彼女はクローバー

霜月麗華

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第2章

episode Ⅱ-Ⅱ スカジの東京

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12月

俺は11月から、稲瀬を家に匿った。俺の家はアパートの一室で暮らしている。寝る時は、俺が床で、稲瀬がベッドに寝ている。
今日は大雪。外は白の世界で覆われている。彼女はベッドから出なかった。
「寒いのはわかるけど、、、早く布団から出ろ」
「うー、、、寒い、、、」
俺は彼女を起こした。
「あれ?そういえば、刀ってどこにやったっけ?」
「そこにあるだろ?」
俺は刀の入った袋を、彼女に渡した。
「どっか行ってくるの?」
俺は頷き、外へ出た。
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