Halloweenの魔法

モヤシ

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目が覚めると知らない場所にいた。"場所"と言っても外にいるのか、どこか建物の中にいるのか全くわからない状態だった。混乱してる中、急に目の前が明るくなった。見ると2人の男女が立っていた。明るくなったのはその2人の纏った光の影響だった。だが、その光は夢だとか希望だとかそういうキラキラしたものではない気がした。根拠はないけど2人の様子を見た時そう感じたのだ。10歳くらいだろうか、満面の笑みを浮かべた少女と成人しているであろう感情を失ったかのような顔をした男性。…いや、男性は追い詰められたような悲しんでいる顔をしている。2人は交互に誰かに呼びかけるように、ある物語を語り始めた。

「死んだ者の魂はどこへ行くのか。」
「天国?地獄?でもね、この世に未練がある魂はどちらにも行けないの。」
「今日はそんな迷える魂が一日だけ現世に帰れる日。」
「お盆じゃないよ?今日は待ちに待ったHalloweenだもの!」
「1年前の悲しい記憶も。」
「Halloweenの魔法が忘れさせてあげる。」

    そう言った瞬間自分のいる空間、全体が明るくなった。はっきりと見えた2人の表情は数分前とは違っていた。少女は何か企んでいるような不気味な笑みを、男性は何か後悔をしているような表情をしていた。

「今宵の主役はある2人。」
「この物語の主人公!」
「今から語られるのは恋人を庇って死んでしまった悲劇の少年と」
「自分のせいで恋人を失った悲劇の少女の物語。」

     真っ暗になった。そして、2人の気配も無くなった。自分は何故か、あの男性の表情が頭に残っていた。ついさっき、2人の語りで感じ取れたこと、それはこれから語られる話は酷く悲しい物語だということ、ただそれだけだった。これから自分はどうなるのか、そう考えている時、段々と意識が遠くなっていった。
__気がついたら目を閉じていた__
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