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コイノハジマリ
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〈カエン〉
やって来た令嬢は、赤獅子の種族の宰相の娘18歳と…俺より年下。その容姿は小柄で可憐。そんな彼女が2年前の騎士養成所の卒業生だと?にわかに信じ難く、俺の気を引くための嘘ではないかと思いながら手合せをすることになった。
何故今まで気が付かなかったのだろう…騎士服を身に着けた少女は、さっきまでと違う表情をして…俺はようやく気がついてしまった。見合い相手はまさかの…俺が騎士団に勧誘するために探していた少女だった。
彼女は最初から嘘などつかず、しかも俺を訓練生の頃から慕ってくれていた。俺は断る理由を探すことばかりに気を向け、わざわざこの施設に来てくれた彼女を知ろうともしていなかったことに気づかされた。
---2年前の訓練生の卒業式の行われた日…トーナメント戦で、次々に来る対戦相手の攻撃を軽やかにかわし…空を蹴り、舞い上がると地上の相手に剣を振り降ろした少女。その眼差しは冷たく、自分は強いのだと主張していた。---
手合せを終えた俺は興奮していた。なぜなら彼女はあの日と変わらぬ動きをしていたのだ。俺よりも強いわけではないが、騎士団の中でそれ以上の力を発揮してくれるに違いない。
「最後に手合せをお願いされたんだったな。着替えから彼女が戻ってきたら…さっきの話は撤回しなくては…」
俺は少しの間思考を巡らせた後、更衣室前で彼女を待つ事に…しかしなかなか出てこずに、施設の管理人リアが不思議そうに俺を見た。
「副団長様、先程宰相様のお嬢様がお一人で帰ってゆかれましたが…よろしかったのでしょうか。」
「そうか…ああ、用は済んでいるから帰ったのだろう。俺は持ち場に戻る。」
「はい、それでは失礼いたします。」
俺はリアと別れ…歩きながら脳裏に焼きついたミュウラを思い出し…身体が熱を帯びるのをかんじた。『もう一度直接会って話がしたい。』俺はこのまま終わりにしてはいけない気がして、行動に出ることにした。
やって来た令嬢は、赤獅子の種族の宰相の娘18歳と…俺より年下。その容姿は小柄で可憐。そんな彼女が2年前の騎士養成所の卒業生だと?にわかに信じ難く、俺の気を引くための嘘ではないかと思いながら手合せをすることになった。
何故今まで気が付かなかったのだろう…騎士服を身に着けた少女は、さっきまでと違う表情をして…俺はようやく気がついてしまった。見合い相手はまさかの…俺が騎士団に勧誘するために探していた少女だった。
彼女は最初から嘘などつかず、しかも俺を訓練生の頃から慕ってくれていた。俺は断る理由を探すことばかりに気を向け、わざわざこの施設に来てくれた彼女を知ろうともしていなかったことに気づかされた。
---2年前の訓練生の卒業式の行われた日…トーナメント戦で、次々に来る対戦相手の攻撃を軽やかにかわし…空を蹴り、舞い上がると地上の相手に剣を振り降ろした少女。その眼差しは冷たく、自分は強いのだと主張していた。---
手合せを終えた俺は興奮していた。なぜなら彼女はあの日と変わらぬ動きをしていたのだ。俺よりも強いわけではないが、騎士団の中でそれ以上の力を発揮してくれるに違いない。
「最後に手合せをお願いされたんだったな。着替えから彼女が戻ってきたら…さっきの話は撤回しなくては…」
俺は少しの間思考を巡らせた後、更衣室前で彼女を待つ事に…しかしなかなか出てこずに、施設の管理人リアが不思議そうに俺を見た。
「副団長様、先程宰相様のお嬢様がお一人で帰ってゆかれましたが…よろしかったのでしょうか。」
「そうか…ああ、用は済んでいるから帰ったのだろう。俺は持ち場に戻る。」
「はい、それでは失礼いたします。」
俺はリアと別れ…歩きながら脳裏に焼きついたミュウラを思い出し…身体が熱を帯びるのをかんじた。『もう一度直接会って話がしたい。』俺はこのまま終わりにしてはいけない気がして、行動に出ることにした。
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