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3章〔闇世界と魔女猫ララの行先。〕
女竜騎士と迷い犬。
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とある朝、竜騎士達が朝の鍛練を終え、一息ついたときだった。
ララも団長もたまの休暇で不在のこの日、一匹の子犬が迷いこんだ。
剣術の達人のシルビーは美しい少女。よく笑い、人の心を惹き付ける副団長である。
そしてギル同様に小さいものが大好きだった。
(ここに番の匂いがする。)
そう、この子犬は闇夜に生まれた闇の者。日中は子犬になって息を潜める。そして、番の匂いを辿り着いたこの場所に迷い込んだ。
「きゃー可愛い子犬!黒いよ!ララみたい!可愛い!」
シルビーは警戒するその子犬を抱き締め、小さいながらに少女の腕に噛みつく。子犬だがその顎の力は半端無い。しかし少女は噛みついたその口に腕を押込み上手に喉をつく。
「うげっ。」
子犬は噛むのをやめ、少女にはぐされなで回され、気持ちいい場所を的確に揉まれた。
結果…封じられているわけではないその闇の者は不思議な感覚に目覚めて行った。
「私のペットになって。名前はどうしようかな?」
シルビーは考えていると子犬が口を開く。
「俺は強い名がいい。」
シルビーは目を輝かせた。意外な反応に子犬は、闇の者は悪い気はしなかった。芽生え始めた不思議な感情に戸惑いながらも少女により満たされる感覚に逃げたくなかった。
「シン、シンはどうかな?」
「いい名だ。」
「本当に?良かった~シン、私はこれからお仕事なんだけど、おとなしくしていてくれるなら連れてってあげるよ。」
「お前をもっと知りたいから付いてく。」
「いやあ~ん、可愛いこと言うよねー!」
そんなやり取りを仲間の竜騎士たちはやれやれと苦笑いで見守っていた。
ララも団長もたまの休暇で不在のこの日、一匹の子犬が迷いこんだ。
剣術の達人のシルビーは美しい少女。よく笑い、人の心を惹き付ける副団長である。
そしてギル同様に小さいものが大好きだった。
(ここに番の匂いがする。)
そう、この子犬は闇夜に生まれた闇の者。日中は子犬になって息を潜める。そして、番の匂いを辿り着いたこの場所に迷い込んだ。
「きゃー可愛い子犬!黒いよ!ララみたい!可愛い!」
シルビーは警戒するその子犬を抱き締め、小さいながらに少女の腕に噛みつく。子犬だがその顎の力は半端無い。しかし少女は噛みついたその口に腕を押込み上手に喉をつく。
「うげっ。」
子犬は噛むのをやめ、少女にはぐされなで回され、気持ちいい場所を的確に揉まれた。
結果…封じられているわけではないその闇の者は不思議な感覚に目覚めて行った。
「私のペットになって。名前はどうしようかな?」
シルビーは考えていると子犬が口を開く。
「俺は強い名がいい。」
シルビーは目を輝かせた。意外な反応に子犬は、闇の者は悪い気はしなかった。芽生え始めた不思議な感情に戸惑いながらも少女により満たされる感覚に逃げたくなかった。
「シン、シンはどうかな?」
「いい名だ。」
「本当に?良かった~シン、私はこれからお仕事なんだけど、おとなしくしていてくれるなら連れてってあげるよ。」
「お前をもっと知りたいから付いてく。」
「いやあ~ん、可愛いこと言うよねー!」
そんなやり取りを仲間の竜騎士たちはやれやれと苦笑いで見守っていた。
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