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帰ろう。
自然とそう思った。
ここがどこかわからなかった。
わかってないことにすら気付いていなかった。
右も左も確かに見えているのに、認識できない。
帰ろう。それしかわからない。
僕は先へと急いだ。
「あ!そっちじゃないよ!」
背後から声がした。
振り返ると、何かが立っていた。
僕はそれが何か認識できなかった。
「こっちこっち!ついてきて!」
その何かは僕の袖を掴んだ。
賑やかだった。
暖炉の前に4~5人が座っている。
火は燃えていた。
天井から風船が落ちてきた。
重かった。
睫毛に、ピンクのレースが重なっているのが見えた。
食卓の上にケーキテーブルがあった。
誰かがそこから一切れを掴む。
お茶がこぼれた。
誰かの服に染みて、その人は燃えてなくなった。
顔は見えなかった。
気付いたら、僕は暖炉の前にいた。
誰かが話しかける
「楽しみだね」
そうだね。声は出なかった。
男の子が暖炉からでてきた。
笑っていた。
もうこのまま帰らなくてもいいと思った。
僕は林檎を食べた。
味はしなかった。美味しかった。
男の子が話しかけてきた
「楽しいね」
そうだね。声は出なかった。
「星は好き?」
凄く嫌いだと思った。
僕は箱の上に乗っていた。
先頭に男の子がいた。
箱は空を飛んだ。
低空飛行だった。
視界の下に館が見えた。
僕は流れる星だった。
落石する。
落ちるなら早くしてくれ。
僕は何かを食べた。
男の子が僕を見ていた。
笑っていた。
何も聞いてこなかった。
酷く気味が悪くなった。
毒々しい赤い花だ。
匂いがしなかった。
僕はこれを食べていた。
途端に理解した。
ここは夢だ。
自然とそう思った。
ここがどこかわからなかった。
わかってないことにすら気付いていなかった。
右も左も確かに見えているのに、認識できない。
帰ろう。それしかわからない。
僕は先へと急いだ。
「あ!そっちじゃないよ!」
背後から声がした。
振り返ると、何かが立っていた。
僕はそれが何か認識できなかった。
「こっちこっち!ついてきて!」
その何かは僕の袖を掴んだ。
賑やかだった。
暖炉の前に4~5人が座っている。
火は燃えていた。
天井から風船が落ちてきた。
重かった。
睫毛に、ピンクのレースが重なっているのが見えた。
食卓の上にケーキテーブルがあった。
誰かがそこから一切れを掴む。
お茶がこぼれた。
誰かの服に染みて、その人は燃えてなくなった。
顔は見えなかった。
気付いたら、僕は暖炉の前にいた。
誰かが話しかける
「楽しみだね」
そうだね。声は出なかった。
男の子が暖炉からでてきた。
笑っていた。
もうこのまま帰らなくてもいいと思った。
僕は林檎を食べた。
味はしなかった。美味しかった。
男の子が話しかけてきた
「楽しいね」
そうだね。声は出なかった。
「星は好き?」
凄く嫌いだと思った。
僕は箱の上に乗っていた。
先頭に男の子がいた。
箱は空を飛んだ。
低空飛行だった。
視界の下に館が見えた。
僕は流れる星だった。
落石する。
落ちるなら早くしてくれ。
僕は何かを食べた。
男の子が僕を見ていた。
笑っていた。
何も聞いてこなかった。
酷く気味が悪くなった。
毒々しい赤い花だ。
匂いがしなかった。
僕はこれを食べていた。
途端に理解した。
ここは夢だ。
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