ただ1人の少年〜決意〜

aie

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少年の決意

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みんなどこにいるの?

ついさっきまで一緒にいたはずの家族がどこにも居ない。

あの光だ。

さっき僕達を包んだ光が消えると誰もいなくなっていた。

SNSを見る。

1分前、2分前、3分前、表示だけが変わる。

新たな更新がない。

そうだ!

電話をかけよう。

友達にかけても、遠くに暮らす祖父母にかけても、テレビで流れる通販番組の電話にかけたって誰も出ない。

どうして?

なにが起きてるの?

もしかして、この世界には僕だけ?



それからの数日間、僕は歩き回った。

でも誰にも出会うことはなかった。

絶望。

もう皆んなには会えないのかもしれない。

死のうか?

頭をよぎる。

だって誰もいないんだもん。

きっと皆んなもう死んだんだ。

だからみんなの元へ行かないと。

死ぬための理由探し。

もう3日同じ事を考え続ける。

早く死ねばいいのにって?

出来ないんだ。

怖くて。

考えたことなんてなかったけれど、いざ死をすぐそこに感じると足がすくむ。

生に執着しているんだ。

もう自分の気持ちは分かっている。

死にたくない。

生きていこう。














































1人になって10年。

僕は目を覚ました。

そこには家族がいた。

ここはどこ?

病院のベッドの上らしい。

事故で脳にダメージを負った僕が10年ぶりに目を覚ましたというのだ。

ほんとう?

だったら1人ぼっちの10年間は?

なんだったの?

必死に生きてきた。

10年間。

こっちでも必死に生きていたんだ。

いなくなったのは皆んなじゃなかった。

僕だったのか。

あそこで死を選んでたら?

ここに帰って来れなかったのかも。

わからない。

でも僕は帰って来れた。

また皆んなに会えた。

皆んな。

ただいま。








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