【完結】眠れぬ異界の少年、祓魔師の愛に微睡む

丑三とき

文字の大きさ
45 / 176
東の祓魔師と側仕えの少年

45.※番う⑤※

しおりを挟む


ちらっと彼の顔を見れば、余裕なさげに表情を歪めていた。

「………っ、すまないハルオミ、歯止めが効かなかった」

彼は動きを止めた。
——はずなのに、もう気持ちいいところを擦られていないはずなのに、僕の腰はびくびくと震えて、絶頂を迎え続けていた。

「…ぁ、あぁぁっ……あぁ!」

なに、これ。
ほんとに体がおかしくなっちゃった。
こんなに訳がわからないくらい気持ちいいのは初めてで怖くなった。

「ふ、ふれい、や……さっ、ああっ、とまん、ない…気持ちいいの、あぁっ、止まらない……」

「ッ…!」

ビクビクビクッ

勝手に動く腰をフレイヤさんが撫でる。

「ああぁぁっ、ダメ…んんんっ、はぁっ」

僕のゆるい絶頂が止まるまで、フレイヤさんは僕を抱きしめながら頬や髪を撫でて落ち着かせてくれた。





「ハルオミ、っ落ち着いたかい?」

「うん……でも、っどうしよ、からだへんに、なっちゃった……」

「大丈夫、変じゃない。ハルオミ、ここを見てごらん」

ここ、と指されたのは僕の下腹部。
あんなにおかしくなるくらい達してしまって、さぞ精液でぐちゃぐちゃに……

「出て、ない……」

フレイヤさんが指差した場所には、何も放出せず未だ昂ったままのものがあった。

「な、んで……」

「出さずに何度も達してしまったね、ハルオミ」

「ど、……どうしよ、あんなにたくさん、いったのに、」

イザベラもこの前出さずにいっちゃったことあったけど、一回だけだった。それにあの時は精液が出尽くした後だった。

僕の、まだこんなに元気なのに。


「ああハルオミ、そんなに不安そうな顔をしないで。すまない。気持ちよすぎて怖くなってしまったんだね」

よしよし、と頭を撫でられる。その感触だけでも、気を抜くとまた腰が震えてしまいそうだった。

「……ん、きもち、よかった…」

「正直に言えたね。良い子だ」

「変じゃない? こんなになっちゃうの、へんじゃない…?」

「変じゃない。私でたくさん気持ちよくなってくれたんだね、とても嬉しい」

「……フレイヤ、さんは……?」

「私かい?」

「フレイヤさん、も…たくさん、きもちいい?」

彼に問えば、僕の中でビクッと波打った。

「っ、ああ、とても気持ちがいい。ハルオミの中の壁が私のに絡みついてくる。君の可愛い顔を見るたびにたまらなく体が疼く。今だって、ほら、君の声を聞いただけでこんなになっている」

恥ずかしげも無く実況を始めるフレイヤさん。

僕たちが今している行為を改めて突きつけられているようで、たまらない気持ちになる。
体もだけれどこんなに心が満たされるなんて知らなかった。好きな人と一つになれるのがこんなに尊い行為だと知らなかった。

「ハルオミ、愛している」

「っ!」

不意に降ってきた温かい言葉に心臓がぎゅっと掴まれる。

「僕も、フレイヤさん…好き、愛してる」

愛を伝えながらする口付けは特別に甘い。

「んぅ、ンンッ、んっ」

「ん…っはぁ、ハルオミ、もう一度動いてもいい?」

「んっ、うん、ったくさん、動いて? いっぱい気持ちよく、なってほし…んんぁああっ、ああっ、ンァ、っはぁっ」

体を貫く熱は激しさを増す。


二人とも限界を迎えていた。情をぶつけ気持ちを伝え愛に乱れ、満たされて満たされて満たされた。

「んんっ、あぁっ、ンァッああ、もう、でる、」

「いいよハルオミ、ったくさん、出して」

「ん、っぁあっ!  ぁあぁぁっ!んンァっ、んんぁ!!!………はぁ、はぁっ、はぁ」

フレイヤさんの余裕のない声が耳元に響く。彼の手が僕の先端を数回扱くと、目の前が真っ白になるほどの衝撃が弾けた。

体の筋肉が収縮し、お尻の中の昂りを無意識に締め付ける。彼の形や大きさがダイレクトに伝わり、息苦しいほどの愛おしさを感じる。その次の瞬間、温かいものが体内に流れ込んできた。

「んっ、……はぁ、っ」

彼の息遣いと匂いに頭が眩む。

「フレイヤさんもっ、でた?  きもち、良かった…?」

「ああ、っ、おかしくなってしまうくらい、気持ちよかった」

「…よかった、嬉しい……」

二人で息を整える。
フレイヤさんの匂いがすごい。いい匂いが猛烈に香ってきてつい意識を手放しそうになる。

しかし、死んでも今意識を失うわけにはいかなかった。

「ハルオミ、痛いだろうが、我慢しておくれ」

フレイヤさんが僕の首筋に口付ける。
途端に襲ってきた鋭い痛みに、僕はぎりっと歯を食いしばった。

「っ、ん、」

痛いけど嬉しい。今この瞬間、フレイヤさんの中に僕の血液が流れ込んでいるのだから。

彼は十分に血液を啜った後、自分の歯形を舐めた。

「よく我慢したね、すまない、痛かったね」

「大丈夫……つぎは、僕が…するね」

フレイヤさんが首を近づける。

躊躇してはフレイヤさんを苦しませてしまう。僕は渾身の力を込めて、彼の首筋にがぶりと噛み付いた。

「っ……」

これがフレイヤさんの味……

なんて芳しくて甘くて愛おしいんだろう。
これまで嗅いできたフレイヤさんの匂いは、袋に閉じ込められでもしていたんだろうか。そのくらいこの血の香りは今までとまるで違った。

全身に嗅細胞が繁殖したかのように体全体で香りを感じ取った。脳が痺れる。

愛してる。

それしか感じられなくなるくらい頭がフレイヤさんで埋め尽くされる。

番うという行為の尊さとあやうさを身をもって体感した。



最後までフレイヤさんに触れていたい。
痺れる手をなんとか彼の頭に持っていく。

銀色の髪の毛はどこまでも美しい。

彼には、ずっと生きていてほしい。
しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

【完結】ここで会ったが、十年目。

N2O
BL
帝国の第二皇子×不思議な力を持つ一族の長の息子(治癒術特化) 我が道を突き進む攻めに、ぶん回される受けのはなし。 (追記5/14 : お互いぶん回してますね。) Special thanks illustration by おのつく 様 X(旧Twitter) @__oc_t ※ご都合主義です。あしからず。 ※素人作品です。ゆっくりと、温かな目でご覧ください。 ※◎は視点が変わります。

2度目の異世界移転。あの時の少年がいい歳になっていて殺気立って睨んでくるんだけど。

ありま氷炎
BL
高校一年の時、道路陥没の事故に巻き込まれ、三日間記憶がない。 異世界転移した記憶はあるんだけど、夢だと思っていた。 二年後、どうやら異世界転移してしまったらしい。 しかもこれは二度目で、あれは夢ではなかったようだった。 再会した少年はすっかりいい歳になっていて、殺気立って睨んでくるんだけど。

劣等アルファは最強王子から逃げられない

BL
リュシアン・ティレルはアルファだが、オメガのフェロモンに気持ち悪くなる欠陥品のアルファ。そのことを周囲に隠しながら生活しているため、異母弟のオメガであるライモントに手ひどい態度をとってしまい、世間からの評判は悪い。 ある日、気分の悪さに逃げ込んだ先で、ひとりの王子につかまる・・・という話です。

イケメンダブルセンターとアンチ>ファンな平凡な俺

ユッキー
BL
アイドルグループ【オーバーウェルミング】は圧倒的な歌唱力の深山影月、圧倒的なパフォーマンス力の漣陽太、そして圧倒的な平凡力な俺間桐真緒の3人で結成されている。  大人気の二人と違いアンチしかいない俺だが、メンバーからもファンからも愛される日が果たしてくるのか!?

拾った異世界の子どもがどタイプ男子に育つなんて聞いてない。

おまめ
BL
召喚に巻き込まれ異世界から来た少年、ハルを成り行きで引き取ることになった男、ソラ。立派に親代わりを務めようとしていたのに、一緒に暮らしていくうちに少年がどタイプ男子になっちゃって困ってます。 ✻✻✻ 2026/01/10 『1.出会い』を分割し、後半部分を『2.引き取ります。』として公開しました。

【完結】気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件

白井のわ
BL
雄っぱいが大好きな俺は、気が付いたら大好きなblゲーの主人公になっていた。 最初から好感度MAXのマッチョな攻略対象達に迫られて正直心臓がもちそうもない。 いつも俺を第一に考えてくれる幼なじみ、優しいイケオジの先生、憧れの先輩、皆とのイチャイチャハーレムエンドを目指す俺の学園生活が今始まる。

中年冒険者、年下美青年騎士に番認定されたことで全てを告白するはめになったこと

mayo
BL
王宮騎士(24)×Cランク冒険者(36) 低ランク冒険者であるカイは18年前この世界にやって来た異邦人だ。 諸々あって、現在は雑用専門冒険者として貧乏ながら穏やかな生活を送っている。 冒険者ランクがDからCにあがり、隣国の公女様が街にやってきた日、突然現れた美青年騎士に声をかけられて、攫われた。 その後、カイを〝番〟だと主張する美青年騎士のせいで今まで何をしていたのかを文官の前で語ることを強要される。 語らなければ罪に問われると言われ、カイは渋々語ることにしたのだった、生まれてから36年間の出来事を。

妖精です、囲われてます

うあゆ
BL
僕は妖精 森で気ままに暮らしていました。 ふと気づいたら人間に囲まれてました。 でもこの人間のそばはとても心地いいし、森に帰るタイミング見つからないなぁ、なんて思いながらダラダラ暮らしてます。 __________ 妖精の前だけはドロ甘の冷徹公爵×引きこもり妖精 なんやかんやお互い幸せに暮らします。

処理中です...