7 / 234
異世界転移
6 眩しい
しおりを挟む
ナノンと会話しつつ、シマシマベアーの先導についていくと森の置くに自然光とは別の光がうっすらと見えた。
「なにあれ?」
「赤っぽい?もしかして松明か!」
「なんで……いや、こんだけ暗くなってて子供が返ってこなかったら探しに行くか」
さらに進んでいくと光の見える方向から、ざわめく人の声が聞こえてくる。その中からナノンを呼ぶ声も聞こえる。
「お母さんだ!」
ナノンを呼んだのは母親だったらしい、それに反応したナノンは走りだしシマシマベアーも、それについていく。
ナノンを追いかけ森を抜けると泣いた母親と父親に抱き締められたナノンがいた。
シマシマベアーは一歩引いたところで見ており、町の人に与えられたのか、キャベツを丸々一玉咥えていた。
「探しにこようとしてたんだろうなあ」
「やはり、服装や装飾品を見るに文明レベルは中世ほどか。便利な生活は期待できそうにないな」
「ああ、みたいね」
あたりを照らすのは町の人たちの持つ松明程度、懐中電灯なんてものはなかった。
「ぐう、ぐうう、ぐぐう」
「ん?ごめんね。私、君の言葉はわかんないんだ」
「ぐう」
「う~ん、わかる?」
「人語しかわからん」
まあ、そりゃそうだろう。そうでなきゃナノンちゃんとシマシマベアーの会話に突っ込みなんていれていないんだから。
両親に抱き締められたナノンがなにかを話している。シマシマベアーのことか、二人のことか、さだかではないが表情からして悪いことではないようだ。
親子感動の再開をどこか遠い目で、なにかその光景を通して見るかのように、二人は黙り込む。
「仲良さそうだね」
「ああ」
カルタの声はさっきまでとは違う、なにか別の感情を孕んだ、少し冷たい声だった。特にそれを指摘することもなく、一瞬だけ顔をみて視線を親子に向けた。
さて、もとの予定どおりに人里にたどり着いた。ここに来て新たに出てくるもの、それが次の問題である。その内容は衣食住である。人間がいきることに必要なことだと言うものは多いだろう。
衣食住を安定させるのに必要なものは?金である。よって今後の目標は“金を稼ぐこと”となるだろう。
「これから先、どうする?」
「どうするもこうするも、ある程度安定した生活が送りたいのなら金稼ぎだろうな。調べものをするにも安定した場所が必要だろうし」
「だよねえ~。となると働かなきゃ」
世の中は世知辛いのだ。基本的に金銭のないものには慈悲をくれない、寧ろ辺りがきついところがある。
「そこのお二人さん」
ナノンに似た顔立ち、いやナノンの方が似ていると表現すべきか。ともかく、先ほどまでナノンを抱き締め、話していた婦人が二人に声をかけた。
「先ほどの話、失礼ながら聞かせていただきました。私はイザベラ・マーキュリーと申します。ナノンの側にいるのが旦那のイルゼです。」
二人は向き直り、イザベラにならい自己紹介をした。
「ご丁寧にありがとうございます。僕は篠野部カルタと言います」
「戌井永華です」
「お二人は東の方の出身なのですか」
「ええ、そうです。なぜお分かりに?」
「ファミリーネームとファーストネームのならびに違和感を感じましたので」
東の方の出身というのはある意味間違いではないだろう。
ここにきて永華はふと思い当たる。海外の一部を除き大体が苗字が後に来るのだと。
これから名乗るときは気を付けた方が良さそうだ。
「そういうことでしたか」
「ええ。聞けばお二人、住む場所も働く宛もない様子ですね。旅をされているのですか?」
「ああ~」
旅?無論のこと違う。とはいえだ、推定異世界転移したと言う話なんてできやしない。どう誤魔化すべきか、そう迷っていると篠野部が一歩、踏み出した。
「事故で森のなかに放り出されてしまいまして、どこに進もうにも遭難してしまいそうで不安に思っていたらお嬢さんにあったんです」
突先に出たにしては随分と立派な嘘である。口裏あわせはあとにして、今はカルタに任せるのが最適だろう。永華がそう判断して、カルタの隣で「そう、そう」と合図地を打った。
「それは大変でしたでしょう。娘のお礼もしたいですし、シマシマベアーに刺さっていたと言う注射器のこともお聞きしたいですし、我が家へ来ませんか?部屋ならば余っておりますから」
いったいどここまで知られているのか、わからないがざっくりとナノンちゃんが話したんだろう。
「え?」
「は?い、いや、我々としては願ったりかなったりですがいいのですか?えたいの知れないものを家に入れても」
「確かにお二人はえたいの知れない方々でしょう。ですが、悪い方々ではないと私は判断しました。悪い人はそうやって心配しないし、娘も懐かないでしょうから」
イザベラさんは暖かい笑顔でそういってのけた。肝の据わった人だ、女傑とはこういった人を指すのだろうか。
「私は私の判断と、娘の話を信じただけです」
「……そこまで言われちゃ断る方が野暮じゃない?」
「そうだね。では、よろしくお願いします」
「ええ、それでは案内しますね。ナノン、お父さん、返ってご飯にしましょ。皆さんも!」
イザベラの一声で集まっていた町の人々は次々に帰路に着いていった。ナノンの頭を撫でたり、ナノン親子に声をかけたりと、ナノンがとても心配されて、大事にされていたことが察せられた。
シマシマベアーはその場に座ると、目を閉じて寝る姿勢をとった。森の中に帰る気はないらしい。
ナノンとナノンを肩車した父親のイルゼ、そして母親のイザベラについていくとナノンが道すがら町の説明を始めた。
「あそこがね、ユノンちゃんのおうちなの!それでね、あっちが図書館なの!」
「図書館でか…!」
「調べがいありそうだな」
「ナノン、あんまりお父さんの上で暴れないでくれ」
ナノンの言葉に返事を返しつつ後ろから親子の姿を眺める。本当に眩しいくらい、仲のいい家族だ。
石畳で舗装された道を案内されるがままに進んでいく。中世ヨーロッパを思わせる建築物に挟まれた道は、少しばかり坂になっている。
案内された先はナノンの話の通りのパン屋で、想像していたよりも大きなものだった。名前は「マーキュリー・ベーカリー」と言うらしい、看板にカタカナで記されていた。
ここでの共通語は日本語に近しいもののようだ。外国語や未知の言語でないのはとてもありがたい。
ドアに備え付けられたベルが綺麗な音を立てて迎え入れる。店先から進みリビングらしきところに案内された椅子に座るように促される。
人の家に招かれる頃なんて早々なかった永華はどうすればいいのかわからず、ただ椅子に座り縮こまっていた。
チラッと隣をみれば、篠野部はなにを考えてるかわからないような表情をして大人しく椅子に座っていた。
カルタの前にはイルゼが座り、いわゆるお誕生日席と言われる場所にナノンが座った。
台所であろう場所から音が止んだと思えばイルゼが呼ばれ食器と料理が運ばれてきた。
「あ、あの~」
「ん?どうかしましたか?」
「あ、いえ、その、お食事までいただいちゃっていいんですか?」
「ええ、無論ですよ。腹が減ってはなんとやらと言いますしね」
「そ、すか」
目の前に置かれた皿には湯気の立つ、暖かそうなハンバーグがのかっていた。次に置かれた深い器には野菜とウィンナーの入ったポトフだ。
どれもこれも食欲をそそる香りをさせ、まるで料理事態がキラキラと輝いているように見えた。
「おいしそ」
思わず匂いにつられ呟きが漏れた。
「今日は特製のポトフとハンバーグ、サラダですよ」
呟きを聞かれたのか微笑ましげな顔でメニューを告げられた。慌てて取り繕うとすると余計に微笑ましげな表情をされ羞恥心から愛想笑いで誤魔化すことにした。
「は、はは」
「ふふ、一杯食べてくださいね」
あ、これ食いしん坊と思われたかも。
「お母さんのご飯美味しいんだよ!」
そういうナノンの目はキラキラと宝石のように輝いてハンバーグに釘付けとなっており、言葉の説得力は十分なほどあった。
「子供か」
「う、うっせ」
篠野部の言葉に余計に恥ずかしくなってきた。
食器を並べ終え、夫婦が席に着く。
「それでは手を合わせて」
イザベラさんの言葉に慌てて、手を合わせる、文化も日本よりらしい。
「いただきます」
それぞれの声が家に響く。
二人の客を向かえ、団欒の始まりである。
「なにあれ?」
「赤っぽい?もしかして松明か!」
「なんで……いや、こんだけ暗くなってて子供が返ってこなかったら探しに行くか」
さらに進んでいくと光の見える方向から、ざわめく人の声が聞こえてくる。その中からナノンを呼ぶ声も聞こえる。
「お母さんだ!」
ナノンを呼んだのは母親だったらしい、それに反応したナノンは走りだしシマシマベアーも、それについていく。
ナノンを追いかけ森を抜けると泣いた母親と父親に抱き締められたナノンがいた。
シマシマベアーは一歩引いたところで見ており、町の人に与えられたのか、キャベツを丸々一玉咥えていた。
「探しにこようとしてたんだろうなあ」
「やはり、服装や装飾品を見るに文明レベルは中世ほどか。便利な生活は期待できそうにないな」
「ああ、みたいね」
あたりを照らすのは町の人たちの持つ松明程度、懐中電灯なんてものはなかった。
「ぐう、ぐうう、ぐぐう」
「ん?ごめんね。私、君の言葉はわかんないんだ」
「ぐう」
「う~ん、わかる?」
「人語しかわからん」
まあ、そりゃそうだろう。そうでなきゃナノンちゃんとシマシマベアーの会話に突っ込みなんていれていないんだから。
両親に抱き締められたナノンがなにかを話している。シマシマベアーのことか、二人のことか、さだかではないが表情からして悪いことではないようだ。
親子感動の再開をどこか遠い目で、なにかその光景を通して見るかのように、二人は黙り込む。
「仲良さそうだね」
「ああ」
カルタの声はさっきまでとは違う、なにか別の感情を孕んだ、少し冷たい声だった。特にそれを指摘することもなく、一瞬だけ顔をみて視線を親子に向けた。
さて、もとの予定どおりに人里にたどり着いた。ここに来て新たに出てくるもの、それが次の問題である。その内容は衣食住である。人間がいきることに必要なことだと言うものは多いだろう。
衣食住を安定させるのに必要なものは?金である。よって今後の目標は“金を稼ぐこと”となるだろう。
「これから先、どうする?」
「どうするもこうするも、ある程度安定した生活が送りたいのなら金稼ぎだろうな。調べものをするにも安定した場所が必要だろうし」
「だよねえ~。となると働かなきゃ」
世の中は世知辛いのだ。基本的に金銭のないものには慈悲をくれない、寧ろ辺りがきついところがある。
「そこのお二人さん」
ナノンに似た顔立ち、いやナノンの方が似ていると表現すべきか。ともかく、先ほどまでナノンを抱き締め、話していた婦人が二人に声をかけた。
「先ほどの話、失礼ながら聞かせていただきました。私はイザベラ・マーキュリーと申します。ナノンの側にいるのが旦那のイルゼです。」
二人は向き直り、イザベラにならい自己紹介をした。
「ご丁寧にありがとうございます。僕は篠野部カルタと言います」
「戌井永華です」
「お二人は東の方の出身なのですか」
「ええ、そうです。なぜお分かりに?」
「ファミリーネームとファーストネームのならびに違和感を感じましたので」
東の方の出身というのはある意味間違いではないだろう。
ここにきて永華はふと思い当たる。海外の一部を除き大体が苗字が後に来るのだと。
これから名乗るときは気を付けた方が良さそうだ。
「そういうことでしたか」
「ええ。聞けばお二人、住む場所も働く宛もない様子ですね。旅をされているのですか?」
「ああ~」
旅?無論のこと違う。とはいえだ、推定異世界転移したと言う話なんてできやしない。どう誤魔化すべきか、そう迷っていると篠野部が一歩、踏み出した。
「事故で森のなかに放り出されてしまいまして、どこに進もうにも遭難してしまいそうで不安に思っていたらお嬢さんにあったんです」
突先に出たにしては随分と立派な嘘である。口裏あわせはあとにして、今はカルタに任せるのが最適だろう。永華がそう判断して、カルタの隣で「そう、そう」と合図地を打った。
「それは大変でしたでしょう。娘のお礼もしたいですし、シマシマベアーに刺さっていたと言う注射器のこともお聞きしたいですし、我が家へ来ませんか?部屋ならば余っておりますから」
いったいどここまで知られているのか、わからないがざっくりとナノンちゃんが話したんだろう。
「え?」
「は?い、いや、我々としては願ったりかなったりですがいいのですか?えたいの知れないものを家に入れても」
「確かにお二人はえたいの知れない方々でしょう。ですが、悪い方々ではないと私は判断しました。悪い人はそうやって心配しないし、娘も懐かないでしょうから」
イザベラさんは暖かい笑顔でそういってのけた。肝の据わった人だ、女傑とはこういった人を指すのだろうか。
「私は私の判断と、娘の話を信じただけです」
「……そこまで言われちゃ断る方が野暮じゃない?」
「そうだね。では、よろしくお願いします」
「ええ、それでは案内しますね。ナノン、お父さん、返ってご飯にしましょ。皆さんも!」
イザベラの一声で集まっていた町の人々は次々に帰路に着いていった。ナノンの頭を撫でたり、ナノン親子に声をかけたりと、ナノンがとても心配されて、大事にされていたことが察せられた。
シマシマベアーはその場に座ると、目を閉じて寝る姿勢をとった。森の中に帰る気はないらしい。
ナノンとナノンを肩車した父親のイルゼ、そして母親のイザベラについていくとナノンが道すがら町の説明を始めた。
「あそこがね、ユノンちゃんのおうちなの!それでね、あっちが図書館なの!」
「図書館でか…!」
「調べがいありそうだな」
「ナノン、あんまりお父さんの上で暴れないでくれ」
ナノンの言葉に返事を返しつつ後ろから親子の姿を眺める。本当に眩しいくらい、仲のいい家族だ。
石畳で舗装された道を案内されるがままに進んでいく。中世ヨーロッパを思わせる建築物に挟まれた道は、少しばかり坂になっている。
案内された先はナノンの話の通りのパン屋で、想像していたよりも大きなものだった。名前は「マーキュリー・ベーカリー」と言うらしい、看板にカタカナで記されていた。
ここでの共通語は日本語に近しいもののようだ。外国語や未知の言語でないのはとてもありがたい。
ドアに備え付けられたベルが綺麗な音を立てて迎え入れる。店先から進みリビングらしきところに案内された椅子に座るように促される。
人の家に招かれる頃なんて早々なかった永華はどうすればいいのかわからず、ただ椅子に座り縮こまっていた。
チラッと隣をみれば、篠野部はなにを考えてるかわからないような表情をして大人しく椅子に座っていた。
カルタの前にはイルゼが座り、いわゆるお誕生日席と言われる場所にナノンが座った。
台所であろう場所から音が止んだと思えばイルゼが呼ばれ食器と料理が運ばれてきた。
「あ、あの~」
「ん?どうかしましたか?」
「あ、いえ、その、お食事までいただいちゃっていいんですか?」
「ええ、無論ですよ。腹が減ってはなんとやらと言いますしね」
「そ、すか」
目の前に置かれた皿には湯気の立つ、暖かそうなハンバーグがのかっていた。次に置かれた深い器には野菜とウィンナーの入ったポトフだ。
どれもこれも食欲をそそる香りをさせ、まるで料理事態がキラキラと輝いているように見えた。
「おいしそ」
思わず匂いにつられ呟きが漏れた。
「今日は特製のポトフとハンバーグ、サラダですよ」
呟きを聞かれたのか微笑ましげな顔でメニューを告げられた。慌てて取り繕うとすると余計に微笑ましげな表情をされ羞恥心から愛想笑いで誤魔化すことにした。
「は、はは」
「ふふ、一杯食べてくださいね」
あ、これ食いしん坊と思われたかも。
「お母さんのご飯美味しいんだよ!」
そういうナノンの目はキラキラと宝石のように輝いてハンバーグに釘付けとなっており、言葉の説得力は十分なほどあった。
「子供か」
「う、うっせ」
篠野部の言葉に余計に恥ずかしくなってきた。
食器を並べ終え、夫婦が席に着く。
「それでは手を合わせて」
イザベラさんの言葉に慌てて、手を合わせる、文化も日本よりらしい。
「いただきます」
それぞれの声が家に響く。
二人の客を向かえ、団欒の始まりである。
10
あなたにおすすめの小説
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
人生初めての旅先が異世界でした!? ~ 元の世界へ帰る方法探して異世界めぐり、家に帰るまでが旅行です。~(仮)
葵セナ
ファンタジー
主人公 39歳フリーターが、初めての旅行に行こうと家を出たら何故か森の中?
管理神(神様)のミスで、異世界転移し見知らぬ森の中に…
不思議と持っていた一枚の紙を読み、元の世界に帰る方法を探して、異世界での冒険の始まり。
曖昧で、都合の良い魔法とスキルでを使い、異世界での冒険旅行? いったいどうなる!
ありがちな異世界物語と思いますが、暖かい目で見てやってください。
初めての作品なので誤字 脱字などおかしな所が出て来るかと思いますが、御容赦ください。(気が付けば修正していきます。)
ステータスも何処かで見たことあるような、似たり寄ったりの表示になっているかと思いますがどうか御容赦ください。よろしくお願いします。
『異世界に転移した限界OL、なぜか周囲が勝手に盛り上がってます』
宵森みなと
ファンタジー
ブラック気味な職場で“お局扱い”に耐えながら働いていた29歳のOL、芹澤まどか。ある日、仕事帰りに道を歩いていると突然霧に包まれ、気がつけば鬱蒼とした森の中——。そこはまさかの異世界!?日本に戻るつもりは一切なし。心機一転、静かに生きていくはずだったのに、なぜか事件とトラブルが次々舞い込む!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる