63 / 234
メルリス魔法学校
62 故郷の品
しおりを挟む
商店街を歩き始めて気がついたことがあるのだが王都なだけあって、バイスの町では珍しいとされていたものや見たことの無いものが大量に売っていた。
紫色の提灯鮟鱇とか、異様に大きいマグロのような何か、リンゴの見た目をしているが色が青い果物、動くレタス。
すさまじい色合いをしたものに食欲を削がれつつ、流石異世界と関心が先行していた。
「う~ん、どうしたものかな……」
リクエストは割りと大雑把なので、この際細かいことは私が決めていいだろう。
多分文句もでないだろう。
「とわいえ、マジでなにも思い浮かばないな……」
空腹ではあるんだけど……。
「あ、ジュエリービーンズがある」
「宝石みたいですわ」
「それ、プチプチしてて甘くて美味しいんですよう」
ジュエリービーンズの話が聞こえてきて興味がそそられたが今は夕飯を決めるのが先決だ。
そう自分に言い聞かせて思考を振り払う。
「お、偽梨じゃねえか。珍しいな」
「青いってことは海の方で育ったのかしら」
「色が薄いから湖とかのほうじゃない?」
偽、梨?
ベイノットが手に取っていたのは私がさっき見た青い果実だった。
あれ、梨だったんだ。え、というか言ってることからすると育てる場所で色が変わる梨もどきってこと?
魔法世界すごい……。
「って違う!夕飯だ、夕飯。……ん?オムライス?オムライスもありか」
どこかの食堂の広告が目にはいった。
お店の名前や住所の他にオムライスのイラストも載っていたのを見た私は夕飯のメニューが一切うかばないので、たまたま視界に入ったオムライスでいいかと思いだす。
あとは……ポトフを作ろうかな。魚とパスタは諦めてもらおう。
広告のお陰でさっきまで悩んでいたメニューは一瞬で決まってしまい、必要なものを探そうと売っているものを物色する。
「ん~、ここよりも少し前の卵の方が安いか……」
「あ、永華ちゃんメニュー決まったの?ごめんね、俺らが全くバラバラなこといったから……」
「ん、ローレス」
卵を見ているとローレスが私の少し後ろにきていた。
「いいよ、別に。篠野部みたいになんでもいいって言われるよりもマシ」
「あ~、母ちゃんも似たようなこと言ってたな……」
やっぱりそこら辺は異世界でも共通なんですな。
さて、卵は少し前のところで買うとして鶏肉はどうしようかな。まだ私たちのいるところは商店街の真ん中あたりだけど入り口近くの肉屋さんが安かったんだよね。……多分。
「まあ、入り口近くだから帰りにすぐに行けるか」
「何の話?」
「肉屋だよ~。そっちの方が安かったからね」
「俺は走ってこようか?」
「いや、いいよ。どうせ学校に帰る時に行ける距離だし」
「そっか~」
緩い返事を返すローレスを見上げる。
ローレスは女好きではあるものの紳士だ。
始めてあった時にナンパな人は嫌いといって顔をしかめていたララは、今では懐いているのか自分からちょっかいをかけに行っているくらいだ。
「……」
「え?見つめられると照れるんだけど……。はっ、もしかして俺のこと好きになったりした?」
「え、別に」
「真顔で言われると傷つく」
「ごめんね」
「いいよ」
さて、あと欲しいのは玉ねぎかな。
先生に学校を出る前に調味料は食堂のを使っていいって言われて、食堂にある調味料の一覧的なのを渡されたし。
「戌井!」
「うっ!?」
「なに!?」
聞きなれない篠野部の大声に大きく肩を揺らした。
何があったのか、そう思って振り向くと人をうまく避けながら、こちらに向かってきていた。
「な、なに!?不審者出た!?」
「違う。少し向こうの店に米が置いてあったんだ」
「え?」
こめ?こめ……。米!?
その言葉を理解した瞬間に、さっきまで頭の中にあったオムライスとポトフはどこかに吹き飛んでいき白米一色になった。
「よし、行こう」
「こっちだ」
「え、あ……とりあえず皆呼んでくるね?」
「お願い」
手に持っていた卵を店先に置いて、篠野部についていって全員が米が売っているという店に向かっていく。
ワクワクしつつ黙って篠野部についていってみると魔具堂ほどではないが人がおらず寂れた店についた。
掲げられている看板には達筆な字で“日之出”と書かれていた。
「日之出、か。なんか思い出すね」
「あぁ、入るぞ」
このあたりの店の看板はカタカナや英単語などのものが大半で漢字で書かれた看板を掲げている店なんて久しぶりに見た。
中に入ると見覚えのある品物の数々が並んでいた。
「米だあ……」
歓喜の言葉が漏れる。
もうこれは、夕飯は和食で決定だろう。
周りを見回すと醤油に味噌、豆腐なんかの日本でよく見たものだらけだ。
あ、やばい。ホームシック起こして泣きそう。
少しだけ出てきた涙を誰かに見られる前に服の袖口でぬぐう。
立ち上ってきた感情を無理矢理押さえつけて、夕食のことに思考を向ける。
一瞬、和食に必要なものをあれこれ手に取ろうとしたがあることを思い出す。
「うぅん……」
先生に渡された食堂にある調味料の一覧が書かれた紙をポケットから取り出して何が食堂にあるのか確認する。
「砂糖、塩、コショウとかはある。さすがにみりんや料理酒はないか。でも、代用できそうなものはあるからなあ……。あ、でも酢は無いか」
人のお金で買い物をするわけだし、私の欲しいものを何でもかんでも買うなんてことはできない。だから、なにか代用できそうなものを確認する。
「人の財布を見るのは気が引けるが、財布の中身を確認してからでいいんじゃないか?」
「む、確かに金額の上限確認すべきだね」
小さな店で人がいないと言うのに縮こまるようにして片隅により、渡された財布を開けてしまった。
「……」
「……」
確認したら二人とも言葉を失った。
チンリ__
後ろから入店を知らせるベルが鳴る。
「あ、いた。ん?二人とも固まってどうしたの?」
少し遅れてローレスが他の面々をつれてきた音だった。
「……どうしたんでしょう?」
「さぁ?ここ見たこと無いものだからだからすげえのでもあったんじゃねえか?」
ローレス達は店の中で隅の方とはいえ固まって動かなくなっている二人を不審に思い、人がいないのを確認して後ろから覗き込む。
覗き込んだ先にはザベル先生の開かれた財布があった。
「え……」
「ん???」
「は?」
「ヒュッ……」
「あら?」
「わぁ」
上から順にローレス、ミュー、ベイノット、ララ、メメ、レーピオの反応である。
反応は各々だが金銭的な感覚において一般的な学生といっでも遜色のない六人は財布の中を見て青ざめていた。
何をかくそう財布は膨らんでいないものの、中には一般学生がビビる程の札が入っていたのだ。
「ハッ、しまえ、しまえ、しまえ!無くしたら大変だ!」
「あ、うん」
いち早く硬直状態から抜け出したカルタはすぐに周りを確認して永華に財布をしまうようにいった。
「え、何、今の。こわい……」
「ララちゃんしっかりしてください!」
「はわわわ……」
「ローレスくんがおかしくなりましたあ」
二名ほど挙動がおかしくなっている。
「なんで気がつかなかったんだ……」
「札はわからんて……」
「こわい、先生こわい」
「ララ、正気にもどれ」
確かにこんな大金をポンと渡してくる先生は怖い。
「さっさと買い物して帰ろう」
ベイノットの言葉に全会一致となり、急いで必要なものを買うことになった。
財布の中には一旦忘れることにする。
「で、何するんだ?」
「和食でいい?」
「郷土料理?いいんじゃない?」
「オッケー、じゃあそうしよう」
味噌汁は豆腐とワカメ……あれ?海外の人ってワカメダメだっけ?メメは食べれそうだけどやめとこう。味噌汁は豆腐と卵にしよう。
そうするとメインはどうするか。肉じゃが、煮魚、生姜焼、照り焼き、チキン南蛮……。先生、胃に優しいものって言ってたし揚げ物はやめとこう。
「えっと……。じゃあ、肉じゃがにしよう。スープって言われてるし味噌汁も作ろうか。魚とパスタはまあ今度ね」
「はーい」
えぇっと、いるものは……。
「味噌汁と醤油に、顆粒だし、白米、豆腐、しらたき。見つけたらレジ近くに集合、解散」
ひとまず“日之出”にある必要なものを集めることにした。
紫色の提灯鮟鱇とか、異様に大きいマグロのような何か、リンゴの見た目をしているが色が青い果物、動くレタス。
すさまじい色合いをしたものに食欲を削がれつつ、流石異世界と関心が先行していた。
「う~ん、どうしたものかな……」
リクエストは割りと大雑把なので、この際細かいことは私が決めていいだろう。
多分文句もでないだろう。
「とわいえ、マジでなにも思い浮かばないな……」
空腹ではあるんだけど……。
「あ、ジュエリービーンズがある」
「宝石みたいですわ」
「それ、プチプチしてて甘くて美味しいんですよう」
ジュエリービーンズの話が聞こえてきて興味がそそられたが今は夕飯を決めるのが先決だ。
そう自分に言い聞かせて思考を振り払う。
「お、偽梨じゃねえか。珍しいな」
「青いってことは海の方で育ったのかしら」
「色が薄いから湖とかのほうじゃない?」
偽、梨?
ベイノットが手に取っていたのは私がさっき見た青い果実だった。
あれ、梨だったんだ。え、というか言ってることからすると育てる場所で色が変わる梨もどきってこと?
魔法世界すごい……。
「って違う!夕飯だ、夕飯。……ん?オムライス?オムライスもありか」
どこかの食堂の広告が目にはいった。
お店の名前や住所の他にオムライスのイラストも載っていたのを見た私は夕飯のメニューが一切うかばないので、たまたま視界に入ったオムライスでいいかと思いだす。
あとは……ポトフを作ろうかな。魚とパスタは諦めてもらおう。
広告のお陰でさっきまで悩んでいたメニューは一瞬で決まってしまい、必要なものを探そうと売っているものを物色する。
「ん~、ここよりも少し前の卵の方が安いか……」
「あ、永華ちゃんメニュー決まったの?ごめんね、俺らが全くバラバラなこといったから……」
「ん、ローレス」
卵を見ているとローレスが私の少し後ろにきていた。
「いいよ、別に。篠野部みたいになんでもいいって言われるよりもマシ」
「あ~、母ちゃんも似たようなこと言ってたな……」
やっぱりそこら辺は異世界でも共通なんですな。
さて、卵は少し前のところで買うとして鶏肉はどうしようかな。まだ私たちのいるところは商店街の真ん中あたりだけど入り口近くの肉屋さんが安かったんだよね。……多分。
「まあ、入り口近くだから帰りにすぐに行けるか」
「何の話?」
「肉屋だよ~。そっちの方が安かったからね」
「俺は走ってこようか?」
「いや、いいよ。どうせ学校に帰る時に行ける距離だし」
「そっか~」
緩い返事を返すローレスを見上げる。
ローレスは女好きではあるものの紳士だ。
始めてあった時にナンパな人は嫌いといって顔をしかめていたララは、今では懐いているのか自分からちょっかいをかけに行っているくらいだ。
「……」
「え?見つめられると照れるんだけど……。はっ、もしかして俺のこと好きになったりした?」
「え、別に」
「真顔で言われると傷つく」
「ごめんね」
「いいよ」
さて、あと欲しいのは玉ねぎかな。
先生に学校を出る前に調味料は食堂のを使っていいって言われて、食堂にある調味料の一覧的なのを渡されたし。
「戌井!」
「うっ!?」
「なに!?」
聞きなれない篠野部の大声に大きく肩を揺らした。
何があったのか、そう思って振り向くと人をうまく避けながら、こちらに向かってきていた。
「な、なに!?不審者出た!?」
「違う。少し向こうの店に米が置いてあったんだ」
「え?」
こめ?こめ……。米!?
その言葉を理解した瞬間に、さっきまで頭の中にあったオムライスとポトフはどこかに吹き飛んでいき白米一色になった。
「よし、行こう」
「こっちだ」
「え、あ……とりあえず皆呼んでくるね?」
「お願い」
手に持っていた卵を店先に置いて、篠野部についていって全員が米が売っているという店に向かっていく。
ワクワクしつつ黙って篠野部についていってみると魔具堂ほどではないが人がおらず寂れた店についた。
掲げられている看板には達筆な字で“日之出”と書かれていた。
「日之出、か。なんか思い出すね」
「あぁ、入るぞ」
このあたりの店の看板はカタカナや英単語などのものが大半で漢字で書かれた看板を掲げている店なんて久しぶりに見た。
中に入ると見覚えのある品物の数々が並んでいた。
「米だあ……」
歓喜の言葉が漏れる。
もうこれは、夕飯は和食で決定だろう。
周りを見回すと醤油に味噌、豆腐なんかの日本でよく見たものだらけだ。
あ、やばい。ホームシック起こして泣きそう。
少しだけ出てきた涙を誰かに見られる前に服の袖口でぬぐう。
立ち上ってきた感情を無理矢理押さえつけて、夕食のことに思考を向ける。
一瞬、和食に必要なものをあれこれ手に取ろうとしたがあることを思い出す。
「うぅん……」
先生に渡された食堂にある調味料の一覧が書かれた紙をポケットから取り出して何が食堂にあるのか確認する。
「砂糖、塩、コショウとかはある。さすがにみりんや料理酒はないか。でも、代用できそうなものはあるからなあ……。あ、でも酢は無いか」
人のお金で買い物をするわけだし、私の欲しいものを何でもかんでも買うなんてことはできない。だから、なにか代用できそうなものを確認する。
「人の財布を見るのは気が引けるが、財布の中身を確認してからでいいんじゃないか?」
「む、確かに金額の上限確認すべきだね」
小さな店で人がいないと言うのに縮こまるようにして片隅により、渡された財布を開けてしまった。
「……」
「……」
確認したら二人とも言葉を失った。
チンリ__
後ろから入店を知らせるベルが鳴る。
「あ、いた。ん?二人とも固まってどうしたの?」
少し遅れてローレスが他の面々をつれてきた音だった。
「……どうしたんでしょう?」
「さぁ?ここ見たこと無いものだからだからすげえのでもあったんじゃねえか?」
ローレス達は店の中で隅の方とはいえ固まって動かなくなっている二人を不審に思い、人がいないのを確認して後ろから覗き込む。
覗き込んだ先にはザベル先生の開かれた財布があった。
「え……」
「ん???」
「は?」
「ヒュッ……」
「あら?」
「わぁ」
上から順にローレス、ミュー、ベイノット、ララ、メメ、レーピオの反応である。
反応は各々だが金銭的な感覚において一般的な学生といっでも遜色のない六人は財布の中を見て青ざめていた。
何をかくそう財布は膨らんでいないものの、中には一般学生がビビる程の札が入っていたのだ。
「ハッ、しまえ、しまえ、しまえ!無くしたら大変だ!」
「あ、うん」
いち早く硬直状態から抜け出したカルタはすぐに周りを確認して永華に財布をしまうようにいった。
「え、何、今の。こわい……」
「ララちゃんしっかりしてください!」
「はわわわ……」
「ローレスくんがおかしくなりましたあ」
二名ほど挙動がおかしくなっている。
「なんで気がつかなかったんだ……」
「札はわからんて……」
「こわい、先生こわい」
「ララ、正気にもどれ」
確かにこんな大金をポンと渡してくる先生は怖い。
「さっさと買い物して帰ろう」
ベイノットの言葉に全会一致となり、急いで必要なものを買うことになった。
財布の中には一旦忘れることにする。
「で、何するんだ?」
「和食でいい?」
「郷土料理?いいんじゃない?」
「オッケー、じゃあそうしよう」
味噌汁は豆腐とワカメ……あれ?海外の人ってワカメダメだっけ?メメは食べれそうだけどやめとこう。味噌汁は豆腐と卵にしよう。
そうするとメインはどうするか。肉じゃが、煮魚、生姜焼、照り焼き、チキン南蛮……。先生、胃に優しいものって言ってたし揚げ物はやめとこう。
「えっと……。じゃあ、肉じゃがにしよう。スープって言われてるし味噌汁も作ろうか。魚とパスタはまあ今度ね」
「はーい」
えぇっと、いるものは……。
「味噌汁と醤油に、顆粒だし、白米、豆腐、しらたき。見つけたらレジ近くに集合、解散」
ひとまず“日之出”にある必要なものを集めることにした。
0
あなたにおすすめの小説
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
人生初めての旅先が異世界でした!? ~ 元の世界へ帰る方法探して異世界めぐり、家に帰るまでが旅行です。~(仮)
葵セナ
ファンタジー
主人公 39歳フリーターが、初めての旅行に行こうと家を出たら何故か森の中?
管理神(神様)のミスで、異世界転移し見知らぬ森の中に…
不思議と持っていた一枚の紙を読み、元の世界に帰る方法を探して、異世界での冒険の始まり。
曖昧で、都合の良い魔法とスキルでを使い、異世界での冒険旅行? いったいどうなる!
ありがちな異世界物語と思いますが、暖かい目で見てやってください。
初めての作品なので誤字 脱字などおかしな所が出て来るかと思いますが、御容赦ください。(気が付けば修正していきます。)
ステータスも何処かで見たことあるような、似たり寄ったりの表示になっているかと思いますがどうか御容赦ください。よろしくお願いします。
『異世界に転移した限界OL、なぜか周囲が勝手に盛り上がってます』
宵森みなと
ファンタジー
ブラック気味な職場で“お局扱い”に耐えながら働いていた29歳のOL、芹澤まどか。ある日、仕事帰りに道を歩いていると突然霧に包まれ、気がつけば鬱蒼とした森の中——。そこはまさかの異世界!?日本に戻るつもりは一切なし。心機一転、静かに生きていくはずだったのに、なぜか事件とトラブルが次々舞い込む!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる