2 / 18
プロローグ
2
しおりを挟む〈ミュウラ〉
私はミュウラ。赤獅子の種族の娘であり、宰相の娘。
私は学園を卒業し騎士団養成所に入った。養成所に入ることは騎士になる資格を得る事ができる。憧れの騎士になりたくて…でも父は護身術を身につけるために許可しただけ。
許可には条件があった。それは…卒業したら父の決めた人と結婚すると言う事。
私はその条件をのみ、養成所生活を満喫した。恋なんて興味がない私は、男に産まれたかった私は、男ばかりのこの養成所で、彼らに混じり、彼らよりも強くなって、女だって強くなれると威張りたくて、頑張った。
養成所には年に一度卒業式の一大イベントの一番強い者を決める大会がある。そこには騎士団長と副団長も見に来る。
副団長は私と同じ結婚や恋に無縁、敵に情けをかけない、鬼神と呼ばれ、その剣の腕と、身体能力は最強と呼ばれ、私の憧れの騎士様だった。
卒業式の大会で、彼に優勝を捧げよう。私が強いと彼に認めてもらうのを目標に…私は3年間頑張った。
卒業式、彼の視線を目一杯受け、満足できる戦いをやりきった。
卒業後は屋敷から出ることを禁じられて花嫁修行の毎日を送った。
父は私を完璧な淑女にしたてたかったようで…私は2年の間に小柄な体型を活かし、可憐な令嬢へと変身を遂げたのだった。
そしていよいよ…結婚話が浮上した。なんと相手は憧れの騎士カエン様だった。
私が憧れているのを何度か耳にしていた父は私のためにこの縁談を纏めてきたのだとか。
なんだかんだ言ってもやはり父は私に甘いのかもしれないと、今更ながらに思う。
「いよいよ明日対面の日を迎えるのね。ドキドキするっ。」
私は布団に潜り、緊張して、眠ることができないまま、朝を迎えてしまったのだった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
60
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる