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◆魔女ミルク◇
しおりを挟むリューイはミルクを正式に迎えるにあたり、誓約書記入の際に、魔女ハビスという本来の名を『ミルク』に改名すると記した。こうして忌まわしい名『ハビス』から解放されミルクは本当の意味で産まれ変わったのだった。
*
そんなある日、とある領地に魔族が出没していると王都まで知らせが来た。
魔族の名はヒバス。人形燕尾服の闇の塊は魔獣を連れ領地を一つ乗っ取ろうと暴れているとの知らせから、リューイ率いる騎士団は領地を取り返すために、ヒバスがいる、領地アリシアへと向かった。
***
アリシアは緑豊かな森の広がる領地。それが今では枯れが徐々に進行し…街に出荷される野菜も影響を受け、森にはヒバスが魔獣と潜み、森の道を行く馬車を襲撃した。
「ご主人さま、ヒバスの始末は私がやります!」
領地アリシアへと向かう道中、リューイの操る馬の背には、子猫に戻っているミルクが息巻いていた。
「心強いが、1人突っ走るんじゃないぞ。仲間と協力し合うんだ。」
「うん!わかったよ、ご主人さま。騎士団の皆と協力し合うんだね!」
「そうだ。いい子だねミルクは。」
そうして彼らリューイ率いる騎士団はアリシアの森へと突入したのだった。
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