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epilogue
闇の訪問者
しおりを挟むあれから数日後の、日も沈んだばかりの夜。
ガーベラは私室で読書をしていると侍女のメイサが血相を変えてガーベラの部屋へと駆け込んだ。
「お、お嬢様!たっ大変です。魔族のお客様がお嬢様にご挨拶がしたいと…聖女様の使いの方と一緒にいらしてます。」
「…メイサ、落ちついてください。」
「はあはあはあ、落ち着いてなんていられませんよ。旦那様は客間でいまお二人をもてなされて…」
「聖女様のお使いがみえるならきっと大丈夫よ。今から参ります。メイサはお仕事に戻っていいですよ。」
「はい…」
ガーベラは前世の記憶にある親しかった魔族達の事を考えていた。
ーガーベラが前世に少年魔族だった頃、父親よりもその息子を慕う者たちは多くいた。彼は暴君魔王ルセも信頼する…しっかり者で優しい少年。ガーベラの前世の姿だったー
ガーベラは客間へとたどり着き扉をノックした。
「ガーベラです。」
「はいりなさい。」
扉の向こうでガーベラの父の声がかえって来るとガーベラは、ゆっくりとその扉を開けた。
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