。
徐々に霧が薄れていく。
男と視線が合う。
ニヤリと笑った。
勃起したペニスを隠しもせず、視姦する。
視線に耐え切れず、扉に向かう。
前を通り抜け様とすると、股間を隠していたタオルを奪い取られた。
貞操具が露わになる。
「やはり海から貞操帯は付けっ放しか!
さすがド変態の兄ちゃんだ。」
したり顔で男が言う。
『男は海で、俺を見掛けたのだろうか?』
浮かぶ疑問を下半身が消去する。
肉体はタイプとは掛け離れた男に欲情していた。
再びミストが吹き出され、視界が失われていく。
頭は退出を命じるが、身体が拒否する。
霧の中から男のシルエットが近付く。
「兄ちゃん、いいガタイしてんな。
欲しいのはここか?」
霧の中から現れた手が大胸筋を鷲掴みした。
「おうっ!」身体が喜びの声をあげる。
「いい声出すな!
手を頭の後ろで組んで、踏ん張れよ。」
肉厚の指が乳首を摘まむ。
「おおっ!」身体が持っていかれない様に堪える。
乳首が伸び、快楽が汗と共に溢れ出た。
その時、扉が開いた。
男は瞬時に、元いた場所に戻る。
手を頭の後ろで組んだままだが、濃い霧が救ってくれた。
タオルを拾うと、サウナを後にする。
全身汗だくだが、軽くシャワーを浴びただけで更衣室に向かう。
男が追って来そうで怖い。
いや、自分の肉体をコントロール出来ない事が怖かった。
ライトを点灯し、ワゴンを発進させる。
夜道を走っていると、少しづつ着きが戻ってきた。
闇にコンビニの看板が浮かぶ。
一気に空腹感が押し寄せてきた。
弁当を食い終わって、時計を見る。
9時半を回ったところだ。
そろそろリクが戻る頃だろう。
スマホが鳴って、飛び起きる。
うたた寝をしてしまった。
時計を見ると、既に11時を過ぎている。
「おう、俺だぁ。
今よぉ、明日の打ち合わせでバトルに来てんだぁ。
ヤマトも来いよぉ。
ショーゴがお前に会いたいんだってよぉ。」
呂律の回らないリクが言う。
「うん、分かった。
それより貞操具の鍵はどこにある?」
通話は既に切れていた。
仕方なく、貞操具を付けたまま家を出る。
バトルに入ると、カウンターの中にショーゴがいた。
表情が曇り、奥を目配せする。
その方向に目を向けると、サウナの男がいた。
踏ん反り返って、タバコを吹かしている。
その前の椅子にリクとゴウが座っていた。
気配を消し、カウンターに座る。
「あれ誰?」小声で聞く。
「タクマさんと言って、ここのオーナーだよ。」
ショーゴがおしぼりを出す。
「ふーん。どうして来なかったんだよ?」
お陰で面倒な事になったのだ。
文句の一つも言いたい。
「それがさ、オーナーがこないだのショーの評判を聞いて、ヤマトさんに興味を持っちゃったんだ。」
ショーゴは質問には答えず、前フリから説明した。
「でさ、写真を見たいって言うからさ、昼間バイトを抜け出して海まで行ったんだ。」
置かれたスマホに画像が現れる。
「こ、これって…。」言葉が続かない。
アナルに指を突っ込む男が写っていた。
間違いなくビーチでの自分だ。
(つづく)
0
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
寮生活のイジメ【社会人版】
ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説
【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】
全四話
毎週日曜日の正午に一話ずつ公開
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる