花嫁と貧乏貴族

寿里~kotori ~

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営みエロシェンコ

ユーリとリンは形式上は夫婦なので寝室は一緒である。

ベッドも同じなので何だか甘くてエロい展開になりそうでリンも期待しているがユーリ・ラン・ヤスミカという18歳の青年は朗らかで優しく魅力的な夫だが破滅的に嫁の気持ちを察しない。

結婚してからずっと同じベッドで寝ているのに夜営業してくれない。

リンが花嫁でも15歳の少年なので手を出さないのかと思ったら、実はそうでもない。

実はユーリ、18歳で純潔……有り体にいうと童貞なのでエロ行為の方法がいまいち分からず、女と関係持てないまんまリンが嫁いで来たので性教育されてない。

リンは嫁に来て毎夜に営業させようと誘うが、ユーリはのってこない。

別にユーリはリンが嫌いではなく、むしろ可愛いと思うし嫁だと認めてるが、15歳の美少年花嫁に誘われて「はい!喜んで!!」な展開になるほど性欲旺盛でなく、どっちかというと淡白質な男子だった。

「昨日も夜の営みしたいって言ったら、それよりチェスしようぜって拒否された。仮にも嫁なのに」

リン、夫ユーリとの性交渉の不満をモモに愚痴る。

モモはリンの異母兄ミシェルの愛人で内縁の妻のような少年で年齢は14歳である。

ミシェルに11歳の頃に貧民窟で拾われ、秒で関係もち、ミシェルを骨抜きにした強かで賢い性格なのでリンの実家シルバー家でも頼りにされている。

ミシェルが見つけた美少年のなかでは断トツに有能で頭の回転も早いので、モモはシルバー家当主からリンの監視を命令されている。

そんなモモだが、リンの悩みというか愚痴にもズバッと答える。

「そりゃ。リン様。ユーリ様は11歳の俺に性的ご奉仕させたクソミシェルと違って、美少年大好き変態エロ貴族でないし、そうそう15歳の嫁(少年)に手を出さないと思う」

「モモ。ミシェル兄上のこと大好きな割にディスりが凄いな。ユーリも少しはミシェル兄上のエロさを見習ってほしい」

エロさとかの問題でもないと、モモは思ったが、リンは理詰めで考えるので誘い方に蠱惑的な感じがないのではと結論づけた。

「ちなみにユーリ様を誘うさいになんて言ってます?」

「貴方の股関の生えてるものを私の中に射れてください」

「直球過ぎます。そんな言葉でエロエロになるのはミシェルのアホくらいです。外国語の例文したいな誘惑を毎夜、嫁から聞かされて平然とチェスに話を切り替えるユーリ様も凄いな」

「なら、モモだったらどう誘惑する?ミシェル兄上を骨抜きにしたモモの意見が聞きたい」

ミシェルは何人か好みの美少年を囲ったが、モモは別格に寵愛を受けていた。

大貴族の愛人になれる可能性は少ないが美貌と運と才覚があれば不可能でもない。

問題はその大貴族がどんな性癖かをすぐに察知して欲情を満たす手練手管を身に付けること。

美しいだけでは寵愛なんて短期間しか受けられない。

その点、モモは生来の美貌に加えて、シルバー家の当主も認める賢さがあり、単なるミシェルの愛人にさせとくにはもったいないと判断された。

孤児だったが、シルバー家嫡男であったミシェルの愛人になったことで、英才教育を授けられ、武術や外国語、ダンスや管弦楽や宮廷マナーも習得して他のミシェルの美少年愛人とは別格の扱いを受けていたのだ。

そんな才気あるモモはリンに放ったアドバイスはこれだ!

「ユーリ様は優しいから迫られたら拒めない。躾に1番効くのは言葉による誘惑でなく、直接的な快楽」

「つまり、私がユーリを強引に?」

「はい。ユーリ様とて男子です。強引に寝間着の下半身を乱して口で奉仕すれば欲情する。それでもチェスをやりたがったら不能だと諦めてください」

リンとしては自分からいくのは勇気がいるし恥ずかしいが、モモの言うように言葉で誘ってるだけでは一生ユーリはセックスしてくれない。

「具体的な方法を教えて!」

「え~と。俺が11歳の頃、ミシェルにしたことは……」

嫁が異母兄の内縁の少年妻からとんでもない手管を教えられてるとも知らないユーリはミシェルと領内の畑を耕していた。

「すみません!義兄上にまで手伝ってもらうなんて!客人なのに」

「気にしないでくれ。モモからずっと近くにいるなウザイと言われてな」

「妻にそれ言われるとショックでは?」

「逆だよ。ユーリ殿。モモはそう言うと私が悦ぶと分かっていて罵る。理想の言動だ」

普通、シルバー家ほどの大貴族の嫡男に気に入られ、愛人となり囲われたら寵愛が薄れないよう媚を売るだろう。

だが、モモはミシェルのM気質を秒で見抜いたので反抗的に振る舞った。

もっと、詳しく説明すれば、プライドと変態のハイブリッド大貴族のミシェルの自尊心を刺激して巧妙に欲情させた。

「11歳のモモは私を男色のうじ虫とベッドで罵倒して唾まで吐いた。そうなると生意気な可愛い少年をムリにでも手込めにして調教したいって思うだろ?ユーリ殿?」

「さぁ……?俺、18年の人生で子供にウジ虫って罵倒された経験ないです。調教も馬にしかしたことない」

「まあ。私も邪な気持ちで保護したからウジ虫は確定だが、モモは私のプライドを刺激して煽るという手段を初っぱなから使っていた。そして調教したつもりが調教されていた」

「何のことか未熟な俺にはサッパリですが、とにかくモモ殿が賢いのは伝わります」

リンは正攻法でユーリと関係を持ちたいと願うがユーリとしては15歳の美しいリンを愛してもエロ行為するまで性欲が昂らない。

「義兄上。リンが俺と……その夫婦の営みをしたいと毎夜せがむのですが営みしても大丈夫でしょうか?」

「大丈夫もなにもリンが誘うなら乗っかるのが夫の務めだ。そういう蜜月を楽しまないのは少しエロシェンコすぎる」

「エロシェンコ?なんですか?」

「ああ。都の宮廷ジョークだ。エロシェンコとは王室の近衛兵の名前で本名はポルノ・エロス・エロシェンコ。それだけエロそうなワードが揃った名前の男なのに39歳童貞なのだ。どんな美男美女が誘惑しても王妃が誘惑してもエロシェンコは無視!いつしか、性欲がない人をエロシェンコと呼ぶようになった。ちなみにエロシェンコは近衛兵だが芸術家でもあり、理想の美少女の彫刻を作るのが趣味の独身だ」

「エロシェンコさんの情報が膨大ですが、要は39歳童貞で彫刻が趣味の硬派な男性ですね?」

「そうだ。宮廷では何人と寝たかとかが自慢になるがエロシェンコは誰とも寝ない男として難攻不落とも尊敬される。1部で聖エロシェンコと呼んでる者もいるほどだ」

「都には凄い御仁がいるのですね。名前がエロシェンコでなければ単なる39歳の童貞で済む話なのに」

やはり、花の都は知らないことばかりとユーリは純粋に感心していた。

一方のリンはモモの11歳からの(おそらくミシェルに拾われる前からの)男を手玉にとり、夢中にさせ、骨抜きにする座学を受けて悟った。

「私にはムリ!!」

庶子でもシルバー家の貴族様だったリンにはモモの手練手管はムリゲーであった。

ちなみに都のエロシェンコさんは淫乱な王宮の貴族に言い寄られて大変だが、マイペースに美少女の彫刻を彫っている。

それを売って慈善活動の資金にしている、気が優しくて力持ちなとこが更に人気に拍車をかけるのだ。

でも、硬派で優しいエロシェンコさんが彫刻という趣味に隠れてエロエロ小説も執筆してる事実はあまり知られていない。

ペンネームはアルフォンソ・ギーク

都で大人気のエロ小説だが、フィクションでなくエロシェンコさんが宮廷で見たことをモデルにしている。

ロリコン貴族ものや、NTRや美少年ポルノなど、シルバー家の面々がモデルにされている。

都では「うわー!こんな変態貴族なんて流石にいないっしょ!?」と大好評だが、実際にいるところがシルバー家が突出した変態貴族であることを如実に表している。

リンは庶子なのでシルバー家の変態性をさほど受け継がず、純情であった。

ミシェルはシルバー家の変態性ではサラブレッドだが、変態=悪人ではなく愛情深い貴公子である。

モモはシルバー家の屋敷に招かれたエロシェンコと面識はあるが、誰にも言わない秘密がある。

エロシェンコさんはモモが暮らしていた貧民窟近くの売春宿のとなりのSM娼館の常連で娼婦の奴隷にされていた。

エロいことはせず奴隷になることに生き甲斐を感じるエロシェンコさんの歓喜の叫びをミシェルに出会う前のモモはしばし聞いていた。

そして、貴族のプライドを刺激して煽り、調教するスキルを磨いたのである。

温室育ちであるリンには到底真似できない手管なのでユーリとはその後もチェスだけする夜が続くがユーリはひそかにエロシェンコから脱却したいと思い始めていた。

モモはシルバー家への手紙にリン・ケリー・ラン・ヤスミカ様は国境偵察より夫君との性交渉がないことに悩んでるので偵察は自分がすると書き送った。

「ちっ!シルバー家の連中は結局性欲を第1優先させる!」

「モモ。ウサギだって愛らしいが性欲モリモリだぞ?可愛いではないか」

「黙れミシェル!俺は明日から国境偵察するからお前は屋敷でエロシェンコしてろ!」

いろんな意味で多様性あるエロシェンコさんであった。

end








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