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奉公人志願の花嫁
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田舎領主の次男坊、ユーリ・ラン・ヤスミカは名門貴族シルバー家の血をひく、リン・ケリー・シルバーを嫁にもらった。
例え、嫁いで来たのが15歳の少年でも、没落貴族のラン・ヤスミカ家が抗議することは許されない。
王室とゆかりあるシルバー家に因縁をつけたと目をつけられる。
よって、ユーリはリンを娶るしか選択肢がない。
しかし、肝心のリンはラン・ヤスミカ家に奉公に来たと思っている。
実家でどういう生活をしてたか知らないが、リンはラン・ヤスミカ家に仕えるのが嬉しいらしい。
「身を粉にして働きます!」
名門貴族の息子が遥かに格下の田舎領主の元で働くなんて普通は屈辱だろ。
ユーリとしてはリンの態度が謎である。
だが、実際問題としてリンを屋敷の奉公人同然に扱うことはできない。
何故なら、例え詐欺でも形式上、リンはユーリの妻なのだ。
しかも、庶子とはいえとんでもなく名門貴族の子供である。
嫁にしたなら相応の待遇で迎えないとシルバー家に責められる可能性があるのだ。
だから、ユーリは初夜の寝室でお互いの現状を話した。
「つまり、リンは形式上は俺の嫁になる。シルバー家の計略でも嫁に来た以上、奉公人扱いはできねーよ」
実家から追い出されたリンが可哀想でユーリはできる限り優しく説明したつもりだ。
どっこい、リンは田舎の没落貴族の次男の嫁にされたことなど気にしていない。
少年なので現状を理解できない、または現実逃避してるのかとユーリが心配していたらリンが微笑んだ。
15歳の少年にしては無駄に可憐な笑みにユーリはドキドキしたが次の瞬間ドキドキが消えた。
リンから奉公人志願の恐ろしい内情を聞かされたからである。
「でも、私の役割は同じです!父上からラン・ヤスミカ家の次男は男好きで特に少年大好き野郎なので私が性的ご奉仕してこいと命じられました!
問題ありません!!」
ユーリはこのとき「シルバー家の当主、殴っていいか!」とキレかけた。
リンは父親の命令を鵜呑みにしてるが、ユーリは断じて男好きでも美少年大好き野郎でもない。
更に邪魔な庶子でも子供に性的ご奉仕してこいなんて親が命令するなと憤った。
でも、リンに怒っても仕方なく、ユーリは考えた末に言ったのだ。
「リン、俺はお前にそういう奉公はさせない」
「えっ!もしかして、すでに愛人がいましたか!?それとも私だと性欲とかわきませんか!?」
「いねーよ!!お前、バカか!俺は男好きとか少年大好きじゃない!リンを妻にするにしても奉公人にするにしても性欲のはけ口にはしないってことだ!!」
ヤバい……嫁を初夜に怒鳴ってしまった。
両親や兄夫婦からリンがショックを受けないように努めて優しく穏やかに話せと言われたのに。
こうなったからにはリンをシルバー家に送り返すことはできないのだ。
全力でやろうと思えばできるが、ユーリが話が違うと追い出せばリンは本当に少年大好野郎のもとに奉公に出される可能性がある。
ユーリが黙るとリンはうつむいて呟いた。
「なら……私はここで何をすればいいのですか?」
実家からも奉公先だと思った家からも必要とされない現実にリンも相当に傷ついているらしい。
ユーリは瞳を伏せているリンの姿に息を吐いた。
「別に……俺の嫁として暮らせばいい。贅沢な生活はできないが、幸せにする」
ラン・ヤスミカ家の一員になり、平穏に暮らしてくれとユーリはリンに言い聞かせた。
「婚姻は花婿と花嫁が初夜に同じベッドで寝てれば成立する。だから、寝てろ」
「ユーリ様……私はここにいたいです」
「ユーリでいい。リン、俺は疲れたから寝る」
色々とありすぎて疲れきったユーリが眠ってしまうとリンはその寝顔をジッと見つめた。
小麦色の肌に薄茶色の髪……健康的な18歳の若者であるユーリ・ラン・ヤスミカは非常に心優しい性格みたいだ。
「私みたいな厄介者をしょい込んで可哀想」
性的な奉公人が却下なら妻として、どうすれば役に立てるか。
リンは眠っているユーリの傍に体を臥せると考え続けた。
役に立つには……妻として……私は子は産めない……存在価値がない。
だから実家のシルバー家も追い出された。
「でも、父上は本当に全て嘘で私をラン・ヤスミカの領地に送り出したのか?」
ラン・ヤスミカの領地の地形を考えてリンはハッと、あることに気づいた。
ここ、しばらくは戦がない。
だが、シルバー家では国外から戦争の火花が飛び火しそうだと聞いている。
そう、なったときに他国との国境から少し離れた土地こそラン・ヤスミカ家が所有している。
「そういうことか……私の役目は」
ようやく納得したリンは熟睡しているユーリの唇にソッとキスすると微笑んだ。
油断しきった寝顔は愛しいが、この夫は平和に慣れすぎてる。
「この土地は戦の最前線になる。でも、弱すぎる。だから、私が来たんだ」
答えが出たリンは安心したようにユーリに抱きついて眠りについた。
初夜が終わればユーリとリンは正式な夫婦になる。
リンはシルバー家のリンではなくてラン・ヤスミカ家のリン……リン・ケリー・ラン・ヤスミカとなるのだ。
シルバー家は狡猾だ。
庶子でも使える者は駒として利用する。
リンの役目はユーリの嫁としてラン・ヤスミカ家に嫁ぎ、国境を監視してシルバー家に報告する。
それには奉公人と偽り、嫁と偽る必要が出てくる。
女中という身分の母親から生まれたリンの存在を他国は知らない。
つまり、なんの警戒心も抱かせず国境近くの領地に潜り込むには1番適当な人材だ。
ラン・ヤスミカ家はお人好しのようなので他国に騙される危険もある。
「怪しい接触がないか至急調査しょう……ユーリを夫を守らないと」
ユーリはリンを妻として愛するかは分からないが、リンはユーリに恋をした。
政略結婚も普通の世界で騙されても夫に恋心がわいた自分は幸せだとリンは満足して瞳を閉じた。
end
例え、嫁いで来たのが15歳の少年でも、没落貴族のラン・ヤスミカ家が抗議することは許されない。
王室とゆかりあるシルバー家に因縁をつけたと目をつけられる。
よって、ユーリはリンを娶るしか選択肢がない。
しかし、肝心のリンはラン・ヤスミカ家に奉公に来たと思っている。
実家でどういう生活をしてたか知らないが、リンはラン・ヤスミカ家に仕えるのが嬉しいらしい。
「身を粉にして働きます!」
名門貴族の息子が遥かに格下の田舎領主の元で働くなんて普通は屈辱だろ。
ユーリとしてはリンの態度が謎である。
だが、実際問題としてリンを屋敷の奉公人同然に扱うことはできない。
何故なら、例え詐欺でも形式上、リンはユーリの妻なのだ。
しかも、庶子とはいえとんでもなく名門貴族の子供である。
嫁にしたなら相応の待遇で迎えないとシルバー家に責められる可能性があるのだ。
だから、ユーリは初夜の寝室でお互いの現状を話した。
「つまり、リンは形式上は俺の嫁になる。シルバー家の計略でも嫁に来た以上、奉公人扱いはできねーよ」
実家から追い出されたリンが可哀想でユーリはできる限り優しく説明したつもりだ。
どっこい、リンは田舎の没落貴族の次男の嫁にされたことなど気にしていない。
少年なので現状を理解できない、または現実逃避してるのかとユーリが心配していたらリンが微笑んだ。
15歳の少年にしては無駄に可憐な笑みにユーリはドキドキしたが次の瞬間ドキドキが消えた。
リンから奉公人志願の恐ろしい内情を聞かされたからである。
「でも、私の役割は同じです!父上からラン・ヤスミカ家の次男は男好きで特に少年大好き野郎なので私が性的ご奉仕してこいと命じられました!
問題ありません!!」
ユーリはこのとき「シルバー家の当主、殴っていいか!」とキレかけた。
リンは父親の命令を鵜呑みにしてるが、ユーリは断じて男好きでも美少年大好き野郎でもない。
更に邪魔な庶子でも子供に性的ご奉仕してこいなんて親が命令するなと憤った。
でも、リンに怒っても仕方なく、ユーリは考えた末に言ったのだ。
「リン、俺はお前にそういう奉公はさせない」
「えっ!もしかして、すでに愛人がいましたか!?それとも私だと性欲とかわきませんか!?」
「いねーよ!!お前、バカか!俺は男好きとか少年大好きじゃない!リンを妻にするにしても奉公人にするにしても性欲のはけ口にはしないってことだ!!」
ヤバい……嫁を初夜に怒鳴ってしまった。
両親や兄夫婦からリンがショックを受けないように努めて優しく穏やかに話せと言われたのに。
こうなったからにはリンをシルバー家に送り返すことはできないのだ。
全力でやろうと思えばできるが、ユーリが話が違うと追い出せばリンは本当に少年大好野郎のもとに奉公に出される可能性がある。
ユーリが黙るとリンはうつむいて呟いた。
「なら……私はここで何をすればいいのですか?」
実家からも奉公先だと思った家からも必要とされない現実にリンも相当に傷ついているらしい。
ユーリは瞳を伏せているリンの姿に息を吐いた。
「別に……俺の嫁として暮らせばいい。贅沢な生活はできないが、幸せにする」
ラン・ヤスミカ家の一員になり、平穏に暮らしてくれとユーリはリンに言い聞かせた。
「婚姻は花婿と花嫁が初夜に同じベッドで寝てれば成立する。だから、寝てろ」
「ユーリ様……私はここにいたいです」
「ユーリでいい。リン、俺は疲れたから寝る」
色々とありすぎて疲れきったユーリが眠ってしまうとリンはその寝顔をジッと見つめた。
小麦色の肌に薄茶色の髪……健康的な18歳の若者であるユーリ・ラン・ヤスミカは非常に心優しい性格みたいだ。
「私みたいな厄介者をしょい込んで可哀想」
性的な奉公人が却下なら妻として、どうすれば役に立てるか。
リンは眠っているユーリの傍に体を臥せると考え続けた。
役に立つには……妻として……私は子は産めない……存在価値がない。
だから実家のシルバー家も追い出された。
「でも、父上は本当に全て嘘で私をラン・ヤスミカの領地に送り出したのか?」
ラン・ヤスミカの領地の地形を考えてリンはハッと、あることに気づいた。
ここ、しばらくは戦がない。
だが、シルバー家では国外から戦争の火花が飛び火しそうだと聞いている。
そう、なったときに他国との国境から少し離れた土地こそラン・ヤスミカ家が所有している。
「そういうことか……私の役目は」
ようやく納得したリンは熟睡しているユーリの唇にソッとキスすると微笑んだ。
油断しきった寝顔は愛しいが、この夫は平和に慣れすぎてる。
「この土地は戦の最前線になる。でも、弱すぎる。だから、私が来たんだ」
答えが出たリンは安心したようにユーリに抱きついて眠りについた。
初夜が終わればユーリとリンは正式な夫婦になる。
リンはシルバー家のリンではなくてラン・ヤスミカ家のリン……リン・ケリー・ラン・ヤスミカとなるのだ。
シルバー家は狡猾だ。
庶子でも使える者は駒として利用する。
リンの役目はユーリの嫁としてラン・ヤスミカ家に嫁ぎ、国境を監視してシルバー家に報告する。
それには奉公人と偽り、嫁と偽る必要が出てくる。
女中という身分の母親から生まれたリンの存在を他国は知らない。
つまり、なんの警戒心も抱かせず国境近くの領地に潜り込むには1番適当な人材だ。
ラン・ヤスミカ家はお人好しのようなので他国に騙される危険もある。
「怪しい接触がないか至急調査しょう……ユーリを夫を守らないと」
ユーリはリンを妻として愛するかは分からないが、リンはユーリに恋をした。
政略結婚も普通の世界で騙されても夫に恋心がわいた自分は幸せだとリンは満足して瞳を閉じた。
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