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第1章兎暮し《初》
森へ帰りたい
しおりを挟む連れてこられて数日後。
迷いの森はどうしているだろう…
私はリャフスの屋敷、彼の部屋のにある魔力を吸う檻の中で震える日々を過ごしていた。
悪い夢を見た。
◆◆◆
私が連れ去られ…母である黒き大樹のもとに現れた、もう一人の私…
サーシャが森奥、母に助けをもとめて現れていた。
森を支配するその大きな…黒い大樹は枯れはじめていた。
『長く生きたんだもういいだろ?』
『サーシャか…リーシャは連れ去られてしまったようだね。』
『黒騎士に連れていかれた。…大樹…私は奴らより強くなりたい。だから残りの魔力を私に譲れ。』
大樹は枝を揺らし、笑いだした。
『お前はリーシャとすることが逆なことばかりだな…私はいいが…お前は親殺しとなり、どうなるか…解らんぞ?』
・・・
サーシャは朽ちた大樹の前で両手を広げ、朽ちた大樹から放出される紅い光の粒が彼女を包み…光は体内へと吸収された。
『リーシャ、お前を吸収するのはまだ先にとっておくよ……まずは、この国を混乱させようか…』
サーシャを包む黒い影。
彼女はどこまでもまとわりつく影を引き連れ森を出た。
・・・
朽ちた大樹の根元から…緑に輝く粒がひとつ。
『リーシャ、あなたのぶんよ。私を探しなさい…待っているから。』
◆◆◆
夢を思い出した小兎は今は檻の中。
「サーシャの馬鹿。お母様…森へ帰りたい…。」
広く綺麗な…部屋の中、平民ではない暮らしを思わせる室内。
その片隅の檻の兎は体を震わせ、泣いたのだった。
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