学級裁判を始めます。

麗奈たそ

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学級裁判を始めます。(第1話)

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「午後のニュースをお伝えします。昨夜、〇〇市でパーカーを着た男性が隣の住居人の女性を刺殺したという事で、今現在捜索中です。」
ピッ...
「本日のニュースをお伝えします。〇〇県で中学生の男の子が自殺をはかる事件がありました。ご親族の方に取材をしてきました...~~」
ピッ。
はぁ。最近こーゆー事件多いよね。困ったもんだなぁ。別に私には関係ないからどうでもいいけど...。
さて。今日も学校行こっと。

私、秋元愛美(あきもと まなみ)はもうすぐ卒業式を控えた高校3年である。
毎日平凡な日々を暮らしてきた私はこれからも平凡な日常を送るのだろう。

とか思いつつ私は登校まで時間がないのでトーストにジャムを塗り、急いで口に加えて学校へと向かった。

愛美「おはよ~」
有紗「あ!愛美~おはよ!今日も遅刻ギリギリだね(笑)」
愛美「ちゃんと登校してるからいいの~!(笑)みんなが早すぎるの!(笑)」
裕人「お前がおそすぎるんだよ(笑)」
この2人は有紗(ありさ)と裕人(ひろと)。
私の昔からの幼馴染。いつも仲良く話している。
クラスでも評判になるぐらい仲良し3人組だ。
今日も平凡に仲良く話す。


___はずだった。

謎の男達「...」
突然謎の男達数名が教室に入ってきた。

なんだこいつらは。誰なんだ。

クラス中がざわめく。

謎の男A「静まれ。これから説明をする」
暁人(あきと)「なんだよ説明って!!お前ら誰なんだよ(笑)」
すると謎の男はパソコンを立ち上げ、テレビに連動させモニターに映した。
画面には男が座っていた。
???「やぁ諸君。今回君達には学級裁判を行ってもらう。 学級裁判とは1日1回クラス全員で裁判を行う。 クラスの中から毎回2名選ばれ、過去の過ちや犯罪などの履歴を暴露します。裁判長側の観客の皆は2人のどちらが悪い行為を行ったかを判断してもらう。そして決められた人は死ぬ。  ざっくり話すとこんな感じだな。」
??「何言ってるの!!?!」
教室内がざわめく中、一際大声を張り上げ叫ぶ女子がいた。
生徒会長の村沢(むらさわ)さんだ。
村沢「突然わけのわからないことを言わないでくれる?しかもこの学校へは不法侵入では?警察に訴えますよ?先生はなぜいないの...?」
???「ん~残念だがこれは教師、共に警察も国家も家族をも任意の上での行為だ。拒否権は君らにない。決定権は私達にあるんだ。」
村沢「なんでこんなことをしようとするの?」
流石は生徒会長だ。こんな意味不明の状況でも冷静でいている。
???「最近世界では犯罪や事件が起こりすぎている。殺人や。自殺...。なぜ人はそんなことをするのか。 それは 命の大切さを知らないからだ。 命の価値を知らないからこそ殺人や自殺がおきるんだ。 私達国家は、改めて世界中に命の大切さを伝えるため、 命の大切さを学ぼう という制度を設けた。 でも急にそんなことを言われても皆はしっくりこないだろう。 だから、そこで私たちは実験体を用意することにした。 そして選ばれたのが、君たち鈴峯高校の3年C組の君達というわけだ。」
村沢「何故私たちが?関係のない人達を巻き込むのはそれこそ命の大切さをわかっていないのでは?」
???「多少の犠牲は私たちは目を瞑るんだよ。 国のために。 命の大切さをわかっていない君たちだからこその犠牲でもあるんだ。」
暁人「はぁ?しょうもねぇ。こんなくだらねぇことに付き合ってられっかよ。」
と、一言。暁人は教室から出ようとドアに手をかけようとする。

が、


バキュン!!!

またクラスがざわめく。

???「ごめんねぇ。これはもう決定事項だから、学級裁判以外で人を失うのはめんどうなんだ。君たちにはここにいてもらう。もし無断で外に出ようものなら問答無用で私達はそいつを殺す。 今のようにピストルの引き金を引く。この学級裁判はもう強制参加なんだ。」
村沢「こんなの。ふざけてる...なんで!私たちが...」
???「トイレだって行きたければ報告すればついて行って行かせるし食事だって毎日食べさせよう。明日から学級裁判を行う。明日に備えて今日は寝るんだ。 ここで。 もし外に出ようとするのなら。   ____殺す。」
と、冷たく言い放ち、モニターの画面がブツリと切れた。
と、同時に謎の男達も撤退した。 

突然の出来事にまだ頭の整理が追いつかないクラスはざわざわとしている。
有紗「これから私たちどうなるの...?」
裕人「だ、大丈夫だよ...こんなのどうせ...ドッキリだろ...?」
愛美「でもそれがほんとだったら...?」
有紗、裕人、愛美「...。」
裕人「でも、さ...俺こんな暗い空気やだよ...今日ぐらいは...あの...いつも通り笑顔でいようぜ...」
有紗「そ、うだね...」
愛美「だね...」



これから起こる恐怖と絶望と選択。別れ。
それをまだ知らない私達は、どうなるのか。まだ知らない_______
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