戦いの終わりに

トモ

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マーガレット

私は、マーガレット、4人兄妹の長女。

3年の戦争が終わって、もうすぐ、父と兄が帰って来る。そう信じて安心していたある日、状況が変わったの。

当時13歳だった私。お母さんと、妹弟と4人でそろそろ寝ようかと思っていたころ、急に外から慌ただしい足音が…

なんとなく恐怖を感じていると、母が「マーガレット、2人を連れて2階にいて!」そう叫んだ。

言われるがまま、マーガレットは、妹弟を連れて2階に。鍵を閉め、怯える2人をベッドに寝かせてなだめていた。

数名の足音、1人の男の声がなんとなく聞こえた。

母が冷静に対応している様子に、マーガレットは、もしお母さんに何かあったら、2人を守るのは私しかいない。ここに押しかけてきたらどうしよう、そう思うと恐怖心しかなかった。

ありがたいことに、2人は眠ってくれた。

マーガレットは、扉に近寄って、耳を澄ませていた。

下では、食器がガチャガチャ音を立てて食べている様子が聞こえてきた。

お腹を空かせた敵兵士が押し寄せてきたのは、なんとなく理解できた。

ただ、母の声が聞こえない。
その時、「おい、お前たち。俺はこっちで楽しんでくるから、来るなよ」

と大きな声が聞こえた。

マーガレットは、何かはわからないけど、とにかく胸騒ぎがした。よくない事が起きる!でも母から降りてくるなと言われている。二人を任されたから、どうにもできない。

そして、「久しぶりだぜ。女を抱くのは。おまけに、男たちもこの家にはいないということは、戦いから戻ってないだろ?男に抱かれるのも久しぶりだろ?たまらないぜ」と大声で叫んでいる。

母の声は聞こえない、でも他の兵士達は、「隊長も好きだよな。腹が減るより、女を抱く事を優先。何人犯したら気が済むんだろうな」
「俺たちは、腹ごしらえが優先だぜ、いつ食いっぱぐれるかわからねぇからな」
という声が聞こえてきた。

そんな悪夢のような時間がどれだけ経ったのか…

マーガレットは、複数の足音が遠ざかっていくのを待って、そっと扉を開け、誰もいないことを確認。

急いで下に下りた。

すると、呆然とした様子で服が半分脱げている母の姿が。
よく見ると身体に無数の痣と、乱暴されたあとが見られた。

マーガレットは、何があったか、気づいた。

そして、とてつもない苛立ちと、男への恐怖心。ヒガサ人への恨み、不潔だという気持ちが入り混じり、何度も何度も、泣きながら母の身体を丁寧に拭き続けた。

13歳には、あまりにも辛い出来事だった。

その日を境に、家族以外の男性に拒否反応を示すようになった。

それから3年。
兄の友人が、ヒガサ人。
家に泊まりにきた。確かにいい人だけど、あの日のヒガサ人に嫌悪感がある、マーガレットは、素直になることが出来なかった。

本当は、心の優しいマーガレット。傷つく言葉は言いたくないけど、あの日の母がされた屈辱を忘れられない。
16歳の少女は、葛藤していた。

そして、ある日、ルドーが姉のリタを連れてきた。

この出会いで、マーガレットは、少しずつ、本来の素直で優しい女の子に戻るきっかけになっていった。

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