乙女は白銀獅子の溺愛に戸惑う

yu-kie

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8話。

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 シュガーとリヤージュは翌日、父シルハスと共に乗る馬車でパクルスの役所へと到着した。

 シュガーとリヤージュの二人は何故か笑顔を向けあい、シルハスは複雑な気持ちのまま馬車から降りた。

 到着すれば役所に騎士たちも集まりだしている頃だった。

 3人は馬車から降り、シルハスと別れたシュガーとリヤージュは肩を並べ、騎士達が集まりだした場所へ歩く。その距離は急激に縮まっていて、リヤージュはシュガーを隣に置き、決して騎士達の輪の中へ戻そうとはしなかった。

 領地の案内人は口実で、リヤージュはシュガーを独占するために隣に置いているのだが、シュガーはリヤージュの行動に唯々戸惑うばかりだった。

 一行は目的地へ向け出発した。領地へ向かうとき、シュガーの馬は最後尾にいたのだが、馬もシュガーに慣れてきて、今は胸をはり、並走するリヤージュの白い馬と競うようにして、意識しながら走っていた。

「リヤージュ殿下、私がこの位置でよいのですか?」
「君は大切な案内人。獣使いは昔王族に使えていたと聞く。なら、私と並んでいてもおかしくないはずだ。君は隣にいてくれればいいんだ。」

「わ、わかりました。」

(昨日の言葉遣いじゃないのね、皆の前だからかな?隣にいればいいって…嬉しいけど、隣にいていいというなら、このままでいいのかな?なんか先輩方に申し訳ないなぁ~)

 シュガーは馬を走らせながらそんなことを考えていたら、リヤージュはシュガーを呼んだ。

「シュガーは何を考えているんだ?」
「え?ああ、すみません。」

「騎士達の関係を気にするのもわからなくはないが…私が側にいるのだから、道案内と私の事だけ考えてくれないかな?」

 シュガーは『私の事だけ考えて』という言葉に敏感に反応してしまい…驚いて、思わずリヤージュへと振り向いてリヤージュの顔をみれば、リヤージュの熱い視線とばちりと自分の視線がぶつかる。リヤージュはにこりと微笑み、シュガーは赤面して顔を背け前方へと視線を向けた。

(何、今の。友達関係復活したんだよね?この甘い視線は何?案内人だよね私…反応に困るよっ。ど、ドキドキする。どうしよう。ひ~ん。)

 そうこうするうち、一行は目的地周辺、岩山の見える谷へ到着した。

 谷間には橋がかかっており、一行は緊張し身を引き締めるようにして、橋を渡り始めたのだった。

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